登録日:2024/12/14 Sat 21:35:00
更新日:2024/12/14 Sat 23:41:34NEW!
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【概要】
「SYNDUALITY Noir」とは、エイトビット製作のアニメーション作品である。バンダイナムコグループによる『SYNDUALITY』シリーズの一つであり、2023年7月11日~9月26日に第1クール、2024年1月9日~3月26日に第2クールが放映された。
文明崩壊後の世界で厳しくも逞しくドリフター達の戦いを時にコミカルに、時にシリアスに描いている。
【ストーリー】
時は2242年―
「新月の涙」と呼ばれる未曾有の大災禍により地下深くへと逃れた人類は
地下都市国家「アメイジア」の崩壊という事件を経て、再び地上で生きる希望を持ち歩みはじめていた。
人々は地上の各地に「ネスト」と呼ばれる集落を形成。
いまだ人類の脅威として地上にはびこる「エンダーズ」と戦い、
ネストの運営に必要なエネルギー資源である「AO 結晶」を採掘する冒険者たちを、
人々は「ドリフター」と呼んでいた。
そんなドリフターたちが集まるネスト「ロックタウン」で、
いつかドリフターになることを夢見る青年「カナタ」は、
ある日凄腕のドリフター「トキオ」と一緒に探索に訪れた
朽ち果てたミュージアムの中で眠る、一体の美しいメイガスを発見する。
謎のメイガス「ノワール」との出会いによって、
運命の物語は少しずつ動き出すことになるのであった―
※公式サイトより抜粋
【登場人物】
●ロックタウン
主人公であるドリフター見習いの少年。亡き両親が目指した楽園「イストワール」を見つけるのを夢としているが、その存在を信じない大半の人々から幾度もその夢を笑われた過去を持ち、さらにかつてアヴァンチュールの入団試験にて過去最低点で落第した経験から、性格はやや内向的で自分に自信を持てずにいる。
しかしノワールと出会い、彼女やシエル達との出会いと交流を経ていくうちに、少しずつドリフターとして確かな実力と自信を身につけていく。
実は実母とは面識がなく、代わりに女性型メイガスがカナタの母親として彼の世話をしていた。そういった経験もありメイガスに対する差別意識は一切持っておらず、人間と同じように接している。
ミュージアムの遺跡でカナタが見つけた謎のメイガス。過去の記憶を一切覚えておらず、自分が何故そこで眠っていたのかも分かっていない。
無表情で物静か……と書くと聞こえは良いが、ちゃんと服を着れなかったり、変なところで転倒したり等、メイガスの基本的な行動が全くできないため、他者から「ポンコツ」呼ばわりされることもある。その一方戦闘面では非常に高い能力を発揮する。
第1クール終盤、シルヴァーストームとの決戦で現出したノワールのもう一つの人格。外観は黒髪に褐色肌になったこと意外はノワールそっくりだが、役に立たないノワールをポンコツ、ドリフターとしてはまだまだ犯人前のカナタをへっぽこ呼ばわりするなど、攻撃的で傲慢な性格。
メイガススキルではエンダーズを一瞬で粉砕可能な強烈な電撃を使用できる。
歌姫として人気を博しているメイガス。未だに自身のパートナーを見つけていないらしく、旅をしながら素敵なパートナーを探しているという。
バカラネストで賭博の対象にされかけた際にカナタに救われたことをきっかけに彼の家で働くようになる。
パートナーが不在なのは真っ赤な嘘で、実際はヴァイスハイトのパートナー。カナタの元についたのもノワールとカナタの監視が目的であり、特にカナタに関しては必要とあらば抹殺も命じられていた。
だが自身を終始道具扱いするヴァイスハイトと違い人のように優しく接するカナタにだんだんと心を動かされていき……?
ロックタウンを中心に活動するフリーのドリフター。腕前は確かなのだが稼ぎの大半をギャンブルや豪遊で浪費してしまうほど散財癖が酷く、いい加減で行き当たりばったりな性格。
そんな人物なのでアヴァンチュールの面々からは快く思われていないが、両親を亡くしたカナタを気にかけて面倒を見るなど、なんやかんやで世話好きで憎めない人。
過去のことは多く語ろうとしないが、その正体は……?
