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ワイン

登録日:2012/01/06(金) 18:00:10
更新日:2024/12/14 Sat 12:58:57
所要時間:約 6 分で読めます






当記事は飲酒を勧める物ではありません!!
また、20歳未満の飲酒は法律で禁じられています。




ワインは人間と似たようなものだ。

どこまで評価出来るのか、または侮って良いのか。
愛することが出来るのか、憎んで良いのか。
更にどれだけ崇高な態度を示すのか、恐ろしい大罪を犯すのかを決して知ることは出来ない。

――シャルル・ボードレール


概要

ワインとは、葡萄を発酵させて作るアルコール飲料である。
アルコール度数は10%前後。
最も歴史の古い酒の一つとされ、遅くとも紀元前8000年頃からワインが飲まれていたらしい。
さらに、紀元前4000年のメソポタミア文明の頃には既に造られていたと証明された。
その後、世界各地に広がり、古代ギリシャでは水の代わりに飲まれた。これは、硬水が多く飲めたもんじゃなかったため。
その後、キリスト教では儀式に用いられる大変重要な酒となった。
中世ヨーロッパでは、風味づけに胡椒を入れて飲むことも多かった。
古代、人間の工夫なく野生でブドウの樹が育った南限は今のジョージア共和国あたり。これより南の地域は、大麦を育て麦芽からお酒を造るビールの文明圏になった(メソポタミアやエジプトはビールがメインで、ワインは高価な舶来品だった)。

なぜワインがこれほど「原初のお酒」として重要だったかというと、
ブドウという果樹がアルコール発酵にとても都合がいい性質を持っていたからである。
ブドウの果実は水分が多く、しかも含む糖分の多くがブドウ糖(グルコース)という単純な糖だった。
さらにブドウの果皮には単純糖をアルコールに作り変える微生物(酵母*1)が自然に繁殖するという性質があった。
収穫した実をつぶして貯蔵するだけでも酒になる、これがブドウの特異性だったのだ。

種類は『赤ワイン』『白ワイン(貴腐ワイン含む)』『ロゼワイン』『スパークリング・ワイン』に分けられ、
さらにブドウの品種と醸造法により極甘口~辛口に分岐する。最近ではジョージア発祥の『オレンジワイン』も登場した。
『バーレーワイン』については「バーレー(大麦)」の名の通りブドウではなく麦を使ったお酒なのでビールを参照。

国別ワイン格付けについてはこちらを参照に。
ワインは国によって法律が違う。ドイツワインの列を一通り見て「ここのワイン、みんなAOCの記載ねぇなw品揃え糞だわw」なんてのは恥ずかしい。
そういう人には「これを知ってるとちょっとだけいばれるの歌」でも聞かせとけ。
※AOC…フランスで制定された規定を満たし、さらに国家機関の検査と専門家の利き酒テストに合格したことを記載しているワイン


が、価格やにわか知識に囚われ、何度もワイン選びに失敗、「もういらね」と投げ出すのは哀しい。

以下、ワインの選び方&飲み方をざっくり解説していく。
最初から細けぇ事を気にするなんて無理。
まずは手頃な価格のワインを美味しく飲むことから始めよう。



【選び方】


1)買う店、予算、どんなワインを買うか決める

まずはイタリアやフランス産の、1000~1500円くらいのものがオススメ。
※フランスワインは決して悪くはないが失敗を招きやすいため、追記者的にはまず手を付けるなら飲みやすく風味も優れるものが多いドイツワイン(種類と店によっては1000円未満でかなり美味しいワインが揃っている)、飲みやすくて安価なチリワイン(店によっては500円以下であるため、居酒屋や焼き鳥店で提供される安くて飲みやすい赤ワインはこれが多い印象)辺りをお勧めする。

なお、高いからといって美味しいとは限らないので、値段よりも自分の口に合うかどうかを考えて購入しよう。


赤ワイン
濃厚さと渋味が特徴。大人なお姉さん~熟女。アルコール度数は白より高い。
味や風味のバリエーションが豊富でさほど渋味がないものもあるのだが、
その特徴故にワイン選びに失敗して敬遠するようになった層は赤ワインに手を出してつまずいたという傾向にある。
なお、フランスではその特徴と気候から常温で飲むため、それに倣って「赤は常温で」として飲むと特に日本では控え目にいって厳しい風味になりがちである。
もちろん楽しみ方は人それぞれなのだが、ワイン初心者は注意されたし。

〇白ワイン
極甘口~辛口と幅広い。様々なタイプが混在するアイドルグループ。
渋味が少ないために基本的に赤よりも飲みやすい。そのためワイン初心者はまず赤よりも白を選ぶ方が無難である。
冷やして飲むのが基本。

ロゼワイン
ワイン選びを失敗したくない人向け。白以上に癖が少なく飲みやすいものが多い。アルコール度数もあまり高くなく安いものが多い。
一方でワイン特有の風味はやや弱い傾向にある。引き続きロゼを楽しむも良し、他のワインに手を出してみるのも良しである。
こちらも白と同じく冷やして飲むのが基本。

スパークリング・ワイン
辛口~甘口と幅広く、ワインの風味と炭酸による特有ののどごしを楽しめるある意味贅沢なワイン。主な物はフランスのシャンパンなど。
購買層や状況を意識してか飲みやすいものが多いが、炭酸が苦手という人には無条件に苦手なワインになってしまうことには注意。


◆貴腐ワイン
特殊な菌が生えたブドウを原料に使ったとても甘く、とろみの強いワイン。例えて言うなら聖母。
お値段は国産のもので1本5万円から。

2)ブドウの品種を確認する

各ワインの代表品種を選べば、地雷はあまり踏まない…と思う。
ラベルにも書いてるが、ボトルの裏側に日本語の商品説明シールが貼ってあるよ!


