ポケコン(PC-G850)用小型シリアルケーブルの作成 [ポケコン]
「ポケコン(PC-G850V)の購入」の記事でパソコンの USB に接続するシリアルケーブルの作成について書きましたが、これをご覧になられた Old68fun さんのブログ記事の「PC-G850V用USB-シリアルケーブルの作成」でケーブル一体型の USB シリアルケーブルでも信号の極性をカスタマイズできる FTDI 社のチップを使用したものがあることを知り、手持ちのケーブル(下図)を確認してみましたが駄目でしたorz
このケーブルはかなり前に AliExpress さんで数百円で購入したものです。今使っている USB シリアル変換はポケコン購入時に作ったものでサイズも大きいし、丁度半田付けしてみたい気分だったので汎用基板と表面実装部品を使って小型のポケコン用シリアルケーブルを作ることにしました。
表面実装部品を使うのでハーフピッチの汎用基板を使う予定でしたが、ピンヘッダのピンが入らないことから 2.54 mm ピッチの通常の汎用基板を使うことになりました。
ネットではシャープ製ポケコンの周辺機器接続端子用のガイド付きピンヘッダを時々見かけますが、ガイド部分も3Dプリンタで自作します。
表面実装部品以外で必要な部品は下図になります(写真のピンガイドは前のバージョンなので突起部分が短い)。このような細長い形状の基板のカットは億劫でしたが「ミニテーブルソーの購入」の記事で書いたミニテーブルソーがあるので気軽に基板をカットできるようになりました。
下図が最初に作った回路図です。トランジスタを使って送受信の信号を反転しています。ポケコン側の CTS はポケコンの RTS を折り返すようにしました。
しかし、ポケコンに接続してみると、モニタのWコマンドでヘキサデータを保存しようとしてもまったく出力されない状態でした。
ポケコンのシリアル通信時の波形例をネットで探しましたが中々いい例が見つからなかったのでロジアナで確かめてみました。
ポケコンの周辺機器接続端子の信号をロジアナで観測したものが下図で CTS 信号を 10K の抵抗で Vcc に接続した瞬間にシリアルデータが出力されました。モニタから「W100,100」を実行した際の波形です。
Wコマンドでのヘキサデータ送信時は送信のみなので RTS(送信要求) 信号がアクティブにならず、このために CTS(送信許可) 信号がアクティブにならないことが原因で送信できなかったことが判りました。これは flow 制御設定が"RS/CS"でも"none"でも同様でした。このため下図の回路のように CTS をシリアルケーブル側の Vcc にプルアップすることにしました。
この変更を行った後に PC-G850 と PC-G850V で確認した結果、問題無く送受信できるようになりました。
待機時に SD, RD 共に low レベルなので消費電流を下げるという意味では下図のようにトランジスタを入れ替えた方がいいですね^^;
コレクタ抵抗も 10K に変更しました。配線し直そうかとも思いましたがピンヘッダのピン部分に直付けのトランジスタ等があるので止めましたw
配線した基板の写真も貼っておきます。フラッシュを焚いた写真では特に半田付けした基板が小汚く写ってしまいますが、裸眼で目視するともう少し綺麗ですw
「ワイヤリングペンの作成」の記事で書いた自作のワイヤリングペンを使ってウレタン線で配線しました。通常ピッチの汎用基板なのでトランジスタを傾けて半田付けしています。
下図は横から見た写真です。ピンヘッダのガイドもいい感じですね。ピンガイドの直下に半田付け箇所を作ってしまったのでガイドが少し浮いていますが、ガイド自体がかなりきつめなのでずれることは無いと思います。
基板が完成したのでCADでケースを設計しました。ネジを使わないはめ込み式です。
3Dプリンタで出力したケースに入れるとそれなりに見えますね。万が一、ケーブルを引っ掛けた時に直ぐ抜けるようにケーブルとの接続はピンヘッダに刺しただけにしておきました。
ピン側と同様にピンの逆側も3Dプリンタのベッド面なのでツルツルしています。ポケコンの曲面に合わせた形状にするとカッコ良さそうですが、素朴な直方体型のデザインにしています。
今回作成した USB シリアルケーブル部の拡大写真です。写真だと黒くて良く見えませんが想定通りコンパクトに仕上がりました。
増設メモリボード(EborsyEEP:右側)と今回作成したシリアルケーブル(左側)をポケコンに装着するとこのようになります。
★追記 2023/11/25
