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フレームアームズ・ガール

登録日:2019/01/19 Sat 22:21:55
更新日:2024/10/13 Sun 20:20:35
所要時間:約 70 分で読めます


タグ一覧
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フレームアームズ・ガールのプラモデルって知ってますか?



私達の活躍がプラモデルで楽しめるんです



きゃっきゃうふふな生活を一緒に送りましょう!!


※アニメフレームアームズ・ガール放映時のCMより抜粋 







フレームアームズ・ガール(FRAME ARMS GIRL)」とは、コトブキヤが展開するオリジナルプラモデルシリーズの一つ。
当シリーズを原作とする同名のTVアニメについては当該項目を参照。








【概要】


"フレームアームズの美少女擬人化"をコンセプトとする、コトブキヤのオリジナルロボットプラモブランド「フレームアームズ(FA)」のスピンアウトシリーズ。略称は「FAガール」「FA:G*1」「ガール」等。
メインデザイナーはメカ少女でお馴染みの島田フミカネ氏。

元々KOS-MOSホイホイさんなどで美少女をプラモデルに落とし込むノウハウを着々と積み上げてきたコトブキヤが満を持して送り出した変態技術の結晶で、プラモデルらしからぬかわいらしさと女体美を備えているのが特徴。
いわば「組み立て式の美少女可動フィギュア」であり、それまで細々と続いていた"美少女プラモデル"というジャンルを模型界隈で一気にメジャー化させ、同社の「メガミデバイス」共々2016~17年頃にかけて巻き起こった美少女プラモのブームの火付け役となった存在。FAガールのヒット以降、他の模型メーカーにも美少女プラモを提供するところが増えてきたのは決して偶然ではないだろう。
2018年以降はブームを越えて完全に定着した感があり、コンスタントに商品が供給され売れ続けるコトブキヤを代表する一大コンテンツとなっている他、初音ミクやガオガイガーといった他社版権とのコラボレーションにも力を入れている。
第1弾轟雷のスマッシュヒットを皮切りに、これまでの商品の比ではない大ヒットを連発してコトブキヤに莫大な利益をもたらし、存分に各部署を趣味キットの販売に突き進ませている孝行娘達である。

本家に先駆けてアニメ化したり(一応本家も映像化はされているが特典の短編DVDしかない)、株式上場に伴って配布された目論見書の表紙に轟雷が抜擢され、事業概要説明に名指しで業績に貢献したと説明されたり、立川市のふるさと納税にアニメ7話にワンシーンだけ登場した幻の轟雷強化ユニット「試製決戦兵器 雷鎚」を組む為のパーツセット+αがラインナップ*2されるなど、もはやコトブキヤは勿論、立川市の象徴にすらなりつつあるモンスタータイトルと化している。

ちなみに情報の初出はイベントや告知の類ではなく、2009年に本家FAのメインデザイナー柳瀬敬之氏が刊行した同人誌「R:W 09 FRAME ARMS VARIATION」に島田フミカネが寄稿した擬人化轟雷のイラスト(轟雷以外にも、スティレット、アーキテクト、迅雷が描かれている)。
それを6年後にコトブキヤが何をトチ狂ったのかプラモデル化したという経緯がある。
つまりフレームアームズ・ガールは世に出てきた時点では立体化の予定はなく、そもそも公式のコンテンツですらなかったという事になる。この会社アホなのでは?
ちなみに島田フミカネは「商品化すると分かっていたらパンツ丸出しのイラストになんかしなかった」と語っている。


【特徴】


パーツ量は物によって差はあるが、少ない物でも100前後、多い物だと400以上と全体的に多めで、ガンプラで例えると「RG以上MG以下」という具合。ブキヤキットらしくエッジもバリバリに効いており容赦なく刺さってくる。
とはいえ組み立て難易度がそう高いわけではなく、特に塗装や改造をしない素組みでも充分に見栄えが良いため、プラモに触れたことが無いという方でも安心。
フミカネ曰く「最低限説明書をしっかり読むことさえできれば誰だって組める」。
美少女立体物の命ともいえる顔は最初からタンポ印刷されており、面倒なシールやデカールを貼る必要もない。このタンポ印刷は薄め液などで剥がすことが出来る。

価格帯は平均しておよそ5000~8000円(量販店では概ね2~3割引になる)ほどで、お世辞にも手に取りやすい値段とは言い難い。HGガンプラに慣れ親しんだモデラーから「高くね?」という反応が返ってくるのはある種の恒例行事である。
しかしながらプラモとしては寧ろこれが適正価格だったりする。前述の通りパーツ数はそれなりに多いことと、タンポ印刷のフェイスパーツは製造コストが高く製造過程でエラー品も多く出てくる為、その分が値段に跳ね返ってきているという側面もある。
FAガールが高いというより、国内工場での大量生産による薄利多売で利益を出すことが出来るガンプラが安過ぎると言った方が正しい(特にHG)。
また一部のキットは「何かしらの商品の付属品」という形式になっているが、これらは商品としてはプラモデル扱いされない為、パーツ請求や割引の対象外となるので破損や紛失、購入の際には注意したい。値段的に逆じゃねえのかと言いたくなるものもあるが
万が一成型不良などのエラー品を引いてしまった場合は記載されている連絡先に連絡しよう。

どのキットも基本的に、
  • 握り手
  • 平手その1
  • 平手その2
  • 武器持ち手その1
  • 武器持ち手その2
の5種類、左右あわせて10個のハンドパーツが付属する*3
軟質PVC製で物を持たせる事が可能だが、あまり太い物を持たせると緩くなってしまう為取扱には注意。本家FAの武装全般や一部のモデリングサポートグッズ(M.S.G)は柄が太い為悩ましい問題。一部のキットは本家の武装をそのまま流用しているのでこの問題はより強く降りかかってくる。

後発のキットでの改善点/改良点が、以前のキットの再販時、あるいはバリエーションキットの発売時に取り入れられることがあるなど、フィードバックも早い。
スティレットのABS製股関節ボールジョイント、迅雷のPOM*4製パーツが代表格か。
「轟雷改 Ver.2」等のバージョンアップキット群はその極致といえるだろう。

コトブキヤ版権プラモの例に漏れず豊富な互換性と拡張性を備えており、頭部や手足、フェイスパーツはガール同士で自由に入れ替え可能*5
また全身にある3mm穴、3mm軸を活用すれば本家フレームアームズに留まらず、ヘキサギア、メガミデバイスにM.S.G、果ては他社製プラキットとも組み合わせて楽しめる。
……というかそのための「ミキシングガイドブック」が一時期配布されていたりと、公式が推奨している。さあ多々買え
女の子の可動モノという事でドール系小物との組み合わせも相性抜群で、プラモ・フィギュアに飽き足らずドール沼にまで引きずり込もうとしている。特にコトブキヤ日本橋店にはアゾン店舗が入っている事でその筋の人間の間では有名。

なお、本家FAは共通の素体としてフレームアーキテクトが用いられているが、FAガールにそのようなギミックは無い。
素体としてはマテリアが存在するが、あくまで設定面での話でキット的には別物であり、轟雷を引ん剥いていったらマテリアになったりはしない……というか構造的に引ん剥けない。
またアニメでは素体部分が完成済みで装甲だけプラモデルというスタイルだが、実際は1から10までもれなく組み立て式である。
その為アニメから入ったユーザーが実物を手に取って「全部組まなきゃならないのォ!?」と阿鼻叫喚の叫びを上げたケースがあったとかなかったとか。

後発のコトブキヤ製ガールプラモブランドと比較すると各キット間の互換性はそこまででもなく、例えば胴体周りは一部除いてほぼ各キット独自の構造になっている。
とは言え頭部とフェイスパーツは全ての機種(ただし髪の長さによっては一部干渉したりはする)で入替可能であり、肘から下と腿から下も概ね入替可能なのでそこまで自由度の低さは感じさせない。
造形面においてはこれまたキットにもよるが総じて高いクオリティ。強いて言えば先発モデルは肌のつや消し処理やチーク(頬紅)が無いので手を入れた方がより可愛らしくなるかもというぐらい。



【世界観・設定】




無 い 。



……いや冗談でもなんでもなくマジで、このシリーズに明確な設定なんてものは存在していないのである。

そもそもコトブキヤ版権プラモデルの設定は、模型が最初にあるコンテンツという事もあってユーザーの創作の妨げとならないよう全体的に想像の余地が大きい物となっている傾向にあるのだが、FAガールはその極みと言うべき「「設定は無い」という設定」となっている。
敢えて挙げるならば素体であるマテリアの存在とコンセプトの「フレームアームズの擬人化」くらいで、それらもはっきりと設定に取り入れられているわけではない。