【飲み方】

ワインの種類と気候によって変動するため、正解はない。
……と言うだけでは不十分なので素人知識ながら補足。

まずはワインのラベルやボトル裏を見ること。
こちらに保存方法などが書かれていることが多いので、基本的にはその通りにすれば失敗は少ない。
ただし輸入ワインだと日本と大きく気候が異なったりするために日本向けの説明ではない恐れがある。
仮に日本語で書かれていても本当に日本向けの説明なのかは分からない。
(特にフランスの赤ワインは日本でも品ぞろえが充実している割に、前述している様に常温推奨されていたりするのでワイン初心者は注意が必要)

基本的には冷やした方が飲みやすいのだが、冷やすと風味が落ちるものもある。
なぜかと言うとワインは熟成していくものなので、10℃以下になると熟成が止まる。
これにより風味が落ちるのだが……逆にあまり冷やさなかったことで酸味や悪い意味でワイン臭さが強くなったりもするので注意。

適切な管理の下では1~2年程度は保つ。
逆に言えばそれ以上年季が経つと流石に不味くなりがちなので注意。


余談ながら、ワインに果物を漬ける(サングリア)なんてのもオツである。



【コルクで封がしてあるワインを抜くときのポイント】

飲む前日に横倒しにする。というか、保存も横倒し推奨。
コルクが乾燥して抜きにくくなるどころか、ワインの変質も招く。
あと、キャップシールは必ず剥がす。巷にはソムリエナイフなる商品があるが……一般人には不要だろう。
ソムリエはボトルではなくナイフを回してキャップシールに切れ目を入れるが、これはボトル内の澱が混ざらないようにするためらしい。
動画サイトにうpられているので興味がある人は検索してみよう。
最後、スクリューを刺すときは一巻き程度残す。
あとはゆっくり引き抜いて、あまり音を立てないようキュポっとな。

しかし手でそのまま引っこ抜くタイプの普通のコルク抜きよりも、取っ手を握りテコの原理を利用して引っこ抜くタイプのコルク抜きの方が力が不要で簡単だし初心者でも安定する。
コルクを湿らせておく必要があることには変わりないが、今からコルク抜きを買うなら後者のコルク抜きをお勧めする。


【一度開けた後の保存について】

しっかり密封する。
そうでないと、あっという間に酸化して飲み頃を逃してしまう。
ホームセンターでワインボトル用の栓が300円ちょいで売っていたりする。
こいつは横に倒しても抜けないし漏れない、栓部分を掴んでボトルを持ち上げても抜けないスグレモノ!

※後者は万が一があるといけないので、真似してもいいが調子に乗らないように


【グラスについて】

理想は『無色透明のガラス』『彫刻が施されていないもの』。
各ワイン専用のグラスが存在するが(利き酒用グラスの形は国際基準で定められている)、
普段飲み用には『強化ガラス製』『脚と台がないタイプ』がオススメだが、別にコップでも何でも楽しめれば良い。
ちなみに値の張るグラスは簡単に割れてしまったりするので、特別な日限定で使おう。


余談

  • 【プラスチックボトルのワインについて】
プラスチックに入っていると初印象が悪いかもしれないが、風味が特別落ちるなどといったことはない。
企業努力のたまものでもあるので、気になったらなら遠慮なく買って風味を味わおう。
プラスチックボトルのワインは基本的に安物だが、繰り返しになるが『安い=悪い』というわけではない。


  • 【ボージョレ・ヌーボーについて】
よく宣伝されていて目に付きやすいワインだが、
元々は業者が入荷量などを決めるためにぶどう(ワイン)の出来栄えをなるべく早いうちに判断するためのものでしかないので、率直に言ってゲキマズである。
その性質上、地元フランスでは一般人が飲むことはほとんどない。
ちなみにちゃんとしたボージョレワインならば好き嫌いはあれど美味しい……と思われる。

繰り返しになるが赤ワインにも色々なものがあるので、ボージョレ・ヌーボーを飲んで赤ワインを敬遠するようにならないことを祈るばかりである。


  • 【日本産ワインについて】
日本にもかなり古くからブドウが自生・栽培ともに存在していたが、それを使ったお酒は広まらなかった。
風土や気候が適していなかったからで、ゆえに日本産ワインは美味しくない

……というのは過去の話。研究開発の賜物により、飲みやすいワインや美味しいワインも多く出来てきている。それも割と安く。
しかし法整備などの点からラベルだけを見て判断はあまり出来ないので、ネットなどの評判を頼りにしたり冒険してみる必要も多いだろう。
もっとも、試飲出来る機会が結構多いため、意外と初心者が手を取りやすかったりする環境だったりもする。



最後に。
安くても美味なワインは沢山ある。
種類も多いので酒屋に行ってラベルを見ながら選ぶのも面白いだろう。
小難しいことを多少覚える必要はあるが、ラベルの見方を覚えると、さらにワイン選びが楽しくなる。
また、ワイン専門の通販サイトでは飲み比べオススメセットなんてものもあったりする。

ただし、お酒は20歳になってから




追記修正はテイスティングしてからお願いします。

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最終更新:2024年12月14日 12:58

*1 バクテリアとは違い細胞核を持つ真核生物の「真菌」だが、カビなどとは違い単細胞で活動する