低消費電流化への配線変更を行っていないのでパターン設計してみました。プリント基板ではもう少し小さくできそうでしたがこれ以上小さくてもあまりメリットが無いこと及びケースをそのまま使いことから上記の汎用基板で作成したものと同じサイズにしました。
今回は汎用基板で作成したものをそのまま使う予定でしたが、プリント基板の製造が5百円程度でできるようになったので試作品からプリント基板化する人も多いようですね。
★追記 2023/11/26
電源をオフしたまま接続した場合を考慮するとトランジスタへの給電は入力側が行った方が良いので改善した回路図を貼っておきます。
★追記 2023/12/03
プリント基板が届いたのでトランジスタ(Q2)のエミッタのパターンをカットして USB 側の Vcc に接続して実験しました。USB 側の Tx 信号が下図のように 3.5V 程度しかないためトランジスタ(Q2)が常にオン状態になってしまい PC ⇒ G850 の通信ができない状態でした。
対策として Q2 を下図のように NPN 型トランジスタに変更し、グランドを基準電圧にすることにします。
また、これ以外にポケコンを裏返したケースに入れて使う場合、今のシリアルのケースでは奥行き方向に長くてつかえてしまうという問題があることが判りました(私はポケコンを使用する時はケースに入れないので直ぐには気が付かなかった)。
上記の修正回路でサイズ変更もしてプリント基板化するかは考え中です。
★追記 2023/12/05
部品実装後の基板の写真も貼っておきます。トップ面にはピンヘッダのみの実装にしています。その他のパーツはボトム面に実装し、 SMD 実装面が片面なので部品実装作業が楽です。
ボトム面には SMD 部品とシリアルケーブル接続用のピンヘッダが実装されています。
結構小型に仕上がりましたね。でもUSB シリアル変換チップを実装し、かつもっと小さくできると思います。ちょっと気になるので設計してプリント基板化してみようかなぁ
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以前購入した手持ちの USB シリアルケーブル |
このケーブルはかなり前に AliExpress さんで数百円で購入したものです。今使っている USB シリアル変換はポケコン購入時に作ったものでサイズも大きいし、丁度半田付けしてみたい気分だったので汎用基板と表面実装部品を使って小型のポケコン用シリアルケーブルを作ることにしました。
表面実装部品を使うのでハーフピッチの汎用基板を使う予定でしたが、ピンヘッダのピンが入らないことから 2.54 mm ピッチの通常の汎用基板を使うことになりました。
ネットではシャープ製ポケコンの周辺機器接続端子用のガイド付きピンヘッダを時々見かけますが、ガイド部分も3Dプリンタで自作します。
周辺機器接続端子用ピンヘッダのガイド部品 |
表面実装部品以外で必要な部品は下図になります(写真のピンガイドは前のバージョンなので突起部分が短い)。このような細長い形状の基板のカットは億劫でしたが「ミニテーブルソーの購入」の記事で書いたミニテーブルソーがあるので気軽に基板をカットできるようになりました。
USB シリアルケーブル用部品(表面実装部品以外) |
下図が最初に作った回路図です。トランジスタを使って送受信の信号を反転しています。ポケコン側の CTS はポケコンの RTS を折り返すようにしました。
最初に考えた回路図 |
しかし、ポケコンに接続してみると、モニタのWコマンドでヘキサデータを保存しようとしてもまったく出力されない状態でした。
ポケコンのシリアル通信時の波形例をネットで探しましたが中々いい例が見つからなかったのでロジアナで確かめてみました。
ポケコンの周辺機器接続端子の信号をロジアナで観測したものが下図で CTS 信号を 10K の抵抗で Vcc に接続した瞬間にシリアルデータが出力されました。モニタから「W100,100」を実行した際の波形です。
ポケコン側の送信波形 |
Wコマンドでのヘキサデータ送信時は送信のみなので RTS(送信要求) 信号がアクティブにならず、このために CTS(送信許可) 信号がアクティブにならないことが原因で送信できなかったことが判りました。これは flow 制御設定が"RS/CS"でも"none"でも同様でした。このため下図の回路のように CTS をシリアルケーブル側の Vcc にプルアップすることにしました。
この変更を行った後に PC-G850 と PC-G850V で確認した結果、問題無く送受信できるようになりました。
CTS 入力を修正した回路図 |
待機時に SD, RD 共に low レベルなので消費電流を下げるという意味では下図のようにトランジスタを入れ替えた方がいいですね^^;
