登録日:2012/03/24(土) 14:14:09
更新日:2024/11/14 Thu 19:56:33
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「サイコガン…! きさまは血ぬられた死神だ 俺の愛するものまでも奪うのか!!」
「オレからなにもかも奪わなければ気がすまないのか」
「きさまはオレにとりついて地獄の底までひきずり込む気かっ!!」
「いいだろう 地獄の底までつきあってやるぞっ!!」
サイコガンとは、寺沢武一氏の漫画『
コブラ』の主人公である
宇宙海賊コブラのパイソン77マグナムと並ぶ武器である。
※
海賊ギルドや銀河パトロールの方々は閲覧されると不快になる恐れがあるのでご注意ください。
【概要】
かつて切り落とされて失った左腕に仕込まれた、彼の代名詞とも言うべき武器。ピーナッツの殻に銃身が付いたような形状をしている。
地球・
日本の銃鍛治である不知火鉄心が作製し、普段は本物の腕と全く見分けが付かないほど精巧な
義手の下に隠されている。
もちろん義手に収まるサイズなのだが、連載が進む毎に大きく描かれるようになり、近年では
明らかに左腕よりも大きい。
これについてはデザインというか作者の美的感覚の問題だったが、後年になって公式に
展開時に変形しているとされる様になった。
左腕にサイコガンを付けているのは宇宙でもコブラ一人であるということは武勇伝と共に宇宙中に広まっているため、これを名刺代わりに見せることも。
しかし広まりすぎたためか、左腕に強力なブラスターなどを付けた者がコブラだと誤認されてしまったこともある。
ちなみにサイコガンの取り外し自体は案外簡単らしく、わざと外して敵を欺いたり、時々盗まれたりもしている。
初代サイコガンは『神の瞳』編の時に寿命で壊れてしまったため、現在使用しているのは鉄心の遺作であり、その孫のゆう子の形見である2代目。
恐らく、今後サイコガンが寿命を迎えた場合は、この2代目を修理して使い続けるだろう。
なお、名称に関しては初期は「サイコ・ガン」と中黒付きだったが、途中から「サイコガン」と中黒無しに変わっている。
◆義手
普段サイコガンを包んでいる左腕の肘から下の義手。
手首か、肘の側あたりに接続スイッチがあるようで、そこを押して外す仕組みになっている模様。
この義手自体もただの義手ではなく、
- リストバンド部分にワイヤーフックが仕込まれている
- GPSに似た自動追尾機能があり、コブラが離れても、気絶してもオートで戻ってきて自動装着される
- 付けている間は擬似的な触覚・痛覚があり、体温も痛みも感じる。傷つくと血(オイル?)も流れる
- 偽造装置が仕込まれており、X線やMRIなどにかけても完全に普通の左腕にしか見えない
……などなど、超ハイテク。
中身のサイコガンを外して、義手のみを装着する事も可能。
また、
少しだけ接続を外した状態で内側からサイコガンを撃ち、ロケットパンチよろしく義手を発射するという奇襲的な使い方をした事もある。
なお、上記の負傷した際の義手の傷は、時間をかけて自然修復可能。
アニメでは義手が光の粒子状になって消えて、そこからサイコガンが現れるという演出がなされている為、ナノマシン製なのかもしれない。
余談だが、コブラが記憶を消して潜伏していた3年の間、自分の腕が義手である事に全然気付いていなかった。
……ということは普通の手のように爪が伸びたり毛が生え変わったりしてるんだろう。
◆特性
作中でもオーソドックスな携帯武器である
レイガン、レーザーガンなどと同じ光線銃に分類されるのだが、特筆すべきはそのエネルギー源。
サイコガンとは、高熱の光エネルギーではなく
使用者の精神エネルギーを破壊エネルギーに変換・発射するのである。
また引き金を引く必要もなく(というか構造的に引き金がないため)、「撃つ」と意志を持った時点で発射される。
一応光線の類いなのにコブラ自身や撃たれた相手が反動を受けて吹っ飛ぶ描写がいくつか見られるが、コブラの精神だし物凄くヘビーな物だということなのだろう。