黒仮面やヴァイスハイトと同じくアメイジアで人工的に創造された人間であり、本名はリヒト・アルター。特に黒仮面ことマハトとは同じ遺伝子から作られている、実質的に兄弟と言える存在。
トキオのパートナーメイガスで、見た目も性格も老執事そのもの。時に無茶もするトキオの良きサポート役。
アヴァンチュールに所属する女性ドリフター。カナタの幼なじみで幼少の頃から好意を抱いているのだが、カナタが鈍感なのとノワールやシエルの存在もあってなかなか距離を縮められずにやきもきしている。
が、そんなエリー自身もカナタの好意的な発言に気付かない同レベルのニブチンでもあったり。
スピンオフ作品「SYNDUALITY ELLIE」では主役を務める。
エリーのパートナーメイガス。恋に奥手なエリーを時にからかい、時に慰めるなど、良き友人として接している。
アヴァンチュールのリーダー。この世界では貴重な生野菜を取り扱う資産家の出身だが、それを鼻にかけることもなくロックタウンを守る部隊としての責任と誇りを持つ人格者。
マリアに対して好意を抱いており、彼女と付き合いが長いトキオとは正反対の性格もあって犬猿の仲。
マイケルのパートナーメイガスで、褐色スキンヘッドな容姿もありマイケルのボディーガードのような印象を受ける。
実は故郷には彼と同じ容姿の
バブ・ビブ・ブブ・ベブといったメイガスもいる。
どこのハジケリストだ
メカニックでのカナタの師匠で、エリーの姉でもある。同じ容姿の女性型メイガス3人を常に従えている。
宇宙を目指し日々ロケットを始めとした様々な発明をしているものの、毎回失敗してはカナタやマイケルが何かしら酷い目に遭っている。
かなりの酒好き。
●イデアール
イデアールの総帥で、黒仮面の上司。常に笑みを絶やさないが目的のためには手段を選ばない冷徹な人物。
とある目的のためにゼロ型メイガスを狙っており、「鍵」と思わしきノワールと彼女のマスターとなったカナタにも目を付けている。
常に黒い仮面を身につけて素顔を晒さず、さらに理由があって本名も明かそうとしない。黒仮面という呼び名もカナタから呼ばれたもの。
自らを「剣」と称しており、常にクールだが目的のためなら身命も賭する熱い一面も併せ持つ。そのせいでたまにおかしな行動をとることも
アメイジアで創造された人間であり、本名はマハト・エーヴィヒカイト。トキオことリヒトとは同じ遺伝子から作られた兄弟とも言える存在。
彼が脱出した際に同行を求められるも、自分達が掲げる目的を捨てられずこれを拒否。それ以降トキオに対して強い憎しみを抱いている。
黒仮面のパートナーメイガス。黒仮面を「マイロード」と呼んで慕い、自身を”剣を守護する盾”と称している。
メイガススキルは「凍結」。エンダーズやコフィンを凍らせて動けなくしたり、氷の道を作り出したりなど、応用の幅は広い。
●その他
元々はアヴァンチュールに所属していたものの、素行不良で追放された過去を持つ。同時に当時試験を受けて落ちたカナタのことは現在に至るまでへっぽこ呼ばわりして見下している。
メイガスを騙して集めては売りさばくあくどい商売を行ったり、卑劣な手段でカナタを追い詰めようとするなど悪逆非道な性格だが、回が進むにつれてどんどんコミカルなキャラと化していった。
ランゲのパートナーメイガス。彼女もまた非情な性格だが、ランゲに対する情愛は本物。
フリーのドリフターであり、20年前の大戦の数少ない生き残り。フラムのメンテナンス費用のためにカナタを騙したりもしたが、その後紆余曲折の末に和解した後は良き先輩かつお姉さん的な存在になった。
クラウディアのパートナーメイガス。見た目は幼い少女であり、クラウディアとは姉妹のような間柄。
彼女もゼロ型メイガスであり、その能力を生かしての狙撃が得意。
「伝説のドリフター」とも称される凄腕のドリフター。口が悪くぶっきらぼうな性格だが、なんやかんや根は優しい。
ゲーム版「SYNDUALITY Echo of Ada」においては主人公を務める。
ちなみに「Ada」から本作までに20年の年月が経過しているはずなのだが、特に外見上の変化は見られない。
アルバのパートナーメイガス。人付き合いが苦手なアルバを献身的にサポートするが、その態度に対し時に厳しい言葉をぶつけることも。
『はじまりの青』エンディングで登場した「最初のメイガス」と同じ名前だが…。
故人。かつてのミステルのマスターだった老婆。好奇心を絵に描いたような性格だったらしく、地上を見て大はしゃぎしたりやりたいことリストを作成しては埋めていくのを趣味としていた模様。
【クレイドルコフィン】
本作に登場する巨大ロボット。大きめの頭部から手脚が生えた、所謂SD体型が特徴。脚部のローラーユニットを用いて高速移動する。
人間が搭乗するコクピットは胴体に位置し、メイガスは背中のハッチがさながら”棺桶”のような形で開き収納される。縮めて「コフィン」と呼称されることも。