コレクタ抵抗も 10K に変更しました。配線し直そうかとも思いましたがピンヘッダのピン部分に直付けのトランジスタ等があるので止めましたw
低消費電流の回路 |
配線した基板の写真も貼っておきます。フラッシュを焚いた写真では特に半田付けした基板が小汚く写ってしまいますが、裸眼で目視するともう少し綺麗ですw
「ワイヤリングペンの作成」の記事で書いた自作のワイヤリングペンを使ってウレタン線で配線しました。通常ピッチの汎用基板なのでトランジスタを傾けて半田付けしています。
作成した基板(ボトム) |
下図は横から見た写真です。ピンヘッダのガイドもいい感じですね。ピンガイドの直下に半田付け箇所を作ってしまったのでガイドが少し浮いていますが、ガイド自体がかなりきつめなのでずれることは無いと思います。
作成した基板(サイド) |
基板が完成したのでCADでケースを設計しました。ネジを使わないはめ込み式です。
ケース設計(CAD画面) |
3Dプリンタで出力したケースに入れるとそれなりに見えますね。万が一、ケーブルを引っ掛けた時に直ぐ抜けるようにケーブルとの接続はピンヘッダに刺しただけにしておきました。
ケース格納後(その1) |
ピン側と同様にピンの逆側も3Dプリンタのベッド面なのでツルツルしています。ポケコンの曲面に合わせた形状にするとカッコ良さそうですが、素朴な直方体型のデザインにしています。
ケース格納後(その2) |
今回作成した USB シリアルケーブル部の拡大写真です。写真だと黒くて良く見えませんが想定通りコンパクトに仕上がりました。
シリアルケーブル部のズーム |
増設メモリボード(EborsyEEP:右側)と今回作成したシリアルケーブル(左側)をポケコンに装着するとこのようになります。
ポケコンに装着したシリアルケーブル |
★追記 2023/11/25
低消費電流化への配線変更を行っていないのでパターン設計してみました。プリント基板ではもう少し小さくできそうでしたがこれ以上小さくてもあまりメリットが無いこと及びケースをそのまま使いことから上記の汎用基板で作成したものと同じサイズにしました。
今回は汎用基板で作成したものをそのまま使う予定でしたが、プリント基板の製造が5百円程度でできるようになったので試作品からプリント基板化する人も多いようですね。
PCB パターン(両面:グランドベタ化前) |
PCB パターン(トップ面) |
PCB パターン(ボトム面) |
★追記 2023/11/26
電源をオフしたまま接続した場合を考慮するとトランジスタへの給電は入力側が行った方が良いので改善した回路図を貼っておきます。
トランジスタへの給電部を改善した回路 |
★追記 2023/12/03
プリント基板が届いたのでトランジスタ(Q2)のエミッタのパターンをカットして USB 側の Vcc に接続して実験しました。USB 側の Tx 信号が下図のように 3.5V 程度しかないためトランジスタ(Q2)が常にオン状態になってしまい PC ⇒ G850 の通信ができない状態でした。
USB 側のTx信号 |
対策として Q2 を下図のように NPN 型トランジスタに変更し、グランドを基準電圧にすることにします。
対策後の回路 |
また、これ以外にポケコンを裏返したケースに入れて使う場合、今のシリアルのケースでは奥行き方向に長くてつかえてしまうという問題があることが判りました(私はポケコンを使用する時はケースに入れないので直ぐには気が付かなかった)。
上記の修正回路でサイズ変更もしてプリント基板化するかは考え中です。
★追記 2023/12/05
部品実装後の基板の写真も貼っておきます。トップ面にはピンヘッダのみの実装にしています。その他のパーツはボトム面に実装し、 SMD 実装面が片面なので部品実装作業が楽です。
部品実装後の基板(トップ面) |
ボトム面には SMD 部品とシリアルケーブル接続用のピンヘッダが実装されています。
部品実装後の基板(ボトム面) |
結構小型に仕上がりましたね。でもUSB シリアル変換チップを実装し、かつもっと小さくできると思います。ちょっと気になるので設計してプリント基板化してみようかなぁ
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プロッターの購入(その3)問題点と対処 [プロッター]
前回の記事でソフトウェア環境の構築し、ストロークフォントによる日本語文字の gcode 出力方法まで書きました。このデータをプロッターで出力するとプロッターの動きが途中で止まってしまうという問題が発生しました。今回はその問題と解決方法について書いてみたと思います。
