【5787】MIYASAKA 中取り 純米吟醸 美山錦 しぼりたて生原酒 七号系自社株酵母(みやさか)【長野県】

【A居酒屋にて 全8回の①】
前回、酒友3人で入ったA居酒屋が、定番酒(全国に名が知られた地酒や、その土地の酒)以外のお酒の種類が極めて豊富なので、とても気に入った。で、2カ月後、再び3人でA居酒屋の暖簾をくぐった。
まずいただいたのは「MIYASAKA 中取り 純米吟醸 美山錦 しぼりたて生原酒」だった。当連載でこれまで、宮坂醸造のお酒を5種類取り上げている。「眞澄」が主銘柄だが、7号酵母だけで醸す新シリーズ「MIYASAKA」を発表。当連載で「MIYASAKA」を取り上げるのは、これが2種類目。
宮坂醸造は、あの有名な協会7号酵母発祥の地だ。7号酵母は、吟醸酒の発展に大きな役割を果たした酵母で、6号酵母(秋田・新政蔵発祥)、9号酵母(熊本・香露蔵発祥)とともに日本酒の発展に大いに貢献した酵母だ。さて、今回のお酒をいただいてみる。
酒蛙「メロン香とリンゴ香が一緒になったような香りがやや華やか。フレッシュ感あり」
F 「甘い香り」
Y 「酸味あり」
酒蛙「含み香にサイダー香を感じる。ふくよかで軽快感のある口当たり。甘旨酸っぱい味わい」
Y 「サイダー香、分かる」
酒蛙「香りに、洋梨香も入っている」
F 「このお酒、好きだ」
酒蛙「甘旨酸っぱくてジューシーで、みずみずしいニュアンス。きれいな酒でもある」
Y 「うん」
酒蛙「旨い。非常に飲み飽きしない。洋食に合いそう。酒だけで飲める、アテ要らずの酒」
酒蛙「余韻に苦み。味がふくらむ。モダンタイプの、ボディーはミディアムとライトの中間。あるいは薫酒と爽酒が一緒になったようなタイプ」
瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。
「MIYASAKAは米の個性を映し出す七号酵母の特性を生かし、酒米品種ごとの味わいを表現するシリーズ。美山錦は信州の冷涼な気候で育った米らしく、シャープで引き締まった印象が特徴です」
裏ラベルのスペック表示は「原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)、精米歩合55%、アルコール分15度、製造年月2024.11」
前述したが、この蔵の主銘柄は「眞澄」。その由来について、コトバンクは「酒名は、諏訪大社の宝鏡『真澄の鏡』に由来」と説明している。























