登録日:2009/07/31(金) 03:06:35
更新日:2024/11/10 Sun 20:37:58
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「男の娘(おとこのこ)」とは、萌え属性のひとつで、ざっくりいうと「可愛い少女に見える男の子」の事。
「おとこのむすめ」でも男の子の変換間違いでもなく「男の娘」と書いて「
おとこのこ
」読む。
英語ではニュアンスが完全に一致する言葉はない。
- 女装(異性装)を指す「Crossdressing」「Crossdresser」「Gender bender」
- 基本的にニューハーフを指す「Shemale」や「Ladyboy」
- 振る舞いが女の子っぽいだけの場合も当てはまる「tomgirl」「Femboy」
- 「女の子だと思ったのに生えてるなんて罠だ!」という意味を込めた「Trap」
- 日本語をそのまま持ってきた「Otokonoko」
などが使用される。
三次元(コスプレイヤー等)では「Crossdressing」「Crossdresser」、二次元では「Trap」「Otokonoko」が探しやすい。
ただし、前者は男の娘とは言えない女装者も多くヒットしてしまい、
後者は「Trap」だけだと「文字通りの罠」や「
ヒップホップやEDMのサブジャンル」も引っかかるので注意。
探すときは各自で工夫しよう。
中国語では「偽娘(伪娘)」と呼び、向こうでも根強い人気があるようだ。
【概要】
大ざっぱに言うと「オカマ」や「
オネエ」のこと……ではない。
「オカマ」は主に「女性のような身なりや言動をする男性又はゲイ」を指す言葉として昔から使われてきたが、
「男の娘」は本人が望む望まないに関わらず、また女装するしないにかかわらず「
少女に見える男の子
」に対して用いられる言葉である。
混同されることもあるが、男女両方の特徴を持つ「
ふたなり」も全くの別物。
男の娘と呼ばれるかは
他者からどう見えるかが重要なのであり、呼ばれる本人の主観や内面は問われない。
そのうえで、本人に
女装の自覚があるか、女装しているならそれは本人の意思か、本人の自覚している性別はどちらか、
恋愛対象としている性別はどちらか、外見にコンプレックスを持っているか…などの要素で細分化でき、それぞれにファンがいる。(後述の「主な派閥」を参照)。
これらを十把一絡げに「オカマ」と呼んでしまうのは、あまりに乱暴だろう。
「女に見える=外見上男性的な特徴(髭など)が無いこと」は必要条件のため、必然的に年齢が若く、成人しているケースは稀。
とはいえ、高校生ぐらいのキャラも多くいて、ショタと言うには年齢が高い傾向もある。
また、ショタは「少女に見えない普通の児童」も含まれる為、範囲が被ることもあるが「男の娘」と「ショタ」は別物である。
元のページの文章量が多い場合は一部省略するが、ネット上の情報によると、
男の娘(おとこのこ)とは、男性でありながら女性にしか見えない容姿と内面を持つ者を指す言葉。
日本の漫画・アニメ・
ゲームなどのフィクションにおいて登場人物である男性(男児や少年、青年)に女装の設定を行う事例が多数あり、
特にアダルトゲームでは主人公または脇役が女装することもあり、時には「攻略」の対象として設定されることもある。
男の子の「子」を「娘」に置き換えて男の娘と称することもある。
男の子でありながら女の子のように可愛らしい人物、あるいはその属性を表す言葉。何かと誤解や偏見を招きやすいジャンルでもある。
この単語ができたのは2000年代であり、それ以前は男性でありながら女性的な要素を持つ者をひっくるめて「オカマ」と呼ばれる例も多かった。
また、オカマと違い、男の娘という言葉が批判的な意味合いで使われることはまずない。
だが、「それってようするにオカマじゃん」に今のところ、まともな反論は出ていない。
