まず、冷房(れいぼう)は、部屋の空気の 「温度」を下げることをいちばんに考えた機能(きのう)なんだ。
暑い部屋から熱を追い出して、 部屋をすずしくするんだよ。
温度を下げるのかー
一方「除湿」は、じめじめした部屋から水分を追い出して、空気をさらさらにする機能(きのう)なんだ。
つゆのときに、部屋がじめじめしているのを感じると思うけど、それをさらさらにするよ。
空気をさらさらにするのか~!
空気中にふくまれている水分の量(水分量)のことを「湿度(しつど)」というんだけど、この「湿度」が高くなるとじめじめしていると感じるんだ。
じゃあ、空気中の水分をどうやって追い出すのかわかるかな?
水分量が多いと「湿度が高い」、少ないと「湿度が低い」というよ~
実は、空気がたくわえられる水分量は、空気の温度によって決まっているよ。
空気の温度が高いと、たくさんの水分をたくわえることができるんだ。
温度が高いと、たくさん水分をたくわえられるんだね~
でも、空気の温度が下がると、 水分をあまりたくわえることができなくなる。
空気中にいられなくなった水分は、水滴(すいてき)としてあふれ出るんだ。
温度が下がると、あんまり水分をたくわえられないんだね~
ほら、夏に冷蔵庫から冷えたジュースを出すと、コップのまわりにびっしり水滴(すいてき)がつくよね。
あれは、冷たいコップにふれて空気の温度が下がったために、空気中にいられなくなった水分なんだ。
だから水滴(すいてき)だらけなんだー
エアコンの「除湿」もこれと同じことをして、空気中の水分を集めるんだ。
どうやって集めているか、これからくわしく説明するね。
そうなんだ~!
最初にエアコンの説明をするよ。
エアコンは、部屋の中にある「室内機」と部屋の外にある「室外機」がセットになっているんだ。
セットになっているのか~!
まず、「水分」を多くふくんだ部屋の「空気」を、室内機が吸いこむんだ。
室内機が水分を吸いこむのか~!
吸いこんだ「空気」には、実は「水分」だけでなく「熱」もたくさんふくまれてるんだ。
熱も~?
空気がたくわえられる水分量は、空気の温度によって決まっている、といったのを覚えているかな?
たくさんの「水分」をたくわえているということは、「空気」の温度が高い(=「熱」が多い)んだ。だから、室内機に吸いこまれる「空気」も「熱」がたくさん含まれているんだよ。
そういうことか~
水分をふくんだ空気は、室内機に吸いこまれると、
「熱」「空気」「水分」にわかれるんだ。
お別れしちゃうのか~
まず「熱」はエアコンを通して冷やされるんだ。
熱は冷やされていなくなるのか~
だけど元々「熱」があったおかげで空気中にたくわえられていた「水分」は、「熱」が冷やされるとたくわえられなくなり、余ってしまうよ。
温度が低いと空気中にいられる水分が減るからか~!
その余った「水分」を集めて、エアコンにつながっているホースから部屋の外に出すんだ。
あのホースから出ていた水は部屋の中の水分だったのか~
じゃあ「熱」も「水分」もいなくなってしまったあとの「空気」はどこに行くかわかる?
どこに行くんだろ~?
実は「水分」がなくなると、さらさらの「空気」になって、また部屋に戻されるんだ。
これを繰り返すことで、部屋の「水分」をどんどん外に出して、湿度を下げているよ。
そういうことだったのか~!
ちなみに、除湿には、「弱冷房(じゃくれいぼう)除湿」と「再熱(さいねつ)除湿」という2つのタイプがある。
水分を外に追い出すしくみは同じだけど、部屋に戻す空気の温度が違(ちが)うんだ。
弱冷房(じゃくれいぼう)除湿と再熱(さいねつ)除湿ー?
「弱冷房(じゃくれいぼう)除湿」は、水分をあつめるために温度を下げた空気を、そのまま部屋に戻す。
これは、弱い冷房(れいぼう)をかけているのと同じようなものだから、はだざむく感じることがあるよ。
弱冷房(じゃくれいぼう)除湿は弱い冷房(れいぼう)と同じなんだね
そして、「再熱(さいねつ)除湿」は、温度を下げた空気を、ちょうどいい温度にあたためなおしてから部屋にもどす。
部屋の温度を下げずに湿度(しつど)だけを下げるところが弱冷房(じゃくれいぼう)除湿と大きく違(ちが)うんだ。
再熱(さいねつ)除湿はさむくないー
冷房(れいぼう)と除湿の違(ちが)いはわかったかな?
じゃあ、冷房(れいぼう)と除湿をどう使い分けたら快適にすごせるかな?
違(ちが)いを思い出してみようー
「温度」が高くなる真夏などは、「冷房」を、「湿度(しつど)」が高いときには「除湿」を使おう。
特に、梅雨などじめじめしたときには、はだざむくならない「再熱(さいねつ)除湿」がおすすめだよ。体の冷えすぎは健康にもよくないからね。
ふむふむ
実は、再熱(さいねつ)除湿は、ちょっぴり多くの電気を使っているんだ。
部屋に戻す空気をあたためなおしているからだね。
それじゃあ、再熱(さいねつ)除湿は使わないほうがいいのかな?
使わないほうがいいんじゃないー
そんなことはないんだ。
再熱(さいねつ)除湿は、とても大事な機能(きのう)なんだよ。
なぜなら、部屋の温度を下げないから、梅雨や夜でも体が冷えすぎずにすむ。寒がりさんでも快適にすごすことができるんだ。
寒がりさんでも快適だねー
エアコンを使う時には、より快適にすごしたいのか、できるだけ電気代をかけずに使いたいのかを考えて、使い分けることも大事なんだよ。
使い分けー
冷房(れいぼう)と除湿の違(ちが)いはわかったかな?
それぞれの特徴(とくちょう)を理解して、快適なお部屋ですごしてね。
冷房と除湿で快適ー
冷房(れいぼう)と除湿は、それぞれ役割が違うんだ。
冷房(れいぼう)は、「温度」を下げることをいちばんに考えた機能(きのう)。
除湿は、「湿度(しつど)」を下げることをいちばんに考えた機能(きのう)。 ちなみに、除湿には、2つのタイプがある。
弱冷房(じゃくれいぼう)除湿…温度を少し下げて除湿。弱めの冷房(れいぼう)と同じ。 再熱除湿…温度を下げずに除湿する。
それぞれの特徴を理解して快適に過ごしてね
なるほど!
暑い時、エアコンをつけて部屋をすずしくするよね。
でもエアコンのリモコンを見ると「冷房(れいぼう)」というボタンのほかに、「除湿(じょしつ)」というボタンがあるのに気づいた?
じゃあ、「冷房」と「除湿」っていったい何が違(ちが)うんだろう?
なんだろう~?