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へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

まぜろ安全!京都モダン建築祭その2。

京都モダン建築祭、2日目です。

 

「京都モダン建築祭」には土日の2日間の参加。宿泊先は「サウナ&カプセルホテル ルーマプラザ」にしました。そもそも京都、ホテル代がバカ高くなってますし、どうせ寝るだけなのでカプセルホテルでもいいか、と思った次第。「ルーマプラザ」って変わった名前だなぁと思ったら、看板の英語表記は「RumorPlaza」。あ、「ウワサのプラザ」みたいな意味合いなのね。

 

ココがなかなか快適で、屋上に2フロア分も露天風呂が。周囲に他に高い建物もないので、祇園からの街並みが一望できます。まぁ京都の夜景ってそんなに特筆すべき感じはないですが、京都タワーとか遠くに見えるのでヨシ。風呂上がりは外に出るのも面倒なのでホテル内のレストランでちょっと一杯。

 

烏賊のゲソ揚げに追加して頼んだ鶏皮のうま煮がなかなかアタリでして、このボリュームで300円、しかも結構旨いというね。

 

宿泊料金は6千円を超えましたが、いまどきカプセルでもこのくらいのお値段は珍しくない感じ。それに、京都のおばんさい風のおかずが並ぶ朝食も込みなら悪くないでしょ。

 

朝10時前にチェックアウトして、四条通を八坂神社方面へ。今日も「モダン建築」巡ってくぞ!

 

今日最初のスポットは「大雲院」です。公開開始の10時前には入場を待つ人の列が出来ていました。

 

本堂も見学できるのですが…。

 

この「祇園閣」が公開物件です。実はこの「大雲院」、1587年創建と古い歴史を持つのですが、この地に移転してきたのは1973年のこと。それまでは明治・大正を代表する実業家、大蔵喜八郎の別荘がありました。京都の街中から祇園方面を見るとニョッキリ伸びて目立つ珍妙なデザインの塔は、ここで隠居しようと考えた大蔵喜八郎が祇園の街並みを友人達に見せようと考えて1927年に完成。実はその翌年、大蔵喜八郎は亡くなってしまうのですが…。設計は昨日見学してきた「本願寺伝道院」と同じ伊東忠太。幼名が鶴吉で晩年には鶴翁とも呼ばれていたことに因んで入口の扉には鶴のレリーフ、尖塔の上には鶴のオブジェが設置されています。なお、内部には仏教関連の壁画がありますが、これは「大雲院」となってから加えられたもの。ちなみに、残念ながら内部や上階のテラスからの眺望は撮影NGでした。

 

八坂神社の境内を通って四条通方面へと戻ります。やっぱり外国人旅行者多いな…。

 

続いて2軒目、「祇園くろちくビル」へ。今年亡くなった建築家、槇文彦の設計で1981年に竣工しました。モダニズムを基本としながら、ちょっと和の雰囲気もある外観です。

 

1階はお土産物店、3階と4階はホテルとなっていますが、2階は以前はカフェがあったところ。普段は閉鎖されていますが、「京都モダン建築祭」で特別公開となりました。

 

中庭もあったりします。

 

いわゆる「和モダン」ですが、1980年代としては先進的だったはずです。

 

祇園の名物通り?ともいえる花見小路通を南下して次の目的地へと歩いていきます。

 

3軒目の「あじき路地」に到着。

 

もとは明治末期に建てられた京町家で、当時は祇園の芸者が暮らしていたりしたそうです。採光のために南側が平屋、北側が2階建となっているのが特徴。長らく空き家でしたが、2004年から職人やアーティストのアトリエ兼住居として貸出が始まりました。

既に現役ではないそうですが、昔使われていた井戸が残されていたりとレトロな雰囲気。入居しているアーティストの皆さんが作品を売るショップやこじんまりしたカフェなど、居心地良さそうな空間になっていました。

 

河原町通をバスで北上し三条通までやってきました。こちらは「京都モダン建築祭」大正ではないですが「1928ビル」、昨日の振り出し地点だった「毎日新聞京都ビル」、これがこのビルの建て替えで昔はこちらが「毎日新聞京都ビル」だったんですね。

 

4軒目の「TSUGU 京都三条 by THE SHARE HOTELS」です。こちらは入場に行列ができていて、入館まで20分ほど待ちました。

 

ここは「日本生命京都支店」として1914年に竣工、建築家は辰野金吾と片岡安です。登録有形文化財ですが残されているのは建物の一部で、1983年に建て替えられてしまっています。2019年にホテルとしてリノベーションしてオープンしましたが、今回の公開エリアはホテルのパブリックスペースとしてキッチンなどが設置されているリビングスペースでした。

 

何故ここが?というと、このリビングルームの窓から象徴的な尖塔がよく見えるから、でした。

 

5軒目は「らくたび京町家」。「旧西村家住宅」とも呼ばれ、竣工は1932年で京町家の近代化の姿が現れた物件として知られているんだとか。それまで職場と住居が一体化しているのが一般的な京町家に対して、こちらは住居専用となっています。

 

室内は和室中心なのですが…。

 

2階には洋室もあります。

 

玄関脇にも洋室。こちらは応接間だったそうです。京都の暮らしも近代化していた時代のもの、なんですね。

 

錦市場を歩いてみましたが、おおこれがオーバツーリズムってやつか!って状態でした。観光客向けにストリートフード的なモノを売る店が多いのに、それを食べる場所、ってのが殆どない感じで、そういう方々が固まってしまって通行しにくくなってる、という印象です。

 

さて本日最後の6軒目となったのが「THE GATE HOTEL 京都高瀬川 by HULIC」でした。京都市修繕課の設計で1931年に完成し、1993年まで「京都市立立誠小学校」として使われていた建物ですが、2020年に「立誠ガーデン ヒューリック京都」という複合施設として整備されました。

 

小学校だった古い建物の内部は完全にリノベーションされ、正直あまり昔の雰囲気は残っていない感じ。

 

そんな中、階段を3階まで上がっていくと、昔の雰囲気を閉じ込めたような空間が登場します。今では「リトリートルーム」と呼ばれているこの部屋は小学校時代は「自彊室」として、子どもたちが道徳や礼儀作法を学んだ場所だったそうです。

 

リニューアルに際しては旧館の後背地にテイストを合わせた新館が建築されました。かっての校庭だったエリアは人口芝が敷かれ、市民の憩いの場になっている様子。

 

このあとは用事があって大阪へ移動する必要があったのですが、阪急京都線に今年の夏に導入されたばかりの座席指定サービス「プライベース」を使ってみました。

 

横3列の贅沢な座席配置は、一足早く京阪で導入された「プレミアムカー」を彷彿とされます。実際、阪急での導入にあたっては京阪がいろいろとアドバイスをくれたそうな。

 

ベッドレスト周辺のパーティションが大きく、かなりプライベート感が強い座席でした。ただ、座面が動かないので座り心地はそこそこ。500円追加でこの余裕なんですから、そこまで求めるのは贅沢かもしれないけれど。あと、車内にゴミ箱がないのはちょっとビックリ。京阪「プレミアムカー」はどうだったっけ?