大雑把な定義は上記のとおりだが、明確な発祥のわからない言葉である。
そのため男の娘の詳細な定義は極めて難しく、人によって違うと言ってしまっても過言ではない。
これらに関し、そのキャラが男の娘に該当するか否かで議論になる場合もあるが、価値観の違いから明確な結論は得られず不毛な結果になりやすい。
よくわからない場合は、とりあえず女の子っぽくてなおかつ外見が可愛ければ男の娘と思えば多分間違いないだろう。
アニメやマンガなどにおける、いわゆる「女装少年」のこと。
最近では、実世界の三次元でも用いられるようになり、男の子でありながら女の子にしか見えない容姿や性格を持つ少年のことも指す。
性的にヘテロかホモであるかは問われない。
こういう表現だと受けいれられやすそうだが、それではオカマと呼ばれてきた人が可哀想な面もある。
三次元において
もともと二次元において使われる言葉であり、三次元の場合は「オカマ」や「ニューハーフ」「女装子(じょそこ)」「女装家」と呼ぶことの方が多かった。
近年では三次元の女装子や中性的な男性にも使われるようになり、本人が自称したり周囲からそう評されるケースもみられるようになった。
二次元と比べると、幅広い年齢層に対して使われる傾向があり、成人でも「男の娘」と呼ばれる(または自称する)事が多い。
特にアダルトコンテンツや風俗などは成人でないと携われないため、三次元のアダルトコンテンツに登場する男の娘は全て成人である。
なお、三次元における「男の娘」の定義には論争もあり、安易に「男の娘」と呼ぶことに否定的な意見も少なからず見られる。
【歴史】
急速に広まってきたのは2010年以降だが、言葉自体は2000年頃からあったとされる。いつ発祥なのかは曖昧。
没作品まで入れていいなら、1975年5月号の『りぼん』で投稿漫画一覧のコーナーに「男(おとこ)の娘(こ)なの…」というものがタイトルと編集部の短いコメントだけ確認でき、
「男が女に間違われる発端」とあるので、どうも女性に見える男の事を指しているようだが、それ以上の詳細不明(没なので絵とかは乗ってない)というのがある。
元祖男の娘ヒロインは
バーコードファイター(1992年)の
有栖川桜という説がショタコン界隈では有力であるが、
前述のように女装との兼ね合いで「独立した属性」と「女装からの分岐」「またはその他」のどれと見なすかで変わってくる。
例を挙げると新井素子の『…絶句』(1983年)に「どうみても美少女だが男で、ノーマルだが諸事情で同性に惚れてしまった青年」なんてキャラが登場し、
栗本薫の『天狼星2』『~3』(1987年・1993年)に「心身ともに女性的で彼氏持ちな悲劇のヒロイン(性別:男)」が登場しているし、
江口寿史の『ストップ!ひばりくん』(1981年)の大空ひばりも、現在においては男の娘と見なされる。
考え方によっては江戸時代に描かれた女装少年物の春画まで遡ることもできるかもしれない。
なお、この時代には春画だけではなく、現実にも「陰間」という女装した若い男娼がいたことが確認されている。
流行に関しては「
ブリジット(2002年)がそのギャップによって道を踏み外す人を大量生産したパイオニア的存在」という説が有力だが、
女性に見える男性自体はブリジットが登場する前から増えていた傾向にあった。流行のはしりとは元来ハッキリしないものである。
元々、ヒロインやサブキャラで男の娘に相当するキャラはいたが、2000年以前では大雑把にオカマキャラのカテゴリに含まれていた。
知名度が上がり始めた2000年代以降の作品のなかで、男の娘系主人公の元祖は『
プリティフェイス』の乱堂政と言われている。
これに少し遅れる形で、劇中でやたら女装させられる『
ハヤテのごとく!』の
綾崎ハヤテ、
スターシステムの副産物で生まれた『
漫画版舞-乙HiME』の