どのような性格をしているのか……
純正メカ少女なのか装甲を纏った生身の少女なのか改造人間なのかコスプレなのか……
巨大な兵器なのか人間と同サイズの存在なのかキット相応の手のひらサイズなのか……
コトブキヤはそういった情報を一切提示していない*6
曰く「その全てが真実である」との事。

アニメや各種コラボで登場するFAガールにはそれぞれの媒体に則した設定が付与されているが、それらも「解釈の一つ」に過ぎず、ユーザー毎の独自解釈や設定を否定するものではない。

つまりどのような設定を与えるのもユーザーの自由という訳である。???「FAガールは自由だ!!」
このため、1/100スケールキットである本家FAに対して、こちらはノンスケールキットという扱いとなっている。

なお、ノンスケールと言っても毎回サイズがバラバラというわけではなく、公式ブログでは「ARTFX+*7と同じスケール(=1/10スケール)」と説明している。そのため、メガミデバイスや武装神姫などの1/12スケールフィギュアよりも少し大きい。

一応フレームアームズの擬人化という名目で始まったシリーズなので、本家フレームアームズの追加ペースが鈍っている2020年以後はこちらも追加ペースが鈍ってはいるが、
それでも全ての機種がガール化された訳ではないこともあって現在でも新作が継続的に登場してはいる。


【ラインナップ一覧】


日本国内で発売されたものを順に記載。バリエキットについては元キットごとに纏めて記述する。
下線表記の物はコトブキヤが模型店に配布しているカタログに商品情報が掲載されておらず再生産の予定が無いと思われる商品(2020年4月時点)。

※当Wikiのルールに則り、商品について記述する場合は「発売してから一週間後以降」にお願い致します



◆轟雷

デザイナー:島田フミカネ

記念すべきFAガール第1弾で、陸戦機轟雷を擬人化。
また派生キットとして「轟雷改 Ver.2」等が存在する。詳細は当該項目を参照。



◆スティレット

デザイナー:島田フミカネ

轟雷の次にラインナップされたガール。元機体は空戦機スティレット
また派生キットとして「スティレット XF-3」等が存在する。詳細は当該項目を参照。



◆マテリア

デザイナー:島田フミカネ

2016年1月発売。定価3600円。

FAガールの素体としてデザインされたガール。そのため擬人化元となった機体が存在しない。
なお正式名称は「マテリア Normal Ver.」。

成型色は黒と灰色。髪パーツの成型色は水色で、髪型はボブカット。
全ガールの中で最もパーツ点数が少ない。そのランナー枚数たるや僅か7枚である。
装甲を殆ど纏っていないことに加え、腰部に新規関節構造を導入したことによって驚異的な可動域を実現。体育座りや足を組むという動作も難なくこなせる。
イノセンティアの登場まで最大の可動域を誇るガールだった。

おっそろしく破廉恥なデザインの前貼り部分は塗装済みパーツで再現。開封すると「ビニールに包まれた鼠径部&尻」というなんとも凄まじい絵面が拝める。レジに持っていくにも勇気がいるぜ
武装類が一切付属しないが、腕のスペーサーパーツと大腿部の装甲パーツは3ミリ穴付きの物と選択可能で、背面にも3ミリ穴のついた装甲を取りつけられるため、互換性の高さもあってミキシングや武装の追加には困らない。
他のガールと頭部を挿げ替える事でヒブソウ素体状態を疑似的に再現可能。

また、本キットで初めてハンドパーツに改良が加えられている。轟雷とスティレットではハンドパーツと一体成型だった手首部分が分割、球可動のABS製軸関節へと変更され、保持力向上と可動域拡大を実現した。但し軸が細いので破損しやすいという別の問題を抱えることに。
アーキテクトと迅雷共々、再版された物には手首パーツ予備が追加で同封されている。

フェイスパーツは笑い顔正面向き、笑い顔右向き、ほほ笑み顔左向きの3種。

コトブキヤショップ購入特典は薄緑成型の髪パーツとタンポ印刷無しのフェイスパーツ3つ。

ちなみに、キャンペーンでTV版の姿を再現するシールが配布されていた。
……主に前張りの露出を減らす為の、だが。





◆アーキテクト

デザイナー:島田フミカネ

2016年4月発売。定価4500円。

本家FAの素体であるフレームアーキテクト( こちら 及び こちら を参照)が擬人化。
"素体"という共通するワードのせいで「マテリアとどう違うねん」と思うかもしれないが、あちらは「FAガールの素体」、こちらは「FAの素体の擬人化」である。ああ紛らわしい
なおFAにおけるフレームアーキテクトのカラーリングはキットによって千差万別だが、後述の成型色やバリエキットの種類からして、こちらの元になったのはおそらく単品発売版の「フレームアーキテクト リニューアルVer.〈グレー〉」*8

成型色は灰色と黒。髪パーツの成型色は白。
パンツの造形が轟雷及びスティレットから変更されており、より煽情的になったと評判。表情は落ち着いたものになっている為ギャップがデカい。
ついでに可動域も若干改善され、マテリア程ではないが装甲が少ないためよく動く。
更にオプションパーツとして、膝部分の3ミリ軸増設用パーツ、腕パーツと差し替えでフレームアームズの腕部を装着できるアタッチメントパーツが付属。フレームアームズとのミキシングがより捗る仕様に。

フェイスパーツは正面向き、イラスト準拠右向き、照れ顔左向きの3種。また本キット以降のラインナップは頬にチークが追加されている(迅雷除く)。
武装として成型色を変更したM.S.G「ウェポンユニットMW27R インパクトナックル / インパクトエッジ」の2つ*9が付属。
これらの武装は普通にそろえようとすると2000円以上かかる(実際採算度外視で封入したものらしい)ので、非常にコストパフォーマンスに優れたキットと言えるだろう。
しかしそのままだと重いので関節強化してやりたい。
また余剰パーツの中に轟雷のタクティカルナイフも含まれている。

コトブキヤショップ購入特典は黄色成型の髪パーツとタンポ印刷無しのフェイスパーツ3つ。

数少ない「本家のレパートリーが全てガール化しているシリーズ」でもある。





◆迅雷

デザイナー:島田フミカネ

2016年6月発売。定価4300円。

フミカネの作成した俺ームアームズ「迅雷」を擬人化したキット。迅雷は轟雷をベースとする作例であり、擬人化された本キットも随所に轟雷と似通った意匠が見られる。
全体的な風貌はさながら忍者。

成型色は赤と黒。髪型はロングなポニーテールで、成型色は黄。
構造としては新規造形パーツを織り交ぜつつも轟雷、マテリア、アーキテクトの折衷といった所。
本キット以降から破損リスクが高い可動部位にPOM製パーツが採用されるようになった。迅雷の場合は首元、肩関節のPOMパーツが付属し、ABS製と選択して組む事が出来る。
どういう訳か、このPOM製パーツは轟雷、スティレット、アーキテクト用の股関節部分も付属する為そちらのアップデートに用いることも可能。

マテリア譲りの広い可動域を有し、またどのキットも共通して武装類が豊富に付属する為プレイバリューが高い。ガールの中では比較的お手ごろな値段である事や前述のPOM製パーツの存在も相まって、初心者にも勧めやすいキットと言える。

フェイスパーツは右向き眼、左向き眼、正面向き眼、叫び顔の4種。
武装はタクティカルナイフ*11、滑腔砲、銀色成型のM.S.G「ウェポンユニット34 ナイフセット」の一部とM.S.G「ウェポンユニット MW-11 ブーメラン・サイズ(鎌)」。滑腔砲は轟雷の物とは別造形であり、腕部にも固定装着できるようになっている。

コトブキヤショップ限定品として[Fresh Skin Limbs Append]仕様が2016年6月に発売されている。定価4800円。
キットとしては肌色成型となったマテリアの手足パーツとハンドパーツが追加されたもの。モールド類はそのままなので生手足というよりは肌色の長手袋とブーツという感じ。
現在入手困難な上、下記のイノセンティアが存在する為無理に手に入れる必要性は無いか。

轟雷、スティレット同様にアニメ独自の設定として素体状態が存在するが矢張りギミックとしては搭載されていない。向こうと異なりキット化もしていない為再現したければ改造は必須。

