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MPLAB SNAPのケース作成 [3D_printer]

1.はじめに
 PICの書込みは今までPickit3を使っていましたが今となってはかなり古い環境と言わざるを得ません。マイクロチップ社純正の低価格なインサーキットデバッガ/プログラマであるMPLAB SNAP(以降SNAPと記す)は発売当初(2018年?)は1700円台で購入できましたが、何故かすぐに値段が跳ね上がり7千円後半になってしまいました。しかし最近3千円程度に値下がりしたみたいなので購入してみました。
 SNAPは基板が剥き出しの状態でショートの危険がある為、ケースを作成しましたので記録しておきます。


2.購入したSNAP
 下の写真のようにSNAPは基板がむき出しになっています。Atmel のチップの右上に PIC/AVR の切り替え用のジャンパーピンがあり、従来のバージョンのようにR48の抵抗を取り外すことが不要になったようです(公式情報は未確認)。SNAPが入っていた箱には「Rev 2」と書いてありました。

MPLAB SNAP(トップ面)


 ボトム面が下の写真で基板に直にゴム足が貼られています。尚、シリアル番号はぼかしています。

MPLAB SNAP(ボトム面)


3.ケースの設計
 いつものCAD(Design Spark Mechanical )を使ってケースを設計しました。
 はじめにSNAPをざっくり採寸しました。

SNAPの採寸結果


 採寸したデータをもとにケースを設計していきます。ネジを使わずにキャップをはめ込む方式にしました。

SNAPのケース(CAD画面)


4.3Dプリンタでの出力
 「3DプリンタBambuLabA1miniの購入」の記事にも書いた最近購入したA1miniで出力してみました。最近の3Dプリンタは手を掛けなくても綺麗に出力できて楽ですね。
 下の写真がトップ面のUSBコネクタ側です。SNAPの文字を入れてみました。外見からは見えませんがSNAP基板上のLED部分のケースの板厚を薄くしてLEDの点灯状況が見えるようにしています。

SNAPのケース(トップ面USBコネクタ側)


 下の写真がピンヘッダ側でピンヘッダ用の窓サイズもピッタリですね^^

SNAPのケース(トップ面ピンヘッダ側)


 ケースのボトム面が下の写真です。ゴム足の代わりに同様の形状の足を付けました。

SNAPのケース(ボトム面)



5.STLファイルのダウンロード
 今回作成したケースのSTLファイルを下記のリンクからダウンロード可能です。商用利用以外であれば使用可能とします。

[履歴]
・Ver0.03 2024/12/22
 放熱用の網目を追加し、ロゴを太文字化
・Ver0.02 2024/12/12
 ピンヘッダ付近に信号名称のアルファベット文字を追加(下図参照)
・Ver0.01 2024/12/11
 公開

SNAPのケース Ver0.03


SNAPのケース Ver0.02


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フィラメントの湿気対策(その4) [3D_printer]


1.はじめに
 「3DプリンタBambuLabA1miniの購入」の記事で書いたように Bambu Lab A1 mini(以降 A1mini と記す)を購入し、フィラメントの湿気対策として A1mini 用のフィラメントボックスを作成しましたので記録しておきたいと思います。


2.採用した密封容器
 保存容器自体は3Dプリンタで作るのが難しいので市販で安い密封ケースを探しました。フィラメントボックスの自作情報をネットで探すと DAISO の密封容器を使ったものが多いようですが横置きのタイプに足をつけて縦にする必要があります。 また、自作ボックスの殆どはセンターポールでスプールを支える方式ですが、フィラメントの交換が面倒なので外周支点型スプールホルダを採用します。
 Amazon でケースを探すと 1,500 円程度でフィラメントの収納にジャストサイズのケースがフィラメントボックス用として販売されています。
 今回採用したのはヨドバシさんで見つけた ¥669 の下記のもので、蓋の部分がシリカゲル格納用の構造になっています。パッキン式ではないことが気になりますが、蓋は本体の淵を 5mm 程度挟み込んでいて購入者のコメントで「のりがいつでもパリパリ」とあったので採用することを決めました。

★追記 2024/11/05 Amazonでも ¥608 で販売していました

 イノマタ化学 1216 保存容器 乾物 ストッカー 6.0 クリアーブラック
  • サイズ:幅100×奥行250×高さ305mm
  • 材質:本体=ポリプロピレン、フタ=ポリエチレン
  • 容量:6L
  • 耐冷耐熱温度:本体=-20~120℃、フタ=-30~70℃
  • 乾燥剤(シリカゲル)1個入り


イノマタ化学 1216 保存容器 乾物 ストッカー 6.0



3.フィラメントスプールホルダの改造
 密封ケースは幅が 10cm 以上になるとフィラメントボックスに使いやすい縦置きのケースが殆どなくなってしまうことが判ったので「フィラメントスプールホルダの製作(その3)」の記事で書いた外周支点型スプールホルダの幅をよりコンパクトになるように改造しました。
 横幅を縮める為にベアリングをローラー内に格納し、ねじ構造の部品を使ってベアリングを両側から挟み込むようにしています。