まぁ、ギルドの下っ端には重すぎるよな。
また、精神エネルギーが源になっているため
- 暗闇のような視界が効かない状況や目視できない場所、壁の中に潜む相手にも気配を感じるだけで当てることができる
- 弾道を自在に曲げる
- ビームが枝分かれして複数の敵を撃ち抜く
などの普通の光線銃では真似できない凄まじい性能を発揮する。
しかもエネルギー源がコブラの精神力である以上、彼が死なない限り弾切れはあり得ない。
威力に関しても自由自在。
普段は銃身と精神力への負担を軽減するためにパワーをセーブしており、相手を殺さずに気絶させる程度に留めたりもできるが、絶好調の時や怒りに燃えている時など、コブラの感情が昂っている時は威力が飛躍的に上昇し、相手を蒸発させたり海賊ギルドの宇宙戦艦ブラックシープの壁をぶち抜いたりもできる。
「惑星でも砕いてみせるぜーっ!」とは本人の弁。
この時にはノリノリだった為に数発でブラックシープを墜落させている。
わかりやすい例はTVアニメ版『スペースコブラ』第27話「悪の帝王サラマンダー」での描写。
ドミニクを殺されたと思い込んでいたコブラは怒り狂い、死体確認に来たギルドの下っ端達はサイコガンを受けて跡形もなく蒸発してしまっている。
(原作でも超合金製の扉をものの数秒で飴細工のように溶かし去るシーンがある)
しかもこの時、サイコガンからは赤いオーラが出ていた。
逆に相手を気絶させる程度に留めることや、金庫室の構造を利用してチャージし、超巨大サイコガンとして使用するなど様々な応用が利く。
簡単に説明すれば早撃ちできて眼を瞑っても当たり弾道は自在に曲がるし一撃で複数の敵を撃てる弾切れしない宇宙戦艦を破壊できる銃だということ。凄ェ!
◆欠点
ただ、そんなサイコガンにも弱点はある。
エネルギー源が特殊とはいえ通常の光学兵器の一種であるため、暗殺者ターベージの三位相反射衛星や、宿敵
クリスタル・ボーイの特殊偏光ガラスのボディなど、光学兵器を無力化する装備には歯が立たない。
それ以外にもアイアンヘッドの
盾や、
海賊ギルドの四脚戦車キングダムのように普通に相手が重装甲のため破壊できなかった物もいくつかあった。
超重力や高熱による大気の歪みの影響で弾が逸れてしまうこともある。
精神力をエネルギーとしている以上、使えば使う程疲弊するのも弱点なのだが、コブラは本当に地球人なのか疑ってしまう程の超人なので実際のところ全く問題にならない。
このように、サイコガンはコブラの武器としてあまりに有名になりすぎたために対策を練る敵も多く、決して無敵ではない。
しかしその度にもうひとつの愛銃・
パイソン77マグナムを使ったり
サイコガンで義手をロケットパンチのように飛ばす、
盾では防げない死角から撃つ、
装甲をブチ抜けなくても高熱でパイロットを焼き殺すといった切札とコブラの機転の効いた行動で窮地を潜り抜けてきた。
サイコガンとは、まさしくコブラあってのサイコガンなのである。
【オマケ】
◆コピーサイコガン(ジゴバモデル)
海賊ギルド傘下の奴隷商人・ジゴバが、サイコガンの盗撮写真を基に作成したデッドコピー。
コブラの物と異なり、ヘッドセットからケーブルを通してサイコエネルギーをライフル式の銃で撃ち出す。
機構自体は問題なく再現できていたが、ジゴバや部下たちがサイコガンの真の特性を理解していなかったのとそもそも常人の精神力ではコブラのような使い方はできないため、ただの「ちょっと高威力で弾切れしない光線銃」でしかなかった。
ジゴバの宇宙船に殴り込みをかけたコブラを迎え撃つべく完成早々ジゴバの部下達が赤外線スコープを装着して使用したが、ロクに訓練も積まずにぶっつけ本番で運用した事や、コブラの桁外れなサイコエネルギーの前に全く歯が立たずに全滅した。
「レディー おまえがおしえてくれたんだ 項目は心で追記・修正しろとな…」
- 2代目も壊れたらどうすんだろうね? -- 名無しさん (2014-03-05 16:59:09)
