英「グルーミング・ギャング」スキャンダル、マスク氏の批判で注目 住民は今も当局に不信

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英「グルーミング・ギャング」スキャンダル、マスク氏の批判で注目 住民は今も当局に不信

米富豪イーロン・マスク氏がキア・スターマー英首相を批判したことで、イギリスで過去に発生した「グルーミング・ギャング」スキャンダルに注目が集まっている。

このスキャンダルは、主にパキスタン系からなる男性グループがイギリス各地で、主に若い白人少女を性的虐待およびレイプしたとして有罪判決を受けた、一連の事件を指す。「グルーミング」とはこの場合、「性的目的で相手を手なずける懐柔行為」を意味する。

2012年に英紙タイムズの調査報道で明らかになったこのスキャンダルに対しては、各自治体がすでに、被害の実態に加え、当局の対処や被害者支援をめぐる不備について調査した。

しかし、スキャンダルが発覚した都市の一つ、グレーター・マンチェスターのオールダムの住民は現在も、事件のすべてが明らかになったわけではないと、当局への不信感を示している。

一方、オールダムの市議会はかねて、イギリス政府による公開調査を要求していたが、政府は昨年秋にこの要求を拒否。

これがマスク氏の目にとまり、スキャンダル発覚時に検察庁トップだったスターマー首相への批判につながった。

エド・トーマス国内担当編集長が報告する。