セーラー服

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登録日：2012/10/11 Thu 14:29:33
更新日：2024/11/09 Sat 16:28:41
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制服の一つ。

【概要】

セーラー（水兵）の名の通り、元々（今も）海軍の軍服だったのだが、段々学校用の制服や一般のファッションとして広まり、果ては萌え要素の一つにまでなった。

日本では大正後期から女学校の制服として取り入れられた。洋装であるセーラー服は当時の女学校＝裕福・エリートのイメージと合致したこともあり、各女学校に取り入れられた。
戦後、高等教育が庶民にも開かれた物になると、各学校がかつての裕福とエリートの象徴であるセーラー服を制服として取り入れ、女子学生＝セーラー服の図式が出来上がった。
だが、昭和後期にはロンタイ対策として、平成にはブレザーの方が新しくてカッコいいというイメージが広まって、令和にはジェンダーレス化の流れを受けて、だんだんとブレザー制服に切り替わり、数を減らしている。
なんとなく女子の名前における「～子」の扱いと似ている気がする。

それでもなんやかんやいってもセーラー服＝女子学生のイメージが強いことから、主に社会人がコスプレする際の鉄板になったりと、未だに一部では強い人気を誇る。
タイトルに「セーラー服」が入るだけで女子中高生が主役とわかるキャッチーさとロマンはブレザーには出せない魅力。
逆に男子学生の象徴として「学ラン」「詰襟」といったワードがタイトルに用いられることはあまりないのは何故だろう？

セーラーカラーと呼ばれる独特な形状の襟が特徴。
これは遠くの船から発せられた声を拾う為のもの。

元が軍服なのだから一応男性用の制服としても存在しており、ボトムスがズボンとなっている物が一部の学校や幼稚園では採用されている。
とはいえ、日本ではマイナー気味であり、女性が着る服という印象が強いかもしれないが。
幼稚園ならセーラー服のショタもいるよ！やったね！

ちなみにセーラー服が女学生の服になったのは、男子学生の詰襟（いわゆる学ラン）が陸軍の軍服を元にしていたので「じゃあ女子は海軍の軍服でいこう」となったため。

【主な構造】

◆上着

最大の特徴はなんといってもセーラーカラー。V字型の前襟は浅いものから深いものまであり地域ごとに特徴がある。1～3本のライン(セーラーテープと呼ばれる)が入っている。
襟の間に胸当て(∀)があったりなかったり。
わき腹もしくは前の方に着脱をしやすくする為のファスナーが付いている。ボタンやファスナーの無いかぶるタイプも。
襟と袖口にはセーラーテープが入るのが定番。
色は胴部分も襟も紺or黒or灰、胴部分が白で襟が紺or黒or青or白であることが多い。冬服は紺、夏服は白のところも。
ちなみにセーラーカラーの上に白いカバーのようなものを被せるタイプもある。
セーラーブレザーというブレザーの襟部分がセーラーカラーになったものも存在する。

◆スカーフ、スクールリボン、パータイ

襟に付けるやつ。普通のネクタイと異なり首を絞めない親切設計。色は赤、えんじ、青、緑、黒、白など。冬服と夏服で色が変わることも。
スカーフは三角形に折りたたんだものが定番。上着のスカーフ留めに通すか、もしくは結ぶ。
スクールリボンは襟の前部分で容易に着脱できたりする。
パータイは帯状のスカーフ。
ボーイッシュキャラや不良キャラはスカーフやリボンを外していることも。
最初からタイが無いタイプもある。

◆スカート

ひだの形はプリーツが殆どだがたまにボックス型のひだも。上着と合体してワンピースタイプになった制服もある。
リアルで極端に短くするとバランスが悪く見えるので要注意。まあセーラー服全盛期は踝まで長くするのが流行りだったが。
ブレザータイプの制服と比較し、基本的に無地で上着と同じ色が多い。ただし上着が白だと白いスカートになることは無く、紺、灰、チェック柄スカートになる。

◆ズボン

防寒、機動性、性的被害防止、肌を見せたくない*1、純粋な好みの問題などから女子制服にズボン(スラックス)も導入する流れは年々増加している。
女子のズボン制服導入に合わせてセーラー服からブレザーに移行する学校もあるなか、少数ながらセーラー服のままでズボンを導入する学校もある。セーラー服は上着の丈が短めということもあってズボンはハイウエスト。
ちなみに菅公学生服が2023年に中高生を対象とした調査によると、セーラー服＋ズボンの組み合わせは男子の方が「かわいい」「おしゃれ」と好意的で、女子は「かわいい」と同じくらい「ダサい」「かわいくない」という評価だった(特に「ダサい」「かわいくない」と答えた者は女子は男子の二倍も多かった)。
もちろん男子のセーラー服制服を取り入れている学校は当然(という言い方も最近ではおかしいか)ズボンである。

【オプション】

◆カーディガン、セーター

防寒着。裾が長いため腹チラ、背チラ防止にもなる。
ゆったり見せるシルエットや萌袖が魅力。

◆ブラウス、ポロシャツ

冬服はセーラー服だが夏服をこれらに指定している所もある。色は専ら学生らしく夏らしい白…と思いきや紺のポロシャツのところもある。
逆に冬服はブレザーでも夏服は白系セーラー服や襟がセーラーカラー型のブラウスに指定している所もある。

◆インナーシャツ

二次元の女学生はセーラー服の下にはブラジャーしか着ていないが、リアルだと「腹チラ背チラ防止」「お肌によろしくない」「寒い」「不衛生」といった理由で、上着の下に着ている。
襟からはみ出ないVネックのシャツが主だが、季節に応じてヒートテックやキャミソールを着ることもある。
学校によってはカッターシャツや体操服を指定されていたりもする。

◆ジャージ

防寒具(一応)。通称埴輪ルック。
冬に生足スカートが耐えきれない生徒が、校則違反にならない形で下半身の寒さをしのごうと学校指定ジャージのズボンをスカートの下に履く。
ジャージの上着をこれまた防寒具として着るスタイル、パンチラ防止にジャージのハーフパンツをスカートの下に履くスタイルもあり。
特に埴輪ルックはシルエットがダサい、芋くさい、色気が無いと男子からの評判は悪い。
一方そのダサさや田舎っぽさに良さを見いだす人もいるとか。
ただし最近は学校指定ジャージも細身でカッコいいデザインのものが取り入れられているため、普通に可愛い埴輪ルックの子もいる。…どっちみち男子からすればボトムスの重ね着自体が不評であることには変わらないのだが。

◆もんぺ

戦時中はセーラー服の上着＋もんぺが女子学生の一般的スタイル。
労働や避難の際に動きやすく、女性の洋装(パンツスタイル)がまだ一般的じゃなかったことから採用された。

◆セーラー帽子・水兵帽

服とセットで帽子もね。
つばを全面的に折り返してかぶるタイプや、つば無しで細長いリボン状の布を巻きつけるタイプがある。