マシロくんなど、
多くの大衆の目に触れる主要少年誌で男の娘が主人公の作品が掲載されており、これらのキャラがまとめて男の娘系主人公の先駆けと言われている。
男性向けアダルトゲームの界隈では、2000年頃から女性に見える女装キャラクターが出ており、
2005年に発売された『
処女はお姉さまに恋してる』(後に全年齢対象のコンシューマー版『乙女はお姉さまに恋してる』も発売)にて、
並み居るヒロインたちを退け、やむを得ず女装している主人公「
宮小路瑞穂」が公式サイトで開催された
人気投票でユーザーからぶっちぎりの支持を勝ち取って一位となり、話題になったのもこの頃。
そして「男の娘」という言葉が話題になったのも、この作品が発売された年の年末以降である。
ともあれ、認知されてから社会への浸透速度はかなり早く、Amazonの美少女ランキングでも、
色んな意味で瑞穂の後輩である『処女はお姉さまに恋してる~二人のエルダー~』の主人公・
妃宮千早が2位に食い込む等、確実に勢力を増している。
男の娘を主人公ではなくヒロインに据えた作品も徐々に増えてきており、その中でもアダルトゲームブランド『
脳内彼女』が製作した『
女装山脈』はいろんな意味で有名。
ちなみにゲームであれアニメであれ、基本的に声が付く場合は女性声優が担当することが多いが、時折地声が高い(または女声が出せる)男性声優が演じることもある。
例えば、『
美少女戦士セーラームーンSuperS』(1995年)に出てくるフィッシュ・アイの声優は男性声優の
石田彰である。
全体的には男性向けコンテンツなら女性声優が、女性向けコンテンツなら男性声優が当てられている傾向がある。
2010年4月24日。ついに“新世紀オトコの娘マガジン”と銘打った、女装男子がテーマの新雑誌「わぁい!」が、一迅社より創刊された。
「わぁい!」は女装男子をテーマにしたマンガに加え、女装ハウツー企画や女装男子モノのアニメやゲームの特集記事も掲載。
また「ブルマ風の何か」という前代未聞の付録も付いてくる。
世界よ、これが日本の文化です。
そんな「わぁい!」だが、2014年2月25日発売のVol.16をもって休刊となった。
【主な派閥】
- 女の子の格好をした男の子派(原理主義)
- 女の子になりたい男の子派(理想主義)
- 周囲に女の子として扱われる男の子派(相対認知派)
- 本人は否定してるほうが興奮する派(ギャップ理論)
- 中性的な男の子派(進歩的原理主義)
- とりあえず可愛ければいいよ派(倒錯的原理主義)
- 「男の娘」という第三の性別だよ派(超現実派)
- 性別なんてとうに超越してるぜ派(超々現実派)
- ぶっちゃけ女の子の容姿の男の(ry(原理主義中道派)
- その他
余談
余談ではあるが、男の娘の
オナホールなるものが発売された。もちろんちょこんと小さなおち……いや、敢えて言うまい。
ソシャゲなどの企画・製作を行う会社「未来少年」が2010年頃に商標登録を出願したが、却下されたとか。
しかし、「男の娘☆」という名前で個人の商標として登録されている。
2014年の9月にAFP通信がある一本のニュースを発信した。
「オーストラリアでテロリストの男が立てこもる事件が発生し、人質がとられている。なお、人質は
男の娘
の模様」
このニュースが報じられたとたん、2chではお祭り騒ぎになった。
『AFPが男の娘認めるだなんて… 』
『ソースに本当に書いてあってわろた』
『ズボン脱いで待ってるんだからー』
しかし、ある一つのレスで一気に沈静化する。
『少女は、男の、娘とみられる。 日本語って難しい 』
落ち着きを取り戻す住人達、そこに一言厳しいツッコミが入る。
『「おとこのこ」何て読むのは一部の人種だけだからな』
追記・修正は、「こんな可愛い子が女の子なはずない」と考える人にお願いします。
最終更新:2024年11月10日 20:37