鳥羽シェフ「ビジネスでモテる」ための言語化術 相手の「課題」を見つけてあげることも大事

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鳥羽周作氏
レストラン「sio」オーナーシェフ、鳥羽周作氏。書籍、YouTube、SNSなどで公開するレシピや、フードプロデュースなど、レストランの枠を超えて様々な手段で「おいしい」を届けている(写真:『モテる仕事論』)
ビジネスシーンで相手の懐に入り、気に入られるためには、相手のウリ(特徴)をいかに「言語化」して伝えるかが鍵となります。ミシュランガイド東京2020から6年連続で掲載されたレストラン「sio」のオーナーシェフ、鳥羽周作さんの著書『モテる仕事論』から、鳥羽氏がいかにして数々のレストランビジネスやプロデュース業を成功させてきたかのノウハウを一部引用・再編集してご紹介します。

相手の大事にしている部分を理解し、言語化する

人は自分のことをわかってくれると思うと、自分を託したくなります。

僕の場合だと、僕の作った料理を食べた人に、全く見当違いのことを言われたら「わかってないな。この人と仕事はしたくないな」と思う。スーパーで買ってきたレモンなのに「このレモンすごくおいしいですね」と言われたら、「何言ってんだろう」と思っちゃうわけです。

相手が大事にしているものを、自分が理解していることを言葉できちんと伝えると、相手は「自分をわかってくれているな」と思う。その作業は、次のステップに進むために必要不可欠。それがわからない人に、その先はないと思います。相手のよさの言語化は、相手をよく見ていないとできません。

例えば、陶芸家の方に、うちの店の食器をお願いする場合を例に取りましょう。

陶芸家は気難しい人が多く、たいてい最初は、すごく警戒されます。でもしばらく話しているうちに、「冷たそうに見えるお皿だけど、これ、実はあったかいですよね」などと言うと、驚きながら「え、わかってもらえます?」と返ってきたりする。その辺から感触が変わってきて、話がうまくいったことが数回ありました。そういう経験が僕の中に蓄積され、確信に変わったのだと思います。

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