松江南高野球部の嶽野正樹監督(46)は、技術だけではなく精神面の強化にも重点を置き、人間学をテーマにした月刊誌の感想を共有する会を開いている。追い求めるのは、自らの役割を認識し、組織に貢献しようとする「エンゲージメント(帰属意識)」を高めることだ。

 精神面重視の考え方を象徴するのは指導を始めた年から始めた「野球ノート」。選手がその日にこなした練習の内容、反省点、次の日の目標などを記しており、ノートの冊数は卒業までに1人当たり12~13冊程度になる。各選手のノートは嶽野監督が目を通し、朱色の筆ペンで「圧倒的当事者意識」、「野球も勉...