ベアリング(紫色部分)の固定方法


 CAD画面のキャプチャーも貼っておきます。幅は 86mm に収まりました。ボールベアリングの部分もすっきりしましたね^^

スプールホルダCAD画面(表側)
★変更 2024/11/05 横幅のサイズを見直しました
★変更 2024/11/11 ロール受け部分の強度を強化


 裏側が下図になります。従来からの踏襲でフレームは三つの部品を結合するようにしています。

スプールホルダCAD画面(裏側)


 前回は緑色のローラーの部分を従来のデルタ式3Dプリンタを使って ABSフィラメントで造形しましたが、ABSフィラメントを使い切ったので使いかけの緑色のPETGフィラメントを使いデルタ式3Dプリンタで出力しました。ローラーとローラー内のポール以外のパーツは A1mini で造形しています。フレームのネジの部分は横向きですがサポート材無しに出力できました。流石 A1mini ですね。

 3Dプリンタで造形したパーツを組み立てた後の写真が下図です。

スプールホルダ(表面)


 下の写真は裏側で結合部分もピッタリですね。この状態で床の上で押すと玩具の車のように走りますw

スプールホルダ(裏側)


 フィラメントスプールを乗せるとこんな感じです。フィラメントの多くは幅が 60mm なので少しだけ余裕があります。

フィラメントスプールとスプールホルダ



4.その他の部品
 手持ちの温湿度計をケース内に固定するための部品も作りました。

温湿度計用固定部品


★追記 2024/11/05 温湿度計固定部品の写真を追加 {
 写真では判り辛いですがアイロニング指定をオンにして造形しているので3Dプリンタの出力じゃないんじゃないかと思う程、ツルツルに仕上がっています。

温湿度計と固定部品
}

 その他に必要なものはプリンタまで繋ぐためのPTFEチューブとチューブ用のカップラーです。カップラーはフィラメントの抵抗が小さくなるようにチューブが下まで通せるタイプがいいです。

PTFEチューブを通せるタイプのカップラー(再掲)


 今回採用したケースにはシリカゲル収納用の棚が付いているのでまずはそのまま使いたいと思います。シリカゲルが足りない場合には別途内蔵型のシリカゲルバスケットを追加します。


5.完成したフィラメントボックス
 透明なスプールなので状態が少し判り辛いですが完成したフィラメントボックスが下の写真です。安定性を考慮し、幅の広い方(シリカゲル用の棚が無い側)を下にしました。フィラメントのサイズにジャストフィットです^^
 側面が曇りガラス状なので温湿度計の表示が少し見づらいですね。

完成したフィラメントボックス


 A1mini と接続した状態が下の写真です。想定通りにコンパクトにまとめることができました^^/

A1miniとフィラメントボックス



★追記 2024/11/06
 今回作成したフィラメントボックスはコンパクトで場所を取らないので蓋の色が透明な密封容器を使って従来から使っていたデルタ式3Dプリンタ用の物も作りました。
 蓋をしてから約12時間後の湿度を確認した結果が下の写真です。室内湿度が51%なのに対してフィラメントボックス内の湿度は17%まで下がっているので問題無いですね。

12時間後の温湿度計の表示



★追記 2024/11/09
 上の写真ではボックス内の湿度が17%まで下がっていますが、もう片方はシリカゲルを交換しても湿度が28%位までしか下がりません。そこで外界との接点であるフィラメント出力部のカップリング用のパッキンを作成してみました。
 使用したフィラメントはパッキンがTPUでナットはPETGです。あまり使用頻度は高くないですがTPUフィラメントもあると便利ですね。
 以前、AliExpress で販売しているパッキンセットを購入しようかと思ったこともありましたが「TPUで好きな形状のパッキンを作れるしなぁ」と考え思いとどまりました。

防湿用のパッキンとナット(CAD画面)


 フィラメント用カップリングと3Dプリンタで造形したパッキンとナットが下の写真です。3Dプリンタがあると自分で作れる範囲が広がり楽しいですね。

造形したパッキンとナット




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フィラメントスプールホルダの製作(その3) [3D_printer]

 「デルタ式3Dプリンタ(Kossel Reprap)の購入」の記事で書いた2017年1月に購入したデルタ式3Dプリンタはステッパーの静音化したりなどして未だに調子良く使えています。
 しかし、昨今の高速な3Dプリンタにも興味深々で、Bambu Lab A1 miniが「ブラックフライデーセール 10/22(火)~12/6(金)」で定価¥52,800のところ¥29,800に値引きされていたので「0.2mmノズル付きホットエンド」¥1,584(2割引き)と共に注文しました。更にメルマガ登録で2千円引きで、この背中への圧力には耐えられませんでしたw

 Bambu Labと言えばフィラメント自動切換えが思い浮かびますが切換えオプション(AMS lite)付きだと¥58,800になるので今回は切換えオプション無しにしました。

 フィラメントの湿気対策のためにフィラメントスプールホルダを作成するにあたり「フィラメントスプールホルダの製作(その2)」の記事で書いたものは横幅が広すぎたので適切な幅になるように改善することにしました。