2019年11月に「 三四式一型 迅雷 」の名で本家FAへの逆輸入を果たした。
先述の通り元々はフミカネの作品の為、非公式作例の公式商品化という側面もある。

アニメの影響や下記のIndigo Ver.と区別する為「赤迅雷」や「姉上」と呼ばれる事も。こっちの方が先なのに
とはいえ特に断りが無い場合、アニメではなくキットがメインの話題では、単に「迅雷」と呼ぶ場合は主にこちらを指す。
ちなみにデスクトップアーミーとのコラボ時には「迅雷・赤影」の名前がつけられている。

+ 余談的な話
さてこの赤迅雷、実はFAガール屈指のネタキャラという一面も持つ。

最初のネタ要素はよりにもよって製品紹介ページ。掲載写真の一つに"叫び顔で包丁を突きつける"というものがあり、この時点でヤンデレ要素を見出すユーザーが少なからずいた。
とはいえこの時点ではまだそれほどでもなかったのだが、問題は後に発売された「ギガンティックアームズ01 パワードガーディアン」付属の瞳デカール。
この瞳デカールはFAガール用に設計された物で数パターンが付属し、その中に「驚き顔」という物があるのだが、そのビジュアルは"ハの字型の眉にハイライト無しの見開いた目"というどう見てもアレな代物。

……もうお分かりだろう。この瞳デカールの紹介記事内で「驚き顔」の使用例としてあろうことか迅雷が抜擢され、結果"虚ろな目つきと足取りで包丁を手に持つ迅雷"というインパクト抜群の写真が掲載されたのである。後に定着する属性の一つを確立し、公式内での扱いが決まった瞬間であった*12
おまけにこの表情、別に迅雷専用というわけでないにも拘らず公式やユーザーの間で妙に馴染んでいるフシがあり、デスクトップアーミーへのコラボの際も包丁共々フェイスバリエーションとして採用されてしまっている。
更に「ギガンティックアームズ01EX ダークネスガーディアン」の紹介時、搭乗者及びそれに付属する「黒い眼球に赤い虹彩」というカラーリングのアイデカール使用サンプルへと選ばれた結果、闇堕ち属性まで付与されてしまう。装甲のカラーリングとあわせ、恐ろしく似合っているのがまた質が悪い。

これら公式の悪ノリ……もとい斜め上方向へのプッシュに加え、アニメにカラバリであるIndigo Ver.の方が登場した事、それに至るまでの顛末が余りに不憫である事(詳しくはアニメ項目の迅雷の欄にて)も重なった結果、
  • ヤンデレ
  • 情緒不安定
  • カラバリ呼ばわり
  • (主にアニメに出られなかった事で)怨念・呪詛吐き
という碌でもない属性山盛りのキャラとして一部から扱われるまでに至ってしまった。どうしてこうなった。まあ公式と俺らのせいだけど

このような具合に何かとネタに事欠かない彼女だが、一方でそれらの内容が内容なだけにデリケートな側面があるということは念頭に置いておきたい。
特に定まった設定を持たないとはいえ(そして公式が直々にネタにしてくるとはいえ)、くれぐれも話題に出すときはTPOをわきまえてからにしよう。


他にも、コトブキヤ公式サイトにて非常に多くのM.S.G紹介ページの掲載写真に登場しアニメに出られなかった鬱憤を晴らすかのようにそれらを振るっている。
その為「販促のお姉さん」扱いするユーザーもいたり。
実際ネタ要素を抜きにしても、迅雷の長いポニーテールは流動感や躍動感のある画を演出しやすく、また広い可動域を有する事もあって演者としては適任だったりする。
ちなみにこの迅雷はとあるブキヤ社員の私物らしい。





◆バーゼラルド

デザイナー:島田フミカネ
メカニックデザイナー:柳瀬敬之

バニーガール然とした容姿を有する、高機動FAバーゼラルドを擬人化したキット。
また派生キットとして「ゼルフィカール」が存在する。詳細は当該項目を参照。



◆フレズヴェルク

デザイナー:駒都えーじ

初のフミカネ以外のデザイナーとしてこつえーこと駒都えーじ氏が参加し、原典FAにおける強敵機フレズヴェルクを擬人化。
また派生キットとして「フレズヴェルク Bikini Armor Ver.」が存在する。詳細は当該項目を参照。



◆イノセンティア

デザイナー:島田フミカネ

2017年3月発売。定価4500円。

マテリアのバージョンアップ版とでもいうべき第2の素体。
基本的な構造や付属品を同一としながらも、装甲を纏わない素体としての需要をさらに推し進めた物になっている。

成型色は赤と黒。髪パーツの成型色は赤みかかった灰色。
本体は上半身を新規パーツでおこす事で肩関節に引き出し機構を追加。
肩周りの可動域が拡大し前方で腕をクロスさせる動作が可能となり、現時点で後述のレティシア共々最も広い可動域を有するガールとなった。
保持力が向上しているのも嬉しいポイントで、この上半身パーツは後のキットにも度々流用される事となる。
もう一つのセールスポイントとして、マテリアと同様の武装バージョンに加え初となる素肌バージョンの手足パーツが封入(ハンドパーツ込)。他ガールとの互換性も勿論存在する。
ちなみに武装バージョンは艶消しでマットな質感となっている。

非常に豊富な頭部パターンを選択できる事が特徴。
髪はツインテールかショートの選択式で、
  • 猫耳
  • 犬耳
  • メカ狐耳
  • メカ立ち犬耳
  • メカ垂れ犬耳
  • メカアクセサリー
の前髪に装着できるオプションパーツが付属する。これを取り付けないプレーンな構造の前髪パーツも付属。
ツインテールとオプションパーツ装着パーツの基部は3ミリ穴の為、径が合うあらゆるパーツを接続できる。M.S.G「ヘヴィウェポンユニット07 スカルマサカー」の角を付ければお手軽に悪魔っ子の完成である。
また説明書に記載はないが左右のサイドテールとして組む事も可能。

その他のオプションパーツとして3ミリ穴が3つ付いた背面装甲、3ミリ穴が追加された臀部装甲、新規造形のおっぱい胸部パーツが封入。
さらにドール服に合わせるためのオプションとして専用足首パーツ、長めの首パーツ、装甲なしフリルパーツが付属し、プラモのみならずドール方面との組み合わせも一層推し進めている。新たな沼への入り口

フェイスパーツは通常顔正面向き、通常顔左向き、笑顔右向きの3種。
武装類は付属しない。

コトブキヤショップ購入特典は黄色成型の髪パーツとタンポ印刷無しのフェイスパーツ2つ。

全体的に汎用性が高いパーツの集合体だが、その中でも生手足は他のガールに移植出来る為やはり特に需要が高いようで、本キットの発売当時は大半の店舗で入荷後即瞬殺を繰り返していた。もちろん現在でもその人気は衰えていない。





◆白虎

デザイナー:新川洋司

2018年2月発売。定価5500円。

本家と同じく新川洋司氏がデザインした白虎のガール。
元の白虎は従来機と比較して一回りほど大きい体躯が特徴だったが、こちらは平均して少し背が高い程度に収まっている。
大きく露出した背中とお尻の造形美が見物。
なおパッケージにはBAIHU(バイフー)とあるが、横には「白虎(ビャッコ)」とルビ付きで呼び名が書かれている。原典同様複数の呼び名があるという事か。

成型色は白、水色、黒。髪はツインテールで、成型色はピンク。
胴体の水色が足りないくらいで色分けは優秀。ただし設定画では髪がピンクとイエローのグラデーションとなっており再現には手間がかかる。
可動域もそこそこ優秀だが、バーゼラルド同様ポリキャップ接続の為上半身が抜けやすい。

ヘルメットは装備状態と外した状態を選択可能。
このヘルメットは干渉の問題で他のガールのフェイスパーツが装着できない。外した状態の頭部には、ガールでは初めて耳が造形されている。
胸部と手足の差し替えによって素体に換装できるが、素体状態の手足は付属しない。そのため再現する為にはマテリア、イノセンティア、レティシアから武装手足を拝借する必要がある。
色合いを考えるとマテリアノーマルバージョンがベターだが、イノセンティア/レティシアの手足を用いる場合は胴体を分解する必要が無いので一長一短か。
またハンドパーツは手甲部分がデザインされた専用造形。

フェイスパーツは通常顔正面向き、通常顔右向き、叫び顔左向きの3種。
武装はレーザーライフル、背部キャノン2本、黒碩剣(こくせきけん)
本家と同じ物だが、ライフル、キャノンは組み換え式の本家と異なりそれぞれで独立した武装になっている。また黒碩剣は一体成型で白一色なので塗装推奨。