- ↑やっぱり3代目を作れる職人さんを探すか、2代目を修理するんじゃないだろうか。2代目は鉄心さんの遺作だけでなくゆう子の形見でもあるから。 -- 名無しさん (2014-03-05 17:09:59)
- チップスターの箱を腕に差し込んで『サイコガン』と言うか『ロックマン』と言うかでその人の趣味が分かった。 -- 名無しさん (2016-08-30 12:28:59)
- ↑サムスで済まない -- 名無しさん (2016-08-30 12:38:35)
- 他に腕が銃砲キャラって居るっけ? -- 名無しさん (2016-12-29 19:48:30)
- ↑クラッシャージョウのタロスがいるぞ。こちらは、左腕がガトリングになってる。あと疑問なんだが、銃鍛冶ってなんだ?ガンスミスみたいなもんなんだろうか。でも、そんなところがコブラっぽくて好きなんだがw -- 名無しさん (2016-12-29 20:11:36)
- 腕が銃といえばサイカノのちせを忘れてはならない。 ↑日本に入って来た種子島を複製したのも鍛冶師だったと云うし、そこからの着想かも。或いは「ガンスミス」をまんま直訳したのかね -- 名無しさん (2016-12-29 20:31:39)
- ↑あー、確かにそうだった!<ちせ -- 名無しさん (2016-12-29 20:38:19)
- 可変だがロックマンが最初に浮かんだ -- 名無しさん (2016-12-29 21:10:23)
- ちせのちょっと違う所は、サイコガンやらバスター、サムスみたいな肘から先だけでなく右腕が丸ごとガトリング砲になってる事ね -- 名無しさん (2016-12-30 08:57:30)
- ジゴバがあっさり量産したのを見るに、作る事自体は簡単に出来るみたいね。鉄心モデルほど頑丈ではないんだろうけど -- 名無しさん (2016-12-30 09:20:04)
- あれ? ↑6の者だけど、そういえば、タロスのガトリングって左腕だっけ?ちょっと自信なくなってきた; -- 名無しさん (2016-12-30 09:42:15)
- ↑wiki確認したら、左腕であってた。よかったよかった。 -- 名無しさん (2016-12-30 09:44:05)
- ↑6 俺も -- 名無しさん (2016-12-30 10:41:54)
- ブラックキャットに登場したガンマンのデュラムもサイコガンみたいに精神力を銃の弾に変換して撃ちまくってたな。しかもコブラと違って銃ならどんな武器でも弾切れしない銃として使えるし -- 名無しさん (2017-01-20 11:09:09)
- 気を探るのはサイコガンの性能というよりコブラの技術じゃないか?コブラだったらサイコガン以外の武器を使っていても「目をつぶって気で当てる」くらいできそう。ワンピの見聞色の覇気みたいな感じで -- 名無しさん (2017-05-29 13:28:14)
- 旧アニメだと義手が光りながら消えて光がうごめいている中からサイコガンが現れるという描写だったため、義手の性能の良さも手伝って、当時年少の視聴者の中には「(生身の)手が変身して武器になってる」と勘違いした子もいるとか。 -- 名無しさん (2018-10-18 21:55:30)
- 冷静に考えて撃つ度に疲れそうだし、普通の銃のか -- 名無しさん (2023-08-17 20:22:45)
- ↑一般人には強そうやなって…… -- 名無しさん (2023-08-17 20:23:34)
- おそらく不知火鉄心の鍛え上げたサイコガンでないと、コブラの莫大な精神エネルギーを継続して扱うことができないのだろう。仮にジゴバ製サイコガンをコブラが使ったら、数発も撃たないうちに破損してしまうのではないか。 -- 名無しさん (2024-04-26 14:31:09)
- コピーサイコガンのエピソード自体が「サイコガンじゃなくてコブラが強い(武器頼りの男じゃない)」ってイメージを持たすためのエピソードなんじゃなかろうか。 -- 名無しさん (2024-07-10 12:28:42)
最終更新:2024年11月14日 19:56