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ケケンカニ

登録日:2017/03/24 Fri 19:03:15
更新日:2024/12/07 Sat 09:47:16
所要時間:約 6 分で読めます





ハサミの 中に 冷気を 溜めて ぶん殴る。 分厚い 氷の 壁も 粉々に してしまうぞ。


ケケンカニとは、『ポケットモンスター』シリーズで登場するポケモンの一種である。


■データ


アローラ図鑑No.60/全国図鑑No.740
英語名:Crabominable
分類:けがにポケモン
高さ:1.7m
重さ:180kg
タマゴグループ:水中3
性別比率:♂50♀50


特性:かいりきばさみ(攻撃を下げる特性、技を無効化する)
  /てつのこぶし(パンチ技の威力が1.2倍になる)
隠れ特性:いかりのつぼ(急所ダメージを受けると攻撃が最大ランクまで上昇)

種族値
HP:97
攻撃:132
防御:77
特攻:64
特防:67
素早さ:43
合計:478

努力値:攻撃+2



進化条件
ラナキラマウンテンでマケンカニがレベルアップ(第7世代)
マケンカニにこおりのいしを使用(第9世代)



■概要


マケンカニの進化形。
トップを目指しに雪山に登り、寒さに耐えるために全身に白い体毛が生えて進化した。
どこか愛嬌のある目つきをしているが、進化前からの喧嘩っ早い性格は健在で、考えるより先に見境なく自慢のハサミで殴ってくる。
ハサミの中に冷気を溜めて殴れば分厚い氷の壁も粉々になるほか、パンチのラッシュで雪崩を押し返したという記録も残っている。
さらには自切してロケットパンチのように飛ばし、遠距離でも殴りつける。
もげたハサミの中身は非常に美味で、山にグルトンを連れて探すトレーナーもいるほど。


サン・ムーン』で初登場した氷/格闘の複合タイプ持ちで、リージョンフォームを除くと第7世代の新規こおりタイプはケケンカニだけ。

モデルは深海に生息する「キワ・ヒルスタ(別名:イエティクラブ)」と呼ばれる白色の甲殻類。


■ゲームでのケケンカニ


進化前のマケンカニは草むらには出現せず、アローラ各地にあるきのみの塊を調べるとランダムで出現。
木の実は2番道路から登場するので序盤で仲間にできるが、問題はケケンカニの進化できるタイミング。

第四世代から登場した特定の場所でレベルアップすると進化する、いわゆる『場所進化ポケモン』なのだが、肝心の場所はなんとラナキラマウンテン、アローラのポケモンリーグがある場所である。
つまりいつ進化できるかというと、悪の組織伝説のポケモン絡みの話も終わって、さあ残すはポケモンリーグだけだ!というシナリオも終盤のド終盤まで無理なのだ!

そのため序盤で仲間にすると、他の手持ちは最終進化してるのに、進化前のマケンカニだけ取り残される羽目になる自体に。
マケンカニの状態でも攻撃力と素早さはそれなりに高いがそれ以外の能力は低く、自然と出番が減ることになる。
「シナリオでどうしても使いたい!」という強い意思がない限りは同じく序盤で手に入るマクノシタを使うほうが無難である。
さすがに問題視されたのかUSUMではカプの村に来たばかりの頃にラナキラマウンテン(の麓)に入れるようになり、まともなタイミングで進化できるようになった。

SMでの使用トレーナーはライバルハウ、しまキングハラ、そしてククイ博士
ハウは防衛戦時に新たに手持ちに加え、ハラは大試練ではマケンカニだが、四天王として戦う時は進化している。
タイプ上、弱点を突きやすいが仕留めきれないと高い攻撃と広い範囲の一致技で返り討ちにあう。
Zワザの「ぜんりょくむそうげきれつけん」も使ってくる。
なお、ククイ博士がケケンカニを使う場面に心当たりがないトレーナーは非常に多いと思うが、それもそのはず。
ロイヤルドームのマスターランクでロイヤルマスクとして登場したときに限りランダムで繰り出してくる。
ケケンカニの攻撃範囲は広い上、バトルロイヤルではケケンカニより優先的に倒したい敵が出てくることもあるため、意外と厄介な相手となる。

進化前から地味に素早さが20も落ちているのと弱点が増えているのが痛い。
レベルや努力値分による有利があるに関わらず四天王相手だと先手を打たれる可能性が高い。
さらに主要技である「インファイト」や「アイスハンマー」はどちらも自分の能力を下げてしまうデメリットがある。
後述の打たれ弱さも相まって進化しても中々の修羅の道である。

剣盾では登場しなかったが、SVでは無事参戦。
進化方法はパルデア一の高山ナッペ山で進化…ではなく、こおりのいしで進化する方法に変わっている。
他の場所進化ポケモンが剣盾で石進化に変わっているのと同じようなものである。
また、ジムリーダーのハイダイが切り札として使用し、テラスタルみずタイプに変化させてくる。


■アニメでのケケンカニ


サン&ムーンの10話にて進化前のマケンカニがしまキングハラの手持ちで登場しているが、ゲームとは違ってハラの切り札ではない*1
サトシモクローと戦うも、サトシの作戦で隙をつかれて敗北する。
その後の60話においてラナキラマウンテンでニューラを倒した直後にケケンカニへと進化を果たした。

