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ブラックハットSEO大全

検索順位の自動チェックツールがなぜダメなのか - ブラックハットSEO大全 番外編1

多くの人が意識していないが、こうしたツールの利用は、検索エンジンの利用規約に違反している
株式会社イトクロ+Web担編集部 2010/12/1 8:00 |

ブラックハットSEO(悪質なSEO)を知り、避けるためのこのコーナー。記事を読んで理解した内容は、SEO会社への発注時に具体的に聞いたり、自社サイトの対策状況をチェックしたりといった使い方をしてほしい。

ブラックハットSEO大全

今回は、番外編として「検索順位の自動チェックツール」について解説します。これをブラックハットSEOといってしまうことにかなり抵抗はあるのですが、問題があるツールも存在するのは事実なのです。

「検索順位の自動チェックツール」とは

検索結果での順位をチェックしたいサイトのURLと対象キーワードを登録しておいて、定期的に各検索エンジンでの順位を調べてくれるツール。過去の順位履歴を保存しておいてグラフ化する機能をもつものもある。

なぜ「検索順位の自動チェックツール」が問題なのか

自動チェックツールは、内部的に検索エンジンで実際に検索を実行して検索結果ページのHTMLを取得し、そこから順位を調べている場合があります。

グーグルは、こうした形で検索順位を自動的にチェックするツールの使用を利用規約で明確に禁止しています。

  • 自動化されたクエリ(ウェブマスター ツール ヘルプ)

    Google の利用規約では、自動化されたクエリはその種類にかかわらず、Google からの明示的な許可を事前に得ることなく Google のシステムに送信することが禁止されています。リソースの浪費につながる自動化されたクエリの送信には、WebPosition Gold などのソフトウェアを使って自動化されたクエリを Google に送信し、さまざまなクエリによる Google 検索結果でのウェブサイトやウェブページのランクを調べようとする行為が含まれます

ヤフーでは、検索結果ページに対する自動化されたアクセスを明確に禁じる利用規約が見当たりませんが、Yahoo! JAPAN全体のサービス利用規約に準じる場合、自動チェックは禁止項目である可能性があります。

  • Yahoo! JAPAN - サービス利用規約

    第1章 総則
    7. サービス利用にあたっての順守事項
    当社のサービスのご利用に際しては以下に定める行為(それらを誘発する行為や準備行為も含みます)を禁止いたします。
    ……(中略)……
    (7)サービスを、提供の趣旨に照らして本来のサービス提供の目的とは異なる目的で利用する行為

ただし、ウェブ検索APIを適切に使用して順位を取得している場合はこの限りではありません。

NG度+行った場合のリスク

NG度の表記について
1無意味な対策です
2サイトの評価が下がる場合があります
3サイトの順位が下がる場合があります
4サイトの順位が大きく下がる場合があります
5サイトが検索結果から削除される場合があります

NG度:
※サイトの順位に影響することはありません

検索順位自動チェックツールを利用したからといって、サイトの順位に影響はありません。ただし、ツールが頻繁に検索ページにアクセスしすぎると、グーグルでは自動化されたクエリだと判断して、通常のブラウザから検索ページを利用できなくなってしまう場合があります。

補足

SEO担当者は検索結果での順位が気になるものなので、こうした自動チェックツールの利用が規約違反になることは意外に思われるかもしれません。しかし、残念ながらグーグルのガイドラインでは禁止されているのが事実なのです。

この点については海外のSEO会社も以前から問題があると指摘しており、順位を確認するためのAPIの提供をグーグルに求めるなどの動きがありますが、状況は変わっていません。

検索エンジンの規約に違反しない形でSEOを進める場合は、当面は、人が手で検索して、目で順位を確認して記録していくしかないようです。

一方で、SEO会社がSEOを進める際には施策の効果を測るために順位の推移をチェックする必要がありますので、やむをえずチェックツールを使用している会社も多いようです。

ただ、順位チェックツールをどう捉えてるかによって、検索エンジンの利用規約やSEO業界の常識を知っているかを判断できることもあります。そのため、契約前に打ち合わせにきたSEO会社の営業担当者に、順位のレポートやそのレポートの作成方法について尋ねてみるのはいいかもしれません。

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