コロナ第6波、ウクライナ情勢、アメリカの利上げ...いろんな要素が絡まって、2022年の株式市場はとんでもないことになっていますね。
昨日日経平均が800円下がったかと思えば、今日は500円上がる、というような非常にボラティリティ(価格の変動幅)の大きい相場になっています。
こういうとき経験の浅い人は自分の持っている株をどうするべきなのか、悩ましいことと思います。
「A社の株は50万円の含み益があったけど最近の暴落で含み益が20万円に減っちゃった。利益が乗っている今のうちに利確すべき?」
「損失がどんどん膨らんでいって耐えられない...思い切って損切りすべき?」
その答えはチャートが教えてくれます。
自分の都合と相場の都合は違う
投資初心者の利確・損切の判断でありがちなのが、自分の都合のみで考えてしまうことです。
「この株は1000円で買ったから700円の今は売るわけにはいかない。1000円に戻ったら売る。」
「この株で50%以上の利益を得たい。今はまだプラス20%。だから売らない。」
といった具合です。
気持ちはすごくわかるんですが、当然のことながら世界は自分の都合だけで回っているわけではありません。上記のような状況判断をしていては投資失敗に終わる可能性のほうが高いでしょう。
ではどうすればいいかというと、自分の都合ではなく市場の都合で考えることです。つまりは、チャートをみて判断しましょう、ということです。
市場の都合はチャートに出てくる
「チャートってようするにただの確率とか統計的なもんでしょ?そんなもんアテにならん!」
と思う人もいるかもしれません。というか、僕も昔そう思ってチャートを軽視していました。
しかし、市場に参加しているすべてのプレイヤー(投資家)の行動をグラフ化したものがチャートなわけですから、そこには市場の都合がバリバリ出てきます。市場の都合とは、全投資家の都合というわけです。
例えば営業利益倍増という好決算に反応して800円→1000円まで売買高を伴いながら急騰したA社の株があるとします。投資家はまだまだ上がると踏んで、1000円前後でも活発に買いが入っています。
その後何らかの悪材料が出て700円まで急落したとしましょう。この株は今後短期間で1000円まで戻るかと言えば、それはかなり難しいと言えます。
というのも、800円~1000円のゾーンで売買高が大きかったということは、その値段で買っている投資家が大勢いるということ。
仮に800円くらいまで戻ってきたとしてもそのタイミングで「やれやれ、ようやく含み損がなくなりそうだ。今のうちに売っておこう」と考える投資家による戻り売り(通称「やれやれ売り」)が発生し、上値が重くなってしまう可能性があります。
資金をいつまでも寝かせておくのはもったいないので、簡単には株価が戻りそうにない銘柄はいまのうちにとっとと損切りして、他の銘柄に資金を回すのが賢明です。
このように、チャートは今後の株価動向を推測するための1つの目安になりえます。もちろん外れることも多々あり絶対的な指標とはなりませんが、自分の都合のみで売買するよりはずっと確実性が高まります。
チャートの勉強はとりあえずこの1冊でほぼほぼOK
チャートの勉強は難しいと思われがちですし、実際深いところまでをしっかり学ぼうと思うと結構大変です。
とりあえずチャートのキモだけ手っ取り早く学びたい人には、2000億円超を運用した伝説のファンドマネジャーの 株トレ 世界一楽しい「一問一答」株の教科書をおすすめします。
クイズを解いていくことにより「売買高」「移動平均線」「ローソク足」「ボリンジャーバンド」等のチャートの勘どころを実戦形式で掴むことができます。