因みにSMでの新技である「ぶんまわす」を初披露したポケモンでもある。


■対戦でのケケンカニ


とりわけ攻撃が高く、禁止級やメガシンカを除くとセグレイブやガラルヒヒダルマに次ぐこおりタイプ第3位。
パワーだけならマンムーツンベアー以上。ついでにカニポケモンの中でもトップである。
しかし、残りはHPが高めである以外は軒並み平均以下。足も遅い。

第9世代に至るまで唯一のかくとう・こおり複合
攻撃面では非常に優秀な組み合わせであり、一致技だけでなんと9タイプもの弱点を突ける。
その一方で脆弱耐性のこおりとそこまで耐性が優秀ではないかくとうが組み合わさった結果、耐性は弱点6耐性3とズタボロ。
しかも弱点にはほのおやフェアリーなど、攻撃面でメジャーなタイプも多い。
言葉通り、完全に攻め特化の複合タイプ。なのだが……。

メインウェポンはかくとう技は高威力かつ命中安定の「インファイト」、撃ち逃げ狙いで「ばかぢから」、攻撃を確実に上げる「グロウパンチ」。
同じくこおり技は専用技で「アームハンマー」の氷版である「アイスハンマー」、威力は劣るが命中安定の「れいとうパンチ」。
特にアイスハンマーは特性「てつのこぶし」の補正で氷物理で屈指の破壊力を誇る。

サブウェポンもそれなりにいいものが揃っている。
かくとうタイプの定番のいわ技「ストーンエッジ」に「いわなだれ」、範囲はやや被るが高威力の「じしん」。
格闘には珍しい物理みず技の「クラブハンマー」。


欠点は攻撃面では強いが耐性は脆弱な速攻アタッカー向きのタイプにもかかわらず、本人は鈍足並耐久で受けを強要されると言う噛み合わなさ。
「マッハパンチ」「こおりのつぶて」といった先制技も覚えず、下手に繰り出すと弱点を突かれて優秀な攻撃性能を活かす前にやられてしまう。
特にひこうタイプやはがねタイプに対しては一致技で弱点を突こうとしても自分が先に弱点を突かれてしまうのが残念な所。
この弱点多数&鈍足をどうにかフォローできない限り、素直にローブシン等を使った方が強いことが多い。

使うなら、まひや「おいかぜ」「せんせいのツメ」「トリックルーム」等を活用して鈍足ぶりを解消したい。
特にトリックルームは専用技「アイスハンマー」との相性も抜群。
こうなると「アームハンマー」を覚えないのが残念な所ではあるが。

破壊力こそ高いがそれを活かすためには工夫が求められる上級者向きのポケモンと言える。

特性「てつのこぶし」は基本的に「アイスハンマー」の火力を底上げしたい場合に採用される。
「アイスハンマー」以外の適用技は「れいとうパンチ」「グロウパンチ」「ばくれつパンチ」程度しかない。
仮想敵に対する確定数がほぼ変わらず、かつ確実に役割を遂行させたい場合は自慢の攻撃を下げられない「かいりきバサミ」が安定択。

「いかりのつぼ」は基本的にダブルバトルで採用され、特にレベル1で「きあいのタスキ」持ちのハギギシリがパートナーとして最適。
「トリックルーム」を始動した後、レベル1のおかげで最速となり、かつ最小ダメージの「こおりのいぶき」で「いかりのつぼ」も発動させてくれる。

USUMでは恒例の教え技もあり、ケケンカニは「ドレインパンチ」「かみなりパンチ」「ダブルチョップ」「しねんのずつき」「アイアンヘッド」「がむしゃら」と新たなサブ技を多く習得。
適用技の少なかった「てつのこぶし」の採用価値も上がったが、本作でも念願の先制技を習得できなかった。

残念ながら第8世代ではお休みになってしまったが、SVではタイプを変更するテラスタルが登場したことで弱点を補うことが可能に。
どくタイプのダストシュートを新たに習得したため、どくテラスタルにすることでフェアリーの攻撃を耐えつつ返り討ちにするといったことも狙える。
のだが、肝心要の先制技は相変わらずなく、おまけにこおり物理アタッカーにパオジアンセグレイブと言った強豪が増えた事が災いして相変わらず採用率が振るわない。
なお、「しっぺがえし」と「はさむ」もマケンカニの時でしか覚えられなくなったので注意。カニなのに……


ちなみにリトルバトルにおけるマケンカニはこおりタイプとこおり技こそないものの上位の攻撃種族値82に平均程度の素早さ種族値63を誇り、かくとうタイプでも上位の強さを誇る。
また、ケケンカニとマケンカニが戦った場合、タイプと素早さの関係でケケンカニの方が負けてしまう。


■余談


「クラブハンマー」はマケンカニ時でのみ覚えるので、「クラブハンマー」を覚えさせたい場合は注意。

アローラにおいて、進化するのがとても遅かったり条件がとても厳しかったりする、初見殺し的なポケモンは他にクワガノンエンニュート(旧ポケ含めるとジバコイルも)がいる。
前者はケケンカニと比べるとまだ進化後の活躍機会があり、進化前のデンヂムシもそれなりに強い。
後者は原理自体はビークインと同じなのと、例のアレでのあまりのインパクトのデカさから注目が集まり、一気に情報が広まったので、ケケンカニと比べるとこの2匹はちょこっとだけ良心的な気がしないでもない。



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最終更新:2024年12月07日 09:47

*1 アニメでのハラの切り札はハリテヤマ