【問題内容】
問題内容はプロッターで出力途中で動きが停止または突然ペンが gcode にないトラベル動作(場合によっては移動範囲外まで)をしてしまう現象が発生することです。移動範囲外に動いた場合、ステッパーがガラガラなり想定外の負荷がかかるのでACアダプタを直ぐにコンセントから抜ける状態で試しました。
障害発生時の制御ソフト(Grbl Comtroller 3.6.1)の画面キャプチャが下図になります。このデータ(クリックでダウンロード可能)ではいつも同じ箇所で停止します。
【発生条件等】
発生条件等を調べた結果下記のことが判りました。
【対処】
上記の問題委の発生条件からステッパーの動作に伴うノイズまたは電源電圧変動から UNO の CPU が暴走している状態のようです。最初は上記の2項だけで対処しようと思いましたが、このディレー設定を行った gcode ではペンの上げるタイミングがズレるようで、印字した文字にペン上げタイミングで跳ねが発生することから、ペンアップ(M5コマンド)後に 0.6ms 程度のウエイト(G4 P0.6 コマンド)を入れる必要があることが判りました。
このように対処のための対処が発生していまうので、基本に返りノイズ対策をしてみることにしました。
実施したノイズ対策は次のような内容です。
対策後の印字サンプルを貼っておきます。下の写真では工作用のシートを敷いていますが、プロット時のペンの動きを観察すると小さな動きの際にペン先がつっかえて固定してしまうようなのでもっと硬い(プラスティック製の下敷きか板ガラスのようなもの)を敷いた方がもっと上手に字が書けるのではないかと思います。
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【問題内容】
問題内容はプロッターで出力途中で動きが停止または突然ペンが gcode にないトラベル動作(場合によっては移動範囲外まで)をしてしまう現象が発生することです。移動範囲外に動いた場合、ステッパーがガラガラなり想定外の負荷がかかるのでACアダプタを直ぐにコンセントから抜ける状態で試しました。
障害発生時の制御ソフト(Grbl Comtroller 3.6.1)の画面キャプチャが下図になります。このデータ(クリックでダウンロード可能)ではいつも同じ箇所で停止します。
問題(突然停止)発生時のコントローラ画面 |
【発生条件等】
発生条件等を調べた結果下記のことが判りました。
- 12V供給無しでは発生しない
試しにACアダプタを電源プラグから抜いた状態で印字してみると問題の症状は発生せず、最後まで実行できました(ペンのup/down用のサーボはUSBからの5V給電で動作している)
- Inkscapeでディレー挿入すると症状が発生しない
inkscapeの J Tech で[Dwell Time Before Moving(ms)]を1msに設定すると症状が消えることが判りました。タイマー値を変更すると次のような結果でした。
1.0ms:OK
0.4ms:OK
0.3ms:NG 最後の方で症状発生
0.2ms:NG
【対処】
上記の問題委の発生条件からステッパーの動作に伴うノイズまたは電源電圧変動から UNO の CPU が暴走している状態のようです。最初は上記の2項だけで対処しようと思いましたが、このディレー設定を行った gcode ではペンの上げるタイミングがズレるようで、印字した文字にペン上げタイミングで跳ねが発生することから、ペンアップ(M5コマンド)後に 0.6ms 程度のウエイト(G4 P0.6 コマンド)を入れる必要があることが判りました。
このように対処のための対処が発生していまうので、基本に返りノイズ対策をしてみることにしました。
実施したノイズ対策は次のような内容です。
- ステッパードライブIC直下にコンデンサ追加
ステッパーコントローラIC直下にはもともと 100uF のコンデンサが付いていましたが、これに 16V 470uF のコンデンサを追加しました。
試験した結果ほとんど効果は確認んできませんでした。
ステッパードライブIC直下に追加したコンデンサ
- インターフェース基板の電源入力部にコンデンサ追加
インターフェース基板の 12V 入力部に 16V 1000uF のコンデンサを追加してみました。試験結果として効果は確認できませんでした。このコンデンサ追加時の写真は撮っていません(効果が無かったので取り外しました)
- UNO 基板の電源部にコンデンサ追加
UNO 基板の 5V に 6.3V 470uF のコンデンサを追加してみました。試験した結果は若干効果があったようですが、相変わらず途中で停止したり不要なトラベルが発生します。
