同じ行為
ボクは昔から疑問に思っているコトがあります。
それは、同じコトをしても、受ける刑罰が異なると言うコトです。
落語家の桂小文枝氏が交通事故を起こしました。
交差点で、桂小文枝氏が右折し、直進車と衝突したわけです。
直進車に乗っている人が入院したそうです。
ボクは、このニュースを見て、大津市の事故を思い出しました。
右折車が直進車に衝突して、巻き込まれた園児が犠牲になった事故です。
この事故は、無関係な歩行者である園児が犠牲になったので、大きなニュースとなり、右折車の運転手が非難を浴びました。
ボクから見れば、どちらも同じ行為なんですよね。
右折車が不注意で直進車に衝突した。
違うのは結果です。
同じ行為をしても、受ける刑罰は全く異なります。
こんな2つの事例を考えてみましょう。
1つ目。
プロ野球のAピッチャー。ノーアウトランナー3塁。
ここでピッチャーは、時速150kmの剛速球でバッターを小さな外野フライに打ち取りました。
もちろん小さな外野フライなのランナーはホームに帰れず失点はありません。
2つ目。
プロ野球のBピッチャー。ノーアウトランナー3塁。
ここでピッチャーは、時速150kmの剛速球でバッターを小さな外野フライに打ち取りました。
しかし、外野手がエラーし、ボールを取りこぼして、結果、ランナーがホームに帰ってきて失点。
このとき、Aピッチャーはほめられ、Bピッチャーは非難されたらどうでしょうか。
おかしいですよね。
AピッチャーとBピッチャーはどちらも全く同じ行為をしました。
結果が違うのは外野手の行為が原因です。
なので、本来であれば、AピッチャーもBピッチャーもほめられるべきです。
どちらも行為は同じであり、結果の相違は本人のせいでは無いからです。
ところが冒頭に書いた事故のケースでは、なぜか全然違うんですよね。
行為は同じなのに。
放火
放火のケースも考えてみます。
放火犯Cがあるビルの玄関から入り、1階で火を付けました。
結果、ビルにいた30名が亡くなる大惨事となりました。
一方、放火犯D。
あるビルの玄関から入り、1階で火を付けました。
しかし、ビル内の人たちは運良くうまく脱出するコトができ、全員が無傷で無事でした。
放火犯Cと放火犯D。
まったく同じ行為をした2人。
しかし、前者は放火殺人。後者は器物損壊(もしくは殺人未遂)です。
少なくとも後者は、死者が無い以上、絶対に殺人にはなりません。
いかがでしょうか。
ボクが長年、ずっとモヤモヤしているコトです。
同じ行為をしても、重罰を受ける人もいれば、そうでは無い人もいます。
そうなると、刑の重さは、行為では無く、運で決まってしまいます。
はたして、それが正しいコトなのか。
他にもいくらでも事例があります。
たまたま運が悪く有罪になった人。
同じ行為をしたのに、たまたま運が良く、罪に問われなかった人。
みなさんは、どう考えますか?