コトブキヤショップ購入特典は黒成型の髪パーツとタンポ印刷無しのフェイスパーツ2つ。

ちなみに嘘か真か、コトブキヤが新川氏にフレームアームズ白虎のデザインを依頼した所、何故か頼んでない筈のガールの方のデザイン稿も一緒に送られてきたという逸話がある。変態企業の元に集うのはやはり変態デザイナーであった
実際のところは不明だが、白虎は本家とガールが同時に発表され、また両者の発売スパンが現状のラインナップの中で最も短い事を考えると存外本当なのかもしれない。





◆シルフィー

デザイナー:BLADE

2018年9月発売。定価4800円。

メガハウスのオリジナルデフォルメ可動フィギュアブランド「デスクトップアーミー」とのコラボレーション商品で、FAガールのフォーマットで立体化されたシルフィー。明言こそされてないが迎撃型兵装「インターセプター」仕様である。
もはやフレームアームズでもなんでもないのだが、実はデスクトップアーミー・シルフィーのデザイナーであるBLADE氏にセットでフレームアームズ・シルフィーもデザインしてもらっているらしい(現在未公開)。

成型色は白、緑、黄色。髪パーツの成型色は緑。
サイズはガールと本家デスクトップアーミーの中間といった所で、子供と大人くらいの差がある。公式ブログでも「ようじょかお人形さんサイズ」と言われた。
しかしながら可動域は広く、股間部の引き出し式関節によって蹴り上げるようなポージングも可能。
色分けもかなり優秀だが、一部目立つ部分もある。

オプションパーツとしてメガミデバイスと頭部を挿げ替える事が出来る首関節が付属。
またハンドパーツは本家デスクトップアーミーに準じた形状でかなりごついが、破損のリスクが低くM.S.Gの武器パーツを楽に持てるという副産物も。
簡易台座はアーム部分に可動基部が追加されている。

総じてかなり密度のあるキットなので、割高だと思っても気になったら手に取ってみると良いだろう。
見た目から想像できる通り非常にパーツが細かいため、破損や紛失には一層気をつけたい。
また互換性はフェイスパーツのみで手足にはない事も注意。

フェイスパーツは通常顔、叫び顔、まったり顔、タンポ印刷無しの4種。
武装はハンドガン、ナイフ。

コトブキヤショップ購入特典はクリーム色成型の髪パーツとタンポ印刷無しのフェイスパーツ3つ。

なおデスクトップアーミー側には轟雷、イノセンティア、バーゼラルド、迅雷、スティレットがラインナップされている。





◆グライフェン

デザイナー:木下ともたけ

2018年11月発売。定価6400円。

本家グライフェンと同様、木下ともたけ氏がデザインを担当。
水中での活動がメインという本家の設定を反映してか、服装はセーラー服+潜水服といった意匠になっている。
纏った武装も本家同様重機を彷彿とさせる無骨なデザイン。

成型色は白、紺、茶、薄緑。髪パーツの成型色はすみれ色。
頭部は差し替えで通常と帽子をかぶった状態を選択可能。前髪も差し替えによってヘルメット装着状態と通常を選択できる。
ちなみにやろうと思えばヘルメット+帽子なんてわけ分からんスタイルにも出来たりする。
素体状態と武装状態の変換ギミックは差し替えではなく、パワーローダーのように武装を纏っていく形式。
この武装は組み替えによってガールを搭乗させられるビークルモードにもなる。
本家同様サブアームも備えるが、特徴的だった逆関節はオミットされている。仮にも女の子に反映させるのは流石に無茶だったか。

パチ組での色分け精度は全キットでも屈指の高さ。特に素体部分の色分けが凄まじい事になっており、そのパーツ分割は執念の域。
関節構造もフレズヴェルクの物を踏襲したことでそちら同様に良好な可動域を持つ。但し股間のボールジョイントはポリキャップなので保持力に難あり。

デザインの都合上ハンドパーツは白虎とはまた別の専用造形品となっており、他のキットの物より大きめ。種類はグー、平手、パー、武器持ち手の4種で、この内武器持ち手はPS樹脂製。
手首パーツもハンド側の軸がボールジョイントになった専用造形。

フェイスパーツは通常顔正面向き、通常顔右向き、笑顔左向きの3種。
武装はハンドナイフ、ロケットランチャー、マシンガン。いずれもFAグライフェンには存在しないオリジナルの武装である。

コトブキヤショップ購入特典は水色成型の髪パーツとタンポ印刷無しのフェイスパーツ3つ。





◆初音ミク

デザイナー:島田フミカネ
メカニックデザイナー:柳瀬敬之

2018年11月発売。定価5800円。

世界を股に掛けるボーカロイド初音ミクとのコラボレーション。クリプトンが暴力的なモチーフの使用をNGとしている為名義も「フレームアームズ・ガール」ではなく「フレームミュージック・ガール(FM:G)」となっている。

成型色は白、ライトグリーン、黒。
腰を除いてイノセンティアに準じた構造になっており、広域な可動域を有する。首関節の構造はメガミデバイス準拠。
スカートのラインが塗装済みなのもあって色分けはそこそこだが胴体が単色である事が目立つ。
腕パーツは袖無し(ミクVer.4の姿)の物も付属。

フェイスパーツは歌い顔、通常左向き、通常右向きの3種。
武装は付属しない。まあ戦うキャラじゃないし。勿論武装積んでもいいし、ギガンティックアームズに乗せても問題ないが
その代わりというべきか、マイク&マイクスタンド、スピーカードローン、専用クリアベースがオプションとして付属する。これらのデザインは柳瀬敬之氏が担当。

コトブキヤショップ購入特典は半クリア成型の髪パーツとタンポ印刷無しのフェイスパーツ3つ。

M.S.Gの「ウェポンユニット05 ライブアックス」はこのミクさんと合わせて下さいと言わんばかりの代物。丁度発売時期も同じである。

多少メカメカしくアレンジはされているがそれでも普通の服っぽい素体な上に必要十分な可動範囲があるので、オリジナルのガールを作る際の素体としても需要が高い様子。





◆レティシア

デザイナー:島田フミカネ

2019年1月発売。定価4800円。

マテリア、イノセンティアに続く3体目の素体。キットとしてはイノセンティアにさらに追加パーツを盛ったもので、そちらのパーツもオプション含め全て付属する。

成型色はピンク、濃い茶色。髪パーツの成型色は薄いピンク。
イノセンティアの頭部に加え、前髪が左わけ、後頭部がひとつ結び髪またはシングルシニヨン髪となった新規造形頭部が付属する。これももちろん各種前髪アクセサリに対応。
つまりバーゼラルドリミテッドカラーに続き、頭部をデフォルトで二つ組めることになる。
ただしオプションを取り付けるための基部パーツが1セットしか附属しないため、どちらかの頭部はオプションパーツ装着を諦めなくてはならない。基部ごと差し替えればどうにかなるのが救いか。
青イノセンティアを持っているなら余剰パーツとなるブルー、グレーどちらかの基部パーツを取り付けて誤魔化すという手もある。
ちなみに新規頭部には白虎に続き耳が造形されている。

最大のセールスポイントは非常に豊富なパターンのハンドパーツ。
従来の5種類に加え、
  • ハート手
  • サムズアップ手
  • ピース手
  • 指さし手
  • 銃支え手
  • 敬礼手
の6種類が新たに付属。
勿論武装バージョン、素肌バージョンで左右それぞれ付属する為、その個数は合計44個にもなる。
何れも表情付けに有用で、痒い所に手が届くパーツであるため、やはり他キットに移植するために購入してもいいだろう。塗装は面倒だけど

その他の新たなオプションパーツは大サイズのおっぱい胸部装甲(通常サイズとの選択)と頭部に取り付けるリボン付きのシニヨン3つ。
首元のパーツも新規造形のリボン付きカフスが付属する。

フェイスパーツは正面向き八重歯笑顔、左向き舌だし顔、右向き笑顔、タンポ印刷無し×2の4種類5つ。
武装は無し。

コトブキヤショップ購入特典はブルー成型の髪パーツとシニヨン2つ、タンポ印刷無しのフェイスパーツ3つ。
新規頭部の髪パーツは含まれていないので注意。

余談ながら、映画放映記念として成型色を白とフレッシュに変更した新規ハンドパーツ類が配布されていた。





◆ガオガイガー

デザイナー:駒都えーじ

2019年6月発売。定価8100円。

往年の名作ロボアニメ「勇者王ガオガイガー」とのコラボ商品であり、同作の主役機ガオガイガーを擬人化。
他社版権物のロボットをFAガールのフォーマットで立体化する「クロスフレーム・ガール」の第一弾である。
なお、本家FAにもフレームアーキテクトを素体に他社版権のロボットを立体化する「クロスフレーム」という派生シリーズが存在していたが、やはりデザインの面で食い合わせが悪かったのか2014年4月発売の「エルテーミス リニューアルVer.」を最後に新製品の展開が途絶えている。
FAガールは共通の素体が存在しないが故に、クロスフレームのコンセプトとの親和性は寧ろ本家よりも高いと言える。