 下の写真はeSUMのスプールですが、幅が6cm程あります。

eSUMのスプール


 他社の物も何個か確認しましたが、幅はほぼ同じでした。冒頭で書いた記事で作成したものは幅が 104mm でかなり余裕があったので今回は幅を 80mm に縮小することにしました。

 下図が改善したスプールホルダのCAD画面です。防湿ボックスの中で運用し易いようにスプールの外周をホールドする外周支点型で紫色の部分は外径19mm、幅6mm、内径6mmの品番 626ZZ のボールベアリングです。

改善した外周支点型スプールホルダ(幅80mm)


 背面が下図になります。大きな部品は出力にも修正にも時間が掛かるので、分割した部品を連結するようにしています。

改善した外周支点型スプールホルダ(背面)


 下図は3Dプリンタで出力したベース部分の部品です。フィラメントはPETGを使いました。アクセントをつけるためにフィラメントを取り換えて2色構成にしてみました。

スプールホルダのベース部品


 下の写真はベースパーツの背面です。ねじを使わずにしっかりと結合しています。

スプールホルダのベース部品(背面)


 回転するロール部分は使いかけのABSフィラメントで出力してみました。最近はいつもPETGフィラメントを使っていて、ABSフィラメントは殆ど使っていません。ベッドの温度を80℃にして剥がれ防止のためにこれも久々にベッドにケープを塗布しました。

スプールホルダのロール部品


 完成したスプールホルダが下の写真です。ベアリングは手持ちの内径 6mm 外径 19mm 厚さ 6mm の 626ZZ を使っています。

完成した外周支点型スプールホルダ


 スプールを乗せるとこんな感じになります。多色の部品にしたことでデザイン的にもいい感じですねぇ^^

外周支点型スプールホルダとスプール


 今回作成したスプールホルダのSTLファイルは下記からダウンロード可能です。
 使用したベアリングは外径19mm、内径6mm、幅6mmの品番 626ZZ のものです。
 商用目的以外であれば使用可能とします



★追記 2024/11/04
 「フィラメントの湿気対策(その4)」の記事にフィラメントボックスに格納し易いようにスプールホルダの横幅を小さくする改造の内容を記載しました。


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半田吸取り線カッターの製作 [3D_printer]

 2024/06/10 に HAKKO から WICKカッター FT-630 なるものが発売されました。業界初となる半田吸取り線の自動カッターです。

 今まで半田吸取り線をニッパーでカットしていましたが、自動カッターがあれば確かに作業効率が改善されそうです。しかし、価格が1万円以上なので「電動こて先クリーナーの製作」の時のように自作してみたいものです。
 HAKKO の製品では吸取り線をカット後に吸取り線を保持することで手で引っ張り出す手間も無くなると謳っていますが、吸取り線の引き出しは片手で十分出来るので保持機能に関してはあまりメリットを感じません。
 今回は電動での自動動作にはせずに極めて原始的な、しかしそれなりに作業効率を改善できるものにしたいと思います。題して半田吸取りたカッター(仮称)です。


1.構成部品
 使用するメインの部品はローソン100円ストアで163円で購入した爪切りです。桃色でコスメティック ツールと書かれていて同じツールでも別領域の物ですねw

未開封の100均の爪切り


 中身は下の写真のようにツートンカラーの爪切りです。

100均の爪切り



 爪切り単独では半田吸取り線カッターとしては使い辛いので爪切りの柄に付ける下図のアタッチメントを作りました。簡単な部品ですがパチっと固定できるようにするために何回か試行錯誤しました。

半田吸取り線カッター用の爪切りアタッチメントのCAD設計画面


 PETGフィラメントで出力したものが下の写真です。

半田吸取り線カッター用のアタッチメント



2.完成物
 下の写真は完成した半田吸取り線カッターです。笑っちゃうくらい単純な構造ですね。自動動作ではないので冒頭で紹介した HAKKO の商品よりは使い辛そうですが、慣れればほぼ同等の作業効率になるのではないかと期待しています。

半田吸取り線カッター(完成写真)


 X(旧Twitter)に投稿したメッセージに付けた動画を貼っておきます。



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半田ケースホルダの製作 [3D_printer]

 X(旧Twitter)のタイムラインで半田ごてを持つ手の人差し指に装着する半田を供給する治具を見かけました。半田の押し出し部分はFDM方式の3Dプリンタのエクストルーダーのようですね。



 ピストル型で半田供給機能ある半田ごても市販されていますが、確かに便利そうです。
 半田付けをしている際に腕の本数が足りなくなり、半田ケースをくわえることもたま~にありますw
 半田の押し出し機能までは無くてもいいのでもっと簡易的なものということで愛用の半田ケースを指でホールドできる治具を作ってみました。

半田ケースホルダのCAD設計画面


 半田ごてを持つ右手の人差し指に付けるより、左手の人差し指に装着する方が(ある程度の慣れは必要そうですが)便利そうです。シンプルな構造ではありますが利便性はそれなりにありそうです。

半田ケースホルダの使用例


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