Location via proxy:   [ UP ]  
[Report a bug]   [Manage cookies]                
SlideShare a Scribd company logo
EdTech Services K-12
Kenryu Sato
Thursday, May 30, 13
2
The Background of Education in US
•大きな経済格差
✦アメリカは移民の国であり、人種間など、経済格差が大き
い。その経済格差に比例し、生徒の学力格差も大きい。
•地方分権の度合いの高さ
✦アメリカの教育は州や自治体に任されてある。教える内容
も教え方もバラバラで、学力格差を助長している。
Common Core State Standardsの制定
2014年から始める学習内容の統一基準。卒業するためにはこの基準を
満たすを学力を身に付ける必要がある。日本の指導要領のようなもの。
→既存のやり方ではこの基準を学校側がクリア
することができない。これがアメリカでEdTech
サービスのムーブメントが起きている背景。
Thursday, May 30, 13
3
EdTech Focused VC
アメリカにはEdTech特化したシードアクセラレーターやVCが存在する。教育
サービスの特徴として、成果を測るためには1年単位で時間が必要であり、収
益を生み出すまで時間がかかる傾向にある。日本の教育に変革を起こすために
は、間違いなく彼らのような教育に特化したファンドが必要となるだろう。
Imagine K12
シードアクセラレーター。出資額は株式約6%と引き換えに$14K $20K。
投資したスタートアップの70%が増資し、合計調達額は$10M以上。
Newschools venture fund
スタートアップだけではなく、チャータースクールなど教育機関にも出資
しているファンド。スタートアップに対してはfor Profitだが、教育期間に
対してはfor Non Profitである。
RethinkEducation 以下は主なポートフォリオ
Learn Capital 以下は主なポートフォリオ
Thursday, May 30, 13
4
3 Segments
Intellectual
Education
K-12
Higher
Education
3 186
Age
BtoC
保護者が選択して支払う
マーケティング視点では
子供よりも保護者が中心
タブレットアプリが中心
BtoBtoCが中心
学校や保護者が支払う
ユーザーは教師や生徒
顧客とユーザーが違うのが特徴
双方へ訴求が必要
BtoBとBtoCが中心
大学をターゲットとするものと
生徒をターゲットとするものがある
MOOCsは代表例
マーケティングは一番やりやすい
Thursday, May 30, 13
Professional Development
Data ManagementLearning ToolsClassroom Management
Learning Contents
Thursday, May 30, 13
Classroom Management
Thursday, May 30, 13
•クラウドベースの生徒のレスポンスシステム。
•教師が簡単なクイズを作り、マルチデバイスから生徒が素早く答
える。
•例えるならばクイズ番組の早押しボタンの代替。
•ある教師のブロガーは「Socrativeのメリットは生徒が何も買う
必要がなく、ある一定のフォーマットを使いクイズを作ること
に時間をあまり割く必要がないこと」だと述べている。
•クイズは正誤問題、選択問題、あるいは短い単語入力問題となり
得る。
•例えば、教師はそのクイズをクラスのディスカッションのトピッ
クとして利用することもあれば、授業を終えて教室を出ること
を許すための授業終盤のクイズとして利用することができる。
•また、SocrativeにはSpace Raceというゲーム要素もあり、生
徒同士で競わせることもできる。
•当然、教師は生徒個々のデータにアクセスできる。
•7万以上の教師が使えるクイズが作られている。
•Socrativeの公式プレスでは、180,000の教師がフリーアカウン
ト登録をし、1000以上の学校や地域へ導入されている。
•2012年では620万人の生徒がログインし、4000万のクイズが使
われた。
Thursday, May 30, 13
•生徒は各自アバターを持つ
•生徒が質問をするなど良い行いをすればSmiling+1点を与え、筆談など悪い行いを
すればPunching-1点を与える
•生徒はマイナス点を付けられたくないから真面目に授業を受けるだろうという想定
•サービスにはPC、タブレット、スマートフォンからアクセスでき、クラスの生徒の
点数が公開される
•2012年の秋には350万人以上のユーザーを獲得
設立:2011年 合計資金調達額:$1.6M
主な投資家:NewSchools Venture Fund, Learn Capital, Paul Graham, Ron Conway
Thursday, May 30, 13
•教師と生徒の安全なソーシャルネットワーク。
•宿題の提出、成績管理、クイズを出したりなど学校生活で必要な機能が充実。
•子供と親のアカウントが紐付けされ、親に連絡を取ることも可能。
•ユーザー数は1800万人以上(2013年3月時点)
•Web、モバイル、タブレットで利用でき無料。
•学習コンテンツや教育アプリのマーケットプレイスとしてAPIを公開しており、売り
上げの30%がEdmodo側に支払われる。
•教師が欲しいアプリをリクエストする掲示板もある。
設立:2008年9月 合計資金調達:$40M
主な投資家:Union Square Ventures, Learn Capital, Greylock
Thursday, May 30, 13
•生徒の個別の学習プランを作成するサービス。
•生徒一人に対して教師や保護者が一つのチームとなる
•生徒を中心としたクローズドなソーシャルネットワークが形成される
•教師は生徒の成績を記録していく
•生徒の学習経過がグラフなどビジュアル化される
•教師や保護者はフィードバックしたり誉めたりバッジを与えたりできる
設立:2011年7月 合計資金調達額:$915K
主な投資家:NewSchools Venture Fund, Rethink Education
Thursday, May 30, 13
•電話番号を交換することなく、生徒や保護者とテキストメッセージのやり取
りを可能にする。
•教師は生徒のグループや保護者へメッセージを送ることができるが、生徒個
人へ送ることはできない。
•教師はサインアップし、クラスを作成し、ある番号が割り当てられる。
•教師はその番号のサブスクライバーにメッセージを送ることができる。
•また、一人の教師が複数の独立したクラスを作成することも可能。
•何人かの教師は簡単な質問や問題を出したりして利用している。
•このシステムは投票システムではなく、ワンウェイのコミュニケーション。
•スマートフォン以外にも対応。
•現在はアメリカとカナダで無料で利用可能。
Thursday, May 30, 13
Learning Tools
Thursday, May 30, 13
•ブラウザベースの関数のグラフ作成ツール。
•グラフカルキュレーターで有名なDesmosだが、様々な面にブラウザ
ベースのコンテンツを表示させるバーチャルホワイトボードを作成。
•両サービスとも無料で利用可能。
•Desmosは教育出版社とパートナーシップを組むことで、これらのプロ
ダクトを拡大させようとしている
設立: 2011年
合計資金調達額:$800K
Thursday, May 30, 13
•オンデマンドの個人教授プラットフォーム。
•一流大学の学生をチューターとし、生徒とマッチングさせる。
•ビデオチャットとインタラクティブホワイトボードを利用。
•アメリカの大学の学費の高騰化も大きく影響し、教える側の学生側にとってもメ
リットは大きい。
•2012年7月に、同社が持つ家庭教師派遣サービスのCardinal Scholarsを
Course Heroに売却(価額非公開)。
•この売買により、両スタートアップは、古い個人教授業界をDisruptし、Kaplan
やSylvanのような高額の学習塾のシェアを奪うことを目指している。
•が、SV Angelなどの投資家たちは、