UNO の電源部にコンデンサ追加
- 加速度パラメータの調整
基板に半田付けした後などに突然まったく動かなくなることがありました。確認してみると設定パラメータが壊れているので TeraTerm を使って設定テキストをコピペすることで再設定していました(シリアル設定では 1ms/char 5ms/line のウェイト設定)。制御ソフトにも GUI で設定する機能があるのですがエラーがでるので TeraTerm を使って設定しています。
組立説明資料に記載されている設定値を改めて確認してみると $120 と $121 の加速度上限の値が明らかに大きすぎることに気が付きました。この値ではステッパーが動き出す際に大きな負荷がかかっているはずです。
色々変えて試験してみると下記の結果だったので 70 にすることで問題現象は発生しなくなりました。
500:NG
200;NG
100:たまにNG
70:OK
ステッパーの消費電流が大きくなっている原因として可動部の動きがスムーズでは無く、ステッパーに掛かる負荷が大きくなっているという可能性が考えられます。このようなキットを組み立てる際の最も重要な要素の一つとしてなるべく動きがスムーズになるようにするということがあるので、この点には注意して組み立てたつもりですが、X軸方向は少し渋い感じもありました。気が向いたら再確認して見たいと思います。
下図は組立説明資料に記載されていた設定値です。加速度上限が 5000mm/sec^2 ではステッパーの動きに加速感がありません。
組立説明資料に記載されている設定値
変更後の設定値をテキストで貼っておきます。
プロッタの設定値 $0 = 10 $1 = 25 $2 = 0 $3 = 0 $4 = 0 $5 = 0 $6 = 0 $10 = 3 $11 = 0.010 $12 = 0.002 $13 = 0 $20 = 0 $21 = 0 $22 = 0 $23 = 0 $24 = 25.000 $25 = 500.000 $26 = 250 $27 = 1.000 $100 = 100.000 $101 = 100.000 $102 = 100.000 $110 = 5000.000 $111 = 5000.000 $112 = 500.000 $120 = 70.000 $121 = 70.000 $122 = 10.000 $130 = 200.000 $131 = 200.000 $132 = 200.000
対策後の印字サンプルを貼っておきます。下の写真では工作用のシートを敷いていますが、プロット時のペンの動きを観察すると小さな動きの際にペン先がつっかえて固定してしまうようなのでもっと硬い(プラスティック製の下敷きか板ガラスのようなもの)を敷いた方がもっと上手に字が書けるのではないかと思います。
印字例1 |
印字例2 |
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プロッターの購入(その2)環境構築 [プロッター]
前回の記事でプロッターを組み立て、テスト印字できるところまで書きましたが、今回はプロッターを使うための環境構築について書いてみたいと思います。
とは言っても購入時に入手できる説明資料にほとんど書いてあるのですが、先人が作成された日本語ストロークフォント環境の構築やベクトルデータ作成方法に関しても自分へのメモの意味も込めて記録して置きたいと思います。
次回はストロークフォントの文字データを出力した際に発生した問題とその対処方法について書く予定です。
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とは言っても購入時に入手できる説明資料にほとんど書いてあるのですが、先人が作成された日本語ストロークフォント環境の構築やベクトルデータ作成方法に関しても自分へのメモの意味も込めて記録して置きたいと思います。
- プロッタのファームウェア
ファームについては購入時にコントロールボード(Atmega328)にインストールされていた Grbl 0.9i をそのまま使っています。検証はしていませんが下記の URL からダウンロードできるものだと思います。
https://github.com/AntonEvmenenko/grbl-servo
- パソコン側の制御ソフト
これも説明資料に添付されていた Grbl Controller 3.6.1 をパソコンにインストールして使っています。
コントローラーは他にも java で作られた UGS(Universal gcode sender) も添付されていましたが高機能ではありますが少しもっさり感があったので使っていません。
