タイの街の至る所にサルの大群。
一体何が起きたのでしょうか。
手にした透明な袋を頭にかぶるサルがいたかと思えば、別のサルはシャッターに貼られた看板を使って鬼ごっこ。
棒につかまって、ぶら下がるサルもいます。
これは2024年2月、タイ中部で撮影された映像です。
数千匹のサルが街中を占拠し、悪さを繰り返すなどして住民を悩ませていました。
当局はサルの収容施設を作り、約300匹を捕獲。
ところが11月16日、一大事が起きました。
塀から続々と出てくるサル。
何と収容されていた施設から約200匹ものサルが大脱走したのです。
脱走したサルの一部は、地元警察署の屋上をうろうろ。
保護区地域事務所の所長:
今はもう穴を修理しました。
その後、サルたちは再び捕獲され、次々と檻に戻されていきました。
保護区地域事務所の所長:
サルが逃げた所はもっと強くしなければならない所なので、おりを強くするために全てチェックしました。
脱走したサルの多くは檻の中で餌をもらうことに慣れ、檻の周辺にいたため、残りの脱走ザルは19日までに30匹ほどまで減ったということです。
この一帯では、なぜサルがここまで増えてしまったのでしょうか。
そのヒントが、テーブルいっぱいに盛り付けられた色とりどりの果物。
タイ中部の地域ロッブリで毎年開催される「モンキー・ビュッフェフェスティバル」です。
ドリアンやチェリーなど好物の果物をサルに振る舞うこの行事は、外国人観光客にも大人気となっています。
アメリカ人観光客:
私の夫はサルが大好きで、タイに行くのを一番楽しみにしていたんです。
こうしたイベントの他、宗教的な理由からもサルが大切に扱われた結果、数千匹のサルが街を占拠する事態となってしまったのです。
保護区地域事務所の所長:
国立公園局と市庁は協力して、残っているサルを捕まえます。
当局が残る脱走ザルの捕獲に力を入れる中、今度の日曜日には、サルをもてなす「ビュッフェフェスティバル」が行われる予定です。