素体となるガール、ドリルガオー、ライナーガオー、ステルスガオー、その他オプション類という構成のキット。
差し替えと合体によってガール/ギャレオン/ガイガー/ガオガイガーの4形態に切り替えられる。ガイガー時のドリルガオー/ステルスガオー装着モードも再現可能。
ガール形態ではビスチェを模した装甲を纏っており、これに爪と各部装甲、尻尾を追加し四つん這いにする事でギャレオン形態となる。これをギャレオンと言い張る度胸
更に本キット独自のギミックとしてガール腕、メカ腕両方を装着したパワードスーツ形態と、ガイガーをストレートに擬人化したガイガー別形態がある。
パワードスーツ形態のメカ腕基部には、ガオガイガー形態で余剰パーツとなるライナーガオー中央車両が用いられる無駄の無い構成。
またDスタイル*14ガオガイガーではオミットされていたライナーガオー運搬形態も盛り込まれている。

ハンドパーツは従来の5種に加え、
  • 握りメカ手 ×2
  • プロテクトシェード用左通常平手/メカ平手
  • ヘルアンドヘブン用メカ手
の4種が新たに付属し、ブロウクンマグナム、プロテクトシェード、ヘルアンドヘブンのアクションを再現可能。
特にヘルアンドヘブンにおいてはその「怒り肩で両腕を前方に突き出し手を組む」というポージングを可能とするべく、胸自体に可動軸が設けられる拘りようである。ギャレオン「ウヒョー」

これら豊富なギミックを備えつつ成型色による色分けや可動域も優秀で、特に可動の面ではグライフェン同様フレズヴェルクの構造を踏襲したことによって前述のヘルアンドヘブンの他ドリルニーのポーズも難なく決まる。
ちなみにギミックやパーツ構成の大半はデザインした時点でこつえーが考案し構造に盛り込んできたもので、ブキヤからも「隙が無いデザイン」と称賛されている。ハンパねえなこつえー。再現するブキヤももちろん凄い。
中でも胸部の可動機構は氏の同人誌「METAL SHOT G02」にラフ案が掲載されているので興味があれば読んでみよう。

一見イロモノかと思いきや、その実態はコトブキヤの技術のみならずこつえーのメカ少女デザイナーとしての技量も如何なく発揮された名キット。価格相応のボリューム、プレイバリューは大いに備えていると言える。
他にもGランナーの表記がGGGの物になっていたり、説明書内のガオガイガーへの変形合体手順が劇中のファイナルフュージョンシークエンスをなぞっていたりと、細やかな遊び心にも溢れる。

難点は各ギミック再現の為に差し替えが非常に煩わしくなっている事、ガオガイガー状態での接地性が悪い事、この時期のブキヤキットとしてはポロリが目立つ事か。
またドリルガオーのスネの可動部クリアランスがきついのか破損しやすいという報告もある。

フェイスパーツは正面向き叫び顔、左向き通常顔、右向き通常顔の3種。
武装もといハイパーツールはディバイディングドライバーのみが付属。

コトブキヤショップ購入特典はタンポ印刷無しのフェイスパーツ3つ。

ちなみにバリエキットも含めて説明書には本家ガオガイガーの脚本家竹田裕一郎氏が執筆したショートストーリー「勇者戦隊ブレイブガールズ」が掲載されている。中々キレのある怪文書SS群になっており一読の価値あり。





◆マガツキ

デザイナー:駒都えーじ

2021年2月発売。定価6200円。

月面の羅刹NSG-Z0系列機から鬼神マガツキがガール化。
ルフスのマスターファイルにデザイン初稿が掲載されてから三年以上の歳月を経ての登場となった。

成型色は紫、シルバー、黒、クリアブルー。髪の成型色は黒。ロングヘアーだが、基部が大きく二重でスイングする構造の為干渉の度合いは小さい。
装甲を纏った武装状態は原典通り武士を彷彿させるが、腰回りはふんどしめいた布掛けを着用。
ちなみに取っ払うとマテリアもかくやの丸見えお尻が拝める。

装甲の取り外しと差し替えによって武装状態から「くの一」状態になる。但しブキヤとしては「素体」でも「姫状態」でも「アーマーブレイク」でも好きなように呼んでくれていいという認識の様子。
あるいは本家の設定に則って「基体」でもアリか。
このくの一状態でも3ミリ穴が豊富にあるため、ミキシングのしやすさは他キットの素体モードやマテリア系列を上回る。

今までのラインナップにもれず可動構造はフレズヴェルクを踏襲しつつ、腕部根元にイノセンティアと同様の稼働軸を設け、更には胸部と腹部の接続と首元に新規構造の引き出し式関節を採用。
このことでフレズヴェルク以上の可動域を獲得している。
色分けも部分的にシルバーが足りない程度で優秀。但し黒のパーツがABS製の為ガチで塗ろうとすると大変。

フェイスパーツは通常顔、ダメージ顔、憂い顔の3種。
武装として本家同様2種の刀「テンカイ」と「サツガ」がそれぞれ2本ずつ付属。
これらは付属のジョイントを使用して足裏に取り付けることも出来る。

コトブキヤショップ購入特典はライトグレー成型の髪パーツとタンポ印刷無しのフェイスパーツ3つ。

造形美とすけべお尻から非常に高い注目を集めており、ドゥルガーも含めると派生シリーズが多岐に渡る。




◆ドゥルガー(アイン)

デザイナー:駒都えーじ

2021年10月発売。定価6200円。

マガツキが先んじる事8ヶ月、相方たる護神ドゥルガーⅠも満を持してFAガールに参戦。なお本家FAでマガツキ、ドゥルガーは同時発売だった。

成型色は紫、金、白、クリアレッド。髪は金髪でガール系プラモでも珍しい(というか恐らく初の)ウェーブヘアー。
原典同様に、マガツキと同形状の増加装甲を纏いつつも取り付け位置の違いによって騎士風味の外見を取っている。
装甲配置と髪を除いたマガツキとのデザイン上の差異は頭部・胸部装甲、布状のサイドアーマー、ハイヒールとなった足先。
他の部分はマガツキと同一の構造の為、色分け、可動域、拡張性もほぼ同等。
そして白がABSな為塗装が難しいのも同じ。
なお髪型の都合武装状態でのお尻の丸見え具合はマガツキより上。
ちなみに余剰パーツや装甲形状の微妙な違いによりドゥルガーの装甲配置をマガツキと同様にはできるが、逆は不可能だったりする。

素体状態は「アーマーパージ」ないし「軽装」というイメージでマガツキのくの一ともまた異なる。
ヘッドギアを外してリボンを装着するほか、装甲類の無い前髪と選択可能に。

フェイスパーツは通常顔、片目閉じ笑顔、叫び顔の3種。栗みたいな口しやがって
武装は本家同様分割ギミックを備えた槍「ヘイルラング」。

コトブキヤショップ購入特典は薄桃色成型の髪パーツとタンポ印刷無しのフェイスパーツ3つ。





◆六角 潮季

デザイナー:八重樫南

2021年8月発売。定価6400円。

ドールメーカー「アゾンインターナショナル」と「acus」が提供しているメディアミックス作品「アサルトリリィ」とのコラボ商品で、モデラーNAOKI氏の作例を元に立体化。
アサルトリリィは元々1/12のアクションドールとフィギュアのハイブリッドコンテンツでもあり、親和性は高い。
なお六角(ろっかく) 潮季(しき)というキャラクターはこれが初出で、商品化に当たってアサルトリリィの原作者尾花沢軒栄氏とキャラデザ担当八重樫南氏がイメージ設定とデザインブラッシュアップを行っている。

成型色は黒、白。髪の成型色は水色。スカートのラインは塗装済み。
元の作例時点で轟雷、スティレットを使用していたのもあって単純な造形はそれらに似る。
しかしキットとしては肌部分以外完全新規造形で*17、同形状に見える部分も全て新規金型のパーツ。
轟雷改Ver.2およびスティレットXF-3と同等と、可動域に関しては良好。但し髪の干渉は激しめ。
色分けも割と優秀なのだが、黒の部分を遠距離から見た場合モールドが目立たないのが弱点。

