日本貨物鉄道(JR貨物)が2月12日に発表した2025年3月期第3四半期決算短信によると、売上高1481億8300万円(前年同期比5.5%増)、営業利益24億5300万円(前年同期は14億1300万円の営業損失)、経常利益18億7600万円(前年同期は7億4500万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益13億5700万円(前年同期は7億300万円の損失)となった。
セグメント別の鉄道ロジスティクス事業の売上高は1341億円(6.3%増)、営業損失は51億円(前年同期は営業損失94億円)となった。
輸送サービスにおいては、2024年3月のダイヤ改正において、モーダルシフトの要望に応えるため、従来から利用の多い長距離輸送に加えて、物流の2024年問題によりニーズが高まっている中距離輸送について、列車の速達化と輸送力増強を行った。
8月には、自然災害の発生等で貨物鉄道ネットワークが寸断された場合の代替輸送手段とするため、共同保有船「扇望丸」が就航し、9月に発生した秋田・新潟地区の大雨による輸送障害に際して、苫小牧港と新潟港間で代行輸送を実施した。
当期間での輸送量は、コンテナが前年同期比2.3%増、車扱が前年同期比1.4%増となり、合計では前年同期比2.1%増となった。コンテナの品目では、食料工業品は、記録的な猛暑の影響で飲料水を中心に需要が旺盛だったことに加えて鉄道シフトの取組みが進んだことにより好調な荷動きとなった。紙・パルプは、ペーパーレス化の進展に伴う紙の需要減少が続く中でも、鉄道シフトにより堅調に推移した。
総合物流事業の推進としては、4月に大型マルチテナント型物流施設「DPL千葉レールゲート」の建設が始まりました。
通期の業績予想は、売上高1994億円(5.8%増)、営業利益15億円(ー)、経常利益4億円(ー)、親会社株主に帰属する当期純利益52億円(ー)を見込んでいる。