プロッター制御ソフト(Grbl Controller 3.6.1)
- データ作成ソフト
説明資料に従って Inkscape を使いました。元々インストールしていたものが 0.91 (説明資料にも同バージョンのものが添付)でしたが、少々古いので最新の Inkscape 1.3 の Windows 64-bit 版をインストールしました。
Inkscape 関連では下記のものもインストールしています。
- Inkscape 用日本語ストロークフォント
「PIC電子工作ブログ」のブログでは今回購入したものと同タイプのペンプロッタの情報が書いてあり、非常に参考になりました。「KST32B.svgフォントセット一応完成、公開」の記事で公開されているKST32B.svgフォントをインストールしました。Inkscape 環境の日本語ストロークフォントを公開して頂きありがとうございます。
- gcode出力プラグイン
説明資料にも記載されていた Inkscape で作成したベクトルデータを gcode で出力するJ Tech Photonics Laser Tool(Community version)をインストールしました。
インストール方法は上記のリンク先の説明にも書いてありますが、ダウンロードしたファイルを解凍すると生成される laserフォルダをInkscape の user extensions フォルダにコピーし、Inkscape を再起動すれば使用可能になります。 Inkscape の user extensions フォルダは 編集⇒環境設定⇒システム を辿れば確認できます。
エクステンション⇒Generate Laser Gcode⇒J Tech Community Lase Tool で起動できます。
設定例を下図に示します。必要項目を設定後に適用ボタンを押せば、「ファイル名」で設定したファイルが生成されます。
J Tech の設定1
J Tech の設定2
J Tech の設定3
J Tech の設定4
- Inkscape 用日本語ストロークフォント
- データ作成方法
以下にデータの作成方法について簡単にまとめました。
- 画像データのベクトル化
画像を貼り付けます。
画像データのベクトル化1
パス⇒ビットマップのトレースを選択
画像データのベクトル化2
抽出モード、閾値等をプレビューを見ながら適当に設定
画像データのベクトル化3
「適用」ボタンを押下しベクトルデータを生成
画像データのベクトル化4
画像データをずらしてベクトル化したデータを確認する。画像データは gcode 出力時には無視されるのでそのままでも良い。
画像データのベクトル化5
- 日本語文字のベクトルデータ作成
日本語ストロークフォント(シングルラインフォント)をインストールしたので日本語の文字列もベクトルデータト化できます。
最初に日本語のデータを書きます。この時、右側の設定ウィンドでフォント種別を「MS Gothic」にすると変換後のベクトルデータとサイズがほぼ同じになります。
日本語ストロークフォントデータ文字データ作成1
エクステンション⇒テキスト⇒Herishey テキスト を選択します。
日本語ストロークフォントデータ文字データ作成2
Hershey テキストの設定を下図のようにして「適用」ボタンを押します。
日本語ストロークフォントデータ文字データ作成3
最初に入力したテキストデータに重ねられた状態でベクトルデータが生成されます。
日本語ストロークフォントデータ文字データ作成4
入力した文字列を移動し、生成されたベクトルデータを確認します。gcode 出力時にはベクトルデータのみが出力対象になるので最初に入力した文字列はそのままでも問題ありません。
日本語ストロークフォントデータ文字データ作成5
- 画像データのベクトル化
次回はストロークフォントの文字データを出力した際に発生した問題とその対処方法について書く予定です。
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プロッターの購入 [プロッター]
1年以上前に AliExpres で見かけたプロッターがずっと気になっていました。見かけたときは1万3千円台の値段でしたが円安などの影響で今では1万6千円以上になっています。
早く買えば良かったと少し後悔していたのですが、最近のセールスで久々に1万3千円台(送料含めて13,792円)の物を見つけ注文しました。
久々のキット購入です。届いた箱は下の様に結構小型にまとめられていました。