武装はアサルトリリィアームズコレクションの「CHARM ティルフィング」。
黒一色成型だが、スミ入れや足りない金色を足してあげるだけで大分印象が変わる。
フェイスパーツは正面向き顔、右向き叫び顔、ダメージ顔の3種類。
このフェイスパーツが中々癖の強い造形で、アイプリントのサイズが他ガールと比較して大きいため瞳孔が目立ちにくく、また下膨れ気味でシルフィーのような丸顔に近い。
そのため通常顔では違和感の強い一方、ダメージ顔においてはなかなかの破壊力を生み出しており一長一短。

コトブキヤショップ購入特典は白成型の髪パーツとタンポ印刷無しのフェイスパーツ3つ。




◆ブラック・マジシャン・ガール

デザイナー:白髭 創

2022年7月発売。定価6800円。

コトブキヤから度々フィギュアとして立体化されてきた遊☆戯☆王のアイドル的象徴、ブラック・マジシャン・ガールもクロスフレーム・ガールズの仲間入り。とうとうメカ要素ゼロのキャラクターが登場してしまった
デザイナーはフィギュアでも携わってきた白髭 創氏。
表情がアニメを元に流し目、ウインク、驚き、攻撃の4パターン付属し、色分け塗装済みのパーツによって素組でも完成度の高いフィギュアが出来上がる。メリハリのあるプロポーションを崩すことなく稼働させることができるのは流石の一言。髪や帽子も別パーツ差し替えで左右の切り替えができる他、帽子なしにも対応。これだけでいろいろ遊べるなど、至れり尽くせり。
特に過去にフィギュアを買った人ならば「軽くて、稼働して、なおかつ安い」と、3拍子揃ったこのブラマジガールは非常にありがたかっただろう。
もちろん、アイデカールや頬のペイントもデカールで付属するので、素体につけることで新たな表情を作ることもできる。
ちなみにパンツの色はフィギュアに準拠しているのか、白になっている。*18

付属する武装は「杖」と「魔術の呪文書」。
…なのだが、気になるところがこの武装達。金属色のランナーの宿命で、どうしてもムラやヒケが目立つ。ここだけでも金色に塗装しておくと完成度がぐっと上がる。
そして魔術の呪文書だが、紺色一色のランナーで成形されており、全塗装する場合はこれが一番の難所となる。本のカバーに当たるブラウンや、装飾の羽のホワイトだけでも塗れれば、大分印象は変わるはず。
え?装飾の金色?…頑張って筆塗りした方がまだやりやすいかもしれない。
首や手首、手のパーツもフレームアームズ・ガールと互換性があるので、首だけガールで他のボディにしたり、MSGの武器を持たせたりが可能である。*19

コトブキヤショップ購入特典は『「攻撃力・守備力表示」「黒・魔・導・爆・裂・破」プレートセット』。漫画版やアニメでの立ちポーズをする上でのアクセントとなる。




【オプションキット類】


FAガールの拡張品として発売されているキット類。
プラキット以外にも、ホビージャパンから発売されている瞳デカールセットや、ぺあどっとが提供するアニメFAガールの部屋のペーパークラフト等が存在する。



◆ウェポンセット


FAガール武装強化用のキットとして発売されている、これまでに発売されたフレームアームズシリーズの武装やM.S.Gの成形色変更ランナーの詰め合わせセット。
ガールだけでなく本家FAや他ブランドのプラモにも幅広く使える汎用性の高い商品群。





◆充電くん

デザイナー:柳瀬敬之

2017年8月発売。定価2500円。

ガール達の椅子兼ベッド兼充電器なにくいあんちくしょう。通称フミカネ
どう見ても女の子ではないのだが、初出がアニメであるため、分類もそれに準じている様子。ガール専用のオプションと言える存在の為、別段問題があるという訳でもないだろう。

成型色は濃淡のグレー二色。
見た目が見た目なので可動域はそれほど広くない一方、全身に大量の3ミリ穴が開いている為拡張性は高い。
組み換えでガールを座らせる事が出来る椅子形態と寝転がらせる事が出来るベッド形態に変形可能。
また充電穴に挿すためのリード線が付属する。

注意点として、関節部が悉くABS製、かつ全身の3ミリ穴のクリアランス確保が面倒なので塗装難易度が高い事、構造上合わせ目とゲート跡が物凄く目立つという事が挙げられる。
加えてやや高めの価格とプレイバリューの狭さ、何よりもニッチ過ぎる需要が災いし、量販店では投げ売られているケースも多い(特にアニメ仕様)。さすがに供給過多だったか。

なお、このカラーリングの物自体はアニメに登場せず、実際に出てくるのは下記のバリエキットである。
どちらかというと、ユーザーが所持するマイFAガールに合わせるためのものと言えるか。

ちなみにパッケージと説明書には、ご丁寧に「この商品で充電は出来ません」という趣の注意書きが書かれている。





◆セッションベース


2017年10月発売。定価1800円。

アニメに登場したバトル用アイテムがスタンドベースとして商品化。
劇中と同様に武装懸架ラックが2組付属し、素体状態のFAガールと装甲パーツ一式、充電くんを合わせればセッションコールのシーンが再現できる。
外周部のクリアパーツは轟雷用のクリアグリーンと、他のFAガール用に無色クリアが用意されている。




◆リストジョイント


2017年12月発売。ホワイトVer.、フレッシュVer.、ブラックVer.の3種が存在。定価450円(共通)。

ユーザーから特に破損報告の多かった手首パーツが単品で製品化。
ハンドパーツ側がPA製、腕部側がPOM製で、滑らかな可動と強度を実現した。
8セットずつ付属する為安心してブンドドできるようになっている。青イノセンティア?ルフス?知らん

その形状ゆえ、旧轟雷系、旧スティレット系、グライフェンには対応していないので注意。
また材質の関係で塗装はほぼ不可能と思った方がいい。





【ハンドスケールにおけるフレームアームズ・ガール】


コトブキヤのプラモブランドの一つ「ハンドスケール」内でも立体化されている。
商品のコンセプトを考えると他のジャンルからも立体化する可能性があるが*20、現状のラインナップは専らFAガールに偏っている。

名が示す通りそのサイズは実に全長約75~80ミリとシルフィー以下。ヘキサギアのガバナー達と同サイズ(1/24スケール)であり、部品の干渉に気を付ければヘキサギアに搭乗させることも可能である。そしてそちらの沼に誘おうとしている。というかヘキサグラムが付属してくるあたり確信犯である。
加えてシルフィーやガバナー達と異なり線も細い分非常にデリケートな構造となっている為取扱には細心の注意を払いたい。特に繊細な腕部はキットによってはわざわざ予備が1組付属してくることからも察せるだろう。

造形美は各ガールの元設計データを利用する事でこのサイズでも緻密に仕上がっている他、全身に2ミリ穴が存在し更にそれを3ミリ軸に変換するアダプターが付属する為拡張性の高さは健在。
またハンドパーツは平手、握り手、武器持ち手の3種が付属する。

当たり前だが、そのサイズ故色分けのレベルは元キットを下回る他、元キットからオミットされている要素も多い。
一方で可動域に関しては元キットに迫るか一部上回っている辺りは、さすが変態企業コトブキヤの面目躍如といった所か。
基本的に「このサイズのFAガール」であることに意義がある商品群と言える。


以下ラインナップ。




◆ハンドスケール 轟雷

デザイナー:島田フミカネ

2019年9月発売。定価2700円。

襟や二の腕部分など足りない色は多め。可能なら部分塗装したい所。

フェイスパーツは正面目線とタンポ印刷無しの2種。
武装はフリースタイル・バズーカとタクティカルナイフ。

コトブキヤショップ購入特典は白色成型の装甲パーツ一式。フリースタイルバズーカの分も付属する。





◆ハンドスケール スティレット

デザイナー:島田フミカネ

2020年1月発売。定価2800円。

元の時点で装甲の色分けはさして優れている訳ではなかったが、こちらはほぼ青一色と更に芳しくないことに。本家のリニューアル前スティレット張りである。
またガトリングガンは銃口が開いてない為気になるなら工作が必須。全体的に上級者向けのキットとなっている。

フェイスパーツは通常顔、ツリ目顔、タンポ印刷無し2つの3種類4個。
武装はガトリングガンとミサイル。ミサイルは左腕と一体成型になっている基部に取り付ける形式の為、右腕には装備出来ない。

コトブキヤショップ購入特典は赤色成型の装甲パーツ一式。



◆ハンドスケール スティレット XF-3 Low Visibility Ver.