『はじまりの青』ではメイガス開発以前に制作された前身機「クレイドル」が登場しており、エンディングでメイガスと一緒にクレイドルコフィンが発明されている。
名前の由来は「ゆりかご(クレイドル)から墓場まで(コフィン)」だろうか。
カナタとノワールが搭乗する主役機。名前は頭部の角と白いボディカラーから、白百合と鬼を連想してフラムが名付けた。
ストーリーが進むごとにシルヴァーストームとの決戦仕様「デイジーオーガ アルター」、宇宙戦闘仕様の「デイジーオーガ フィックス」に改修されていった。
トキオとムートンの乗機。紫色のガスマスクのような容姿が特徴。ライフルの他接近戦用のパイルバンカーも装備。
黒仮面とシュネーの乗機。カナタからは純白のコフィンとも呼ばれる。左腕のエネルギーブレードや長距離狙撃も可能なロングライフルを武器に持つ。
クラウディアとフラムの乗機。狙撃特化の機体であり、右肩部のロングライフルが最大の武器。
ヴァイスハイトの乗機。背部から伸びたアームユニットの他、バリアを展開する能力も持つ。その最大スピードは並のクレイドルコフィンでは対応できないほど。
しかし真に恐るべきはそれらの能力をメイガス抜きで使いこなすヴァイスハイト自身の技量である。
【用語】
人間そっくりのロボット。しかしこの手のキャラによくある無表情で感情が薄いといったことはほとんどなく、某猫型ロボットや鉄の腕の少年の如く感情豊かな個体が多い。飲食も普通に可能。
誕生の地アメイジアで作られた一部メイガスは「ゼロ型」とも呼ばれており、メイガススキルという強力な能力を持つ。その分個体数は非情に少なく、高額で取引されている。
またメイガス発明者とその幼馴染によって(『はじまりの青』より)、彼らが「人に寄り添う存在」になる事を願って「メイガス三原則」という所謂ロボット三原則に該当する制限が課せられている。
①〈契約律〉メイガスは、人ひとりと契約を結ぶ。メイガスの側から契約を解除することはできない。
②〈隣人律〉メイガスは、人類の良き隣人として契約者に寄り添う。
③〈成長律〉メイガスは、①②に反さないかぎり、契約者と自らを成長させなければならない。ただし成長の定義は契約者との関係性のなかで常に更新する。
2099年、新月の日に降り注いだ正体不明の超強毒性の青い雨とそれによる大洪水のこと。
この大災禍により世界人口の92%が短期間に失われ、地上文明は崩壊することとなった。
『はじまりの青』中盤で新月の涙を生き延びた人々の一部が築き、同作エンディングでメイガスとクレイドルコフィンを開発した巨大地下都市国家。本編時点では既に崩壊している模様。
超高度AIによってインフラから出生率に至るまで生活のすべてが統制され、市民には一定水準の生活が保証されていた模様。
新月の涙の後に地上にあらわれた謎の怪物。小型から超大型まで多様なタイプが確認されている。AO結晶が多い場所に集まることから何かしらの関連性があると思われるが、詳細は不明。
青い雨に含まれる強毒性の物質。2099年以来雨にはブルーシストが混入しており、雨天時の外出は危険を伴う。
またその代償のように、ブルーシスト発生以降からAO結晶とエンダーズも登場している。
発生理由の詳細は不明だが、『はじまりの青』では大気組成に干渉し加速する地球気温の上昇を防ぐためどこかで人為的に生み出されるも、予定外の効果をもたらし新月の涙へと至った可能性が示唆されている。
普通の人間は触れるだけでも「モザイク病」と呼ばれる症状によって身体中に青い模様を浮かべて死亡するほど危険であるが、
アルバはこの雨に対する耐性を有するレインタイトと呼ばれる存在であり、彼の血液から作られたワクチンのおかげで短時間の活動が可能になったという。
伝説的に語られる超文明都市で、楽園とも呼ばれる。何処にあるのかも、どうやって行くのかも、そもそも本当に存在するのかどうかも分かっておらず、大半の人々からは空想の存在とされている。
【関連作品】
エリーを主役に添えた漫画作品。
高島雄哉氏による小説作品。2099年から2222年にかけての4世代のエピソードを通して、新月の涙からメイガス・クレイドルコフィン誕生に至るまでのシリーズの「はじまり」が描かれている。
2025年1月23日配信予定のゲーム作品。
追記・修正はメイガスと共にお願いします。
- 「おまえ初めてか?我もだ」のインパクトがでかすぎるのよ。 -- 名無しさん (2024-12-14 22:17:46)
- シエルには年甲斐もなく泣いちゃったよ -- 名無しさん (2024-12-14 22:31:38)
- 左小指の指輪の意味を知った時はもう耐えられなかった -- 名無しさん (2024-12-14 23:33:06)
- 派手さはないが堅実でいいアニメだったよ -- 名無しさん (2024-12-14 23:41:34)
最終更新:2024年12月14日 23:41