中身の部品は下の写真のとおりです。ネジ類はかなり余分に入っていました。サーボは豪勢に2個入り(必要数は1個)でした。
今回は気が向いた時に少しずつ組み立ててみました。説明資料(PDF等)やソフトウェアはネットからダウンロードする形式で、説明書も英語表記で助かりました。特に悩ましい箇所もなく、割合すんなりと組み立てられました。
一カ所だけ組立説明書と部品が違っていました(下の写真の右下がマニュアルの部品)。まずはそのまま組み立てました。動作上の問題があるようであれば3Dプリンタでパーツを作ろうと思っていましたが、結果としては動作上の問題はなく、タイミングベルトが固定パーツに接触しにくいように改善されたパーツのようです。
添付されている12V2AのACアダプタはEUプラグだったので充電器用に使用している手持ちの同じスペックのアダプタで動かしてみました。また、添付のアダプタの入力はAC100V~240Vだったので変換プラグをAliExpressで注文しました。
下の写真は説明資料に同梱されていた weizi_0001.gcode を使って初めてプロットした時の写真です。初めての動作確認なのでまだ配線の整理はしていません。
制御ソフトはGrblController3.6(Win用)をインストールしています(プロッターのコントローラには制御ソフト:Grbl 0.9i がインストール済みでした)。
gcode に対応しているようで、説明資料には Inkscape で gcode を作成する方法等も書いてあるようです。Inkscape は PDF ファイルの加工等で使用していたので既にインストール済みではありますが、あまり使い慣れていません^^;
Twitter(X)に投稿した動画付きメッセージも貼っておきます。
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早く買えば良かったと少し後悔していたのですが、最近のセールスで久々に1万3千円台(送料含めて13,792円)の物を見つけ注文しました。
久々のキット購入です。届いた箱は下の様に結構小型にまとめられていました。
プロッターキットの開封 |
中身の部品は下の写真のとおりです。ネジ類はかなり余分に入っていました。サーボは豪勢に2個入り(必要数は1個)でした。
プロッターキットのパーツ |
今回は気が向いた時に少しずつ組み立ててみました。説明資料(PDF等)やソフトウェアはネットからダウンロードする形式で、説明書も英語表記で助かりました。特に悩ましい箇所もなく、割合すんなりと組み立てられました。
一カ所だけ組立説明書と部品が違っていました(下の写真の右下がマニュアルの部品)。まずはそのまま組み立てました。動作上の問題があるようであれば3Dプリンタでパーツを作ろうと思っていましたが、結果としては動作上の問題はなく、タイミングベルトが固定パーツに接触しにくいように改善されたパーツのようです。
説明書と異なる部品 |
添付されている12V2AのACアダプタはEUプラグだったので充電器用に使用している手持ちの同じスペックのアダプタで動かしてみました。また、添付のアダプタの入力はAC100V~240Vだったので変換プラグをAliExpressで注文しました。
下の写真は説明資料に同梱されていた weizi_0001.gcode を使って初めてプロットした時の写真です。初めての動作確認なのでまだ配線の整理はしていません。
プロッターでの書初め |
制御ソフトはGrblController3.6(Win用)をインストールしています(プロッターのコントローラには制御ソフト:Grbl 0.9i がインストール済みでした)。
プロッター制御ソフト |
gcode に対応しているようで、説明資料には Inkscape で gcode を作成する方法等も書いてあるようです。Inkscape は PDF ファイルの加工等で使用していたので既にインストール済みではありますが、あまり使い慣れていません^^;
Twitter(X)に投稿した動画付きメッセージも貼っておきます。
蟻さんから購入したプロッターキットを味わいながらゆっくり組み立てていましたがほぼ完成しました
— skyriver (@wcinp) November 10, 2023
1年以上前から気になっていたのですがかなり値上がりしたので安売りのタイミング待ち状態でした
動画は初試験なので配線は未整理です
これは色々遊べそうですね^^https://t.co/puGuUWLMw6#プロッター pic.twitter.com/N2WWPu6qKj
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