デザイナー:島田フミカネ
メカニックデザイナー:柳瀬敬之

2021年4月発売。定価3000円。

XF-3 Low Visibility Ver.が、ハンドスケールスティレットのカラバリではなく改良版として登場。
イノセンティアの技術をフィードバックし膝の二重関節化と手首軸の1mm化を実現と、より洗練されたキットになっている。
こちらも元のスティレットのパーツが付属し、ノーマルスティレットとして組む事が可能。
色分けは変わらず単色だが、元のカラーリングの都合こちらではあまり目立たないか。

フェイスパーツは通常顔、正面叫び顔、タンポ印刷無し×2の3種類4つ。
武装はスマートガン、大型ガトリングガン、大型ミサイル、ブレード、ガトリングガン、ハンドミサイル。大型ミサイルは基部と一体成型の為取り付けない場合の見栄えが上がっている。
オプションパーツとしてミニフライングベースも付属する。

コトブキヤショップ購入特典は追加のドローン、各種武装。




◆ハンドスケール イノセンティア

デザイナー:島田フミカネ

2020年6月発売。定価2500円。
ハンドスケール第3弾。

元のイノセンティアは豊富な頭部パターンを選べたが、こちらはプレーンか猫耳のみ。髪型もツインテール固定で手足も武装バージョンだけが付属。
膝が二重関節の為、今までのハンドスケールと比べると可動域は広め。
また前貼りのデザインがアニメに近い黒系統のものに変更されたが、これは手足のパーツとランナーを共有している為か。

フェイスパーツは正面向き通常顔、右向き笑顔にタンポ印刷無し2つを加えた3種類4つ。
加えて本キット以降から別造形の平手パーツが新たにもう一セット付属する。

コトブキヤショップ購入特典は成型色を肌色に変更した手足のランナー一式。モールドがそのままの為正しく生手足にするには工作が必要となる。




◆ハンドスケール プライムボディ


2020年8月発売。定価2200円。

ハンドスケールにおける素体という立ち位置のキットで、その様は正にマネキン。
成型色は肌色一色で、手足は素肌仕様となっている。そしてイノセンティアの特典が存在意義を失う事となった
またマテリア形式のパーツ分割では一色成型にした時のボディラインが綺麗でなくなるという理由で、胴体部の構造及び可動はフレズヴェルクの形式が採用されている。
膝関節はイノセンティアに引き続き二重可動。

3ミリ穴の類は一切存在しない為拡張性はほぼ皆無。一応フェイスパーツも他のハンドスケールと互換性があるが、専ら改造かパーツ取りの為のキットと言えるか。
流石にベースで展示できないのはマズいと思われたのか、各種フライングベースに取り付けるコの字型アームが付属し、挟み込む事でベースに対応させる事が出来るようになっている。




◆ハンドスケール 初音ミク

デザイナー:島田フミカネ

2021年1月発売。定価2800円。

やはり膝関節が2軸可動で、全体的にも可動域は広め。
部分塗装でライトグリーンと黒を足すとぐっと見栄えが良くなるが、そのままでも割と鑑賞に耐える色分け精度。

フェイスパーツは左向き通常顔、歌い顔にタンポ印刷無し2つを加えた3種類4つ。
オプションパーツとしてマイク、マイクスタンド、ミニフライングベースが付属。
更にハンドパーツは大きめの持ち手とマイク専用持ち手が追加されている。
一方スピーカーと袖無し腕はオミットされた。

コトブキヤショップ購入特典は音符型となった特製デザインのミニフライングベース用台座。




◆ハンドスケール アーキテクト

デザイナー:島田フミカネ

2021年9月発売。定価2600円。

これまで一体成型になっていた二の腕部分が分割された事で見栄えがアップ。
また後述する武装が重いためか腕部関節のテンションが高めでしっかり保持できるようになっている。
胴体前面がグレー一色だが、黒は隠蔽力が高いためそういう意味では部分塗装する難易度は低い。一方背面は黒の下地にグレーを置く必要がある。

フェイスパーツは正面向き通常顔、正面向き叫び顔がそれぞれタンポ印刷有りと無しで合わせて4つ。
武装としてインパクトナックル2つが付属。元キットと異なり先端部はナックルのみ。

コトブキヤショップ購入特典は黒成型の髪の毛パーツと追加のインパクトナックル2つ。




【番外】


コトブキヤが展開する版権キャラクタープラモデルの中には、FAガールとの互換性を打ち出している物が存在する。
あくまでキャラクタープラモという事でFAガールからは独立した商品だが、何れも手足とフェイスパーツをFAガールと自由に入れ替える事が出来、実質的にコラボと言えるキットになっている。ミクさんがわざわざコラボ名義で出された理由は謎

以下に、そのようなキットを記していく。




◇ルーデンス

デザイナー:新川洋司

2020年2月発売。定価6800円。

メタルギア の生みの親として世界中にその名を轟かせるクリエイター小島秀夫氏が率いるゲーム開発スタジオ「コジマプロダクション」のシンボルキャラクター「ルーデンス」を美少女化したもの。
「美少女化」という観点でFAガールとはコンセプトも似通っている。
ちなみに元のルーデンスの顔はコジマ監督の顔をスキャニングして加工した物。つまり女体化したコジマといえなくもない

成型色は主にホワイト、ライトグレー、ダークグレー、レッドグレー、クリーム、ダークイエロー、金。髪は金髪。
差し替えによってEVA(船外活動用)クリエイティブスーツ着用状態と着脱状態を変換できる。
その際に手足だけでなく胴体部前面の外装も換装する為、全体のボリュームはほぼマテリア2体分相当と実はかなり多い。価格を考えるとお得とまで言える。
全体的にユニークなパーツ構成となっている部位が多く、ただ組んでいても楽しい。

派手な配色で無いものの、11色にも及ぶ豊富な成型色も手伝ってその色分けはハイレベル。
細部の差し色こそ足りないが、複雑な構造の胴体部はほぼ完璧に色分けされている。その分細かいパーツも非常に多いので組み立てる際には注意が必要。
加えて頭部と「スピアフラッグ」のパーツが塗装済みなのもあり、総じてパチ組でも非常に見栄えが良い。全FAガール、全メガミと比べても白眉モノ。
可動域の面でも例によってフレズヴェルクに近い構造となっており優秀。
スーツ装着状態だと胴体の可動が完全に殺されるが、太ももと膝の接続部位にスイング機構が存在している為、足の可動に関しては着脱状態以上。という訳で総合的にはどっこいどっこい。

難点はスーツ着用状態の胴体部パーツがかなり細かく破損のリスクが高い事と、手首以外にPOM製パーツが無いため矢張り破損のリスクが高い事。扱いは慎重にしたい。
またメガミデバイス頭部を装着するための首パーツも付属するがこれは完全に選択式で、後で変更しようとするとバラさなくてはならない。よく考えて決めるように。

フェイスパーツは通常顔、睨み顔、笑顔の3種。
武装として先述の「スピアフラッグ」が付属。
フラッグ部分はカラーパターンが黒とクリアグリーンの2つ分付属するほか、ロゴ部分は塗装済み。
更にオプションパーツとして頭部装着用と手持ち用2つのスカルマスクが付属する。

コトブキヤショップ購入特典は半クリア成型の髪の毛パーツとタンポ印刷無しのフェイスパーツ3つ。

デザイナーが同じという事で白虎とは特に好相性。製品ページにも組み合わせた姿が掲載されている。





◇ワンダーウーマン Humikane Shimada Ver.

デザイナー:島田フミカネ

2021年1月発売。定価5800円。

アメコミ界の重鎮ワンダーウーマンを、フミカネがメカ少女のテイストを盛り込みリファイン。
筋骨隆々な成人女性というイメージが一般的なワンダーウーマンだが、本キットでは若干幼い外見になっている。それでも胸と太腿のボリュームは凄くかなりのナイスバディ。

FAガールの物を踏襲したパッケージデザインもあって新たなクロスフレーム枠……かと思いきや、そのパッケージをよく見てみると「クロスフレーム・ガール」の表記が無い(説明書でも特に言及されていない)。
ガオガイガーと異なり製品ページの上部にFAガールのアイコンが無い事も鑑みると、どうやらブキヤ自身はコラボ物ではない別枠として扱っているようだ。まあその割にはFAガールでソートするとしれっと一緒に出てくるんだけどな*21

成型色はダークレッド、紺、金、銀。褐色具合は青イノセンティアなどと同様。
胴体の可動部はフレズヴェルク+マテリアとでも言うべき今までに類例のない構造で、フレズヴェルク同様腰部分が大きく動く他、バーゼラルドのように骨盤部分を前方にスイングさせる事が出来る*22
そのため既存のFAガールと比較しても可動範囲は上位に入る部類で、腕をクロスさせた決めポーズが難なくとれる。
また手足の装甲は3ミリピンによる接続の為、取り外す事で3ミリ穴を開放できる。

本体の成型色による色分けも優秀で、胸元の彩色と腰回り・ブーツの白を補うくらいで塗装作例に近づく。ただし武器類は銀一色のため塗りわけが必要。
大腿部はホットパンツ型のAタイプとお馴染みハイレグのBタイプとの選択式だが、ポリキャップが一組しか付属しない為両方を組む事は出来ない。
他にもアーマー部分がかなり尖っているため破損・負傷の危険性もある。パーツ換装時に刺さるおそれがあり、付けたまま手首パーツを換えると痛いため取り扱いには注意が必要である。

フェイスパーツは正面向き普通顔、左向き普通顔、叫び顔の3種。
武装はソード、シールド、ラッソ・オブ・トゥルース(真実の投げ縄)。
ソードとシールドは腕にマウント可能で、シールドは付属の3mm軸穴ジョイントを使用することで腰へのマウントもできる。ラッソ・オブ・トゥルースはまんま被膜のついたリード線なので、物足りない人もいるかもしれない。他にどうしろって話でもあるが
オプションパーツとしてシールドエフェクトパーツが付属。




◇アルシア

デザイナー:島田フミカネ

2022年9月発売。定価5200円。

島田フミカネ氏の画集第二弾「島田フミカネ ART WORKS Ⅱ」の表紙を飾るオリジナルキャラクター「アルシア」をキット化したもの。

発表がかなり唐突だったためユーザーは驚きと困惑が隠せなかったが、いざ予約開始し製品ページが公開されるとその造形に魅了される人が続出、その日のうちに予約完売となった。
番狂わせ的な人気となったためやはりというかテンバイヤー達もこぞって食いつき、定価の10倍以上の価格で無在庫転売する輩もいた。ほんまこいつら…

カラーリングはミリタリーチックな衣装に合わせ黒系とカーキに近いダークグリーン、髪色はバーゼラルドを若干薄くしたような金髪をイエローで再現。
しかし最大の特徴として胸から下とふとももまでがほぼ素肌で、中でもかなりギリギリのローライズが話題となった。マガツキ系とは別方面できわどいデザイン。
本体構造はフレズ組に近いので、胸から下をスク水にしたり逆に胸も水着にしたりということは可能。

武装類はショートバレルに交換可能なライフル、フリル付きのサイドアーマー、猫耳のような形状の通信機、ブレード、テールユニット(要するに猫しっぽ)、バックパック。
またフェイスパーツにスリットが入っており、これで装着できるマスクも付属している。

出典はあくまでアイコン的なキャラクターで原作や細かい設定などはないが、フミカネ氏のtwitterを要約すると
「火星でエロ同人や18禁インディーズゲームに出てくるようなモンスター達と日夜戦いを繰り広げている(要約)」との事。

フェイスパーツはパッケージと同じ正面右向き顔、正面微笑顔、正面笑顔の3つ。
公式限定特典はフライングベース・ネオに対応したアクリルプレートで、パッケージと同じイラストが描かれている。






余談

  • そもそもの轟雷を筆頭に、FAガールは非公式媒体から立体化されたというケースの商品が幾つかある。白虎やビキニフレズのエピソードも合わせ、「コトブキヤはデザイン稿を提示すると勝手に立体化してくれる会社」などとデザイナーの間では冗談交じりに語られているんだとか。

  • ギガンティックアームズの一部は製品コンセプトの中に「特定のFAガールが扱う兵器」という物が含まれており、例えばパワードガーディアンは轟雷、アームドブレイカーはバーゼラルドと組み合わせて遊ぶために設計されている側面がある。
    もちろんコンセプト上の話であり実際はどのキットと合わせる上でも問題は無い。

  • プラキットだけでなく、コトブキヤのデフォルメアクションフィギュア「キューポッシュ」シリーズにもラインナップされており、アニメに登場したFAガールがフィギュア化している。これらはどちらかというとアニメ版のガールが立体化されているという側面が強い。全キャラ立体化を待たずしてキューポッシュ自体が展開終了したが、精神的?後継としてフレガとフェイスの互換性があるプラモデル「QPmini」シリーズが新たに登場している。

  • 元機体と区別する為、「名前の一部+子」という形で呼ばれることも多い(例:スティレット→スティ子(すち子)ラルド→バゼ子)。ただしアニメ版バーゼラルドを呼ぶ呼称としては劇中の一人称に則って「ばーぜ」が用いられることが大半。

  • 本家の方を「兄」、ガールの方を「妹」として、それぞれを合わせて「兄妹」と呼称するユーザーも。コンセプトの性質上、ガールは本家の後に生まれるので割と的確な表現ではある。
    またこれに絡めて、ガールから逆輸入された本家のキットは「弟」と呼ばれることもある。

  • 非公式ながら元機体のデザイナーによってイラスト稿が挙げられているガールが存在する。倉持キョーリュー氏のバルチャー系列、稲葉コウ氏の輝鎚系列JX-25シリーズが該当する。
    それ以外にも、こつえーがガオガイガーの項で触れたMETAL SHOT G2にてコボルド、シュトラウスの非公式ガールイラスト稿を掲載している。

  • アニメ版でスティレットを演じた綾瀬有は、実際にスティレットのキットを製作して可愛がっている事を公言している。加えてバーゼラルド役の長江里加と迅雷役の樺山ミナミはガチのモデラーとしてプラモ界隈では有名であり、高いセンスを発揮した作品を多数公開している他、イベントでも頻繁に登壇して濃いトークを繰り広げている。






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最終更新:2024年10月13日 20:20

*1 ファンの間では「FAG」とも。ただ、アメリカで同性愛者を意味するスラング「FAG」を連想する為か、こちらはアニメ化以降公式媒体では使われていない。

*2 なお必要な納税額は16万円。

*3 これはメガミデバイスでも同様である

*4 ポリオキシメチレン(polyoxymethylene)又はポリアセタール(polyacetal)の事。これらで出来た樹脂はPS樹脂/ABS樹脂と比較して強度が高く耐摩耗性、摺動性に優れるが、塗装や接着が困難という性質がある。

*5 但し造形やサイズの違いによって見栄えが悪くなる組み合わせもある

*6 一応フミカネは、「同じ女の子が別々の装甲を集めてコスプレしている」という体でデザインしている

*7 コトブキヤが展開するアメコミ・洋画のキャラクターを立体化したフィギュアブランド。「+」の名の通り差し替えやボーナスパーツなど+αパーツ類が付属する。

*8 但し発売はこちらの方が先である

*9 共通パーツである基部とパイルバンカー、個別パーツであるナックル/エッジを各2個ずつという構成

*10 あちらはガンメタのフレームに紫の一部外装という形式

*11 スティレット、アーキテクトと異なり、こちらでは正式な付属品扱い

*12 ちなみにそれ以前に公開されたパワードガーディアン本体の紹介記事でも軽く触れられ轟雷に使用されていたのだが、迅雷のインパクトが甚大だったためかネタにされる事はほぼ皆無

*13 本キット発売当時はまだ通常生産していた

*14 コトブキヤの展開する版権ロボのデフォルメプラモシリーズ

*15 アーキテクトオフホワイトの物と同形状

*16 厳密には砲戦対応型だが

*17 肌は轟雷改Ver.2からの流用

*18 どうしてわざわざ言及するのかというと、原作だと連載時にはパンチラした際に魔道衣と同じトーンが貼られていたのだが、キャラ大全ではトーンが無く白だったりと割れていたりしていたから。コトブキヤのフィギュアでは全て白で統一されている

*19 腕はともかく、足は専用で作られているためかなり特徴的で、足指の関節が無い上に大きいので、足を変えると印象が大きく変わる

*20 FAガールの中にハンドスケールというカテゴリがあるのではなく、ハンドスケールというフォーマットでFAガールが立体化されているという扱い

*21 なお上記のルーデンスは引っかからない。無常也。

*22 今までのFAガールの可動構造も似通っているのだが、おしなべて腰の可動範囲が狭いか骨盤の可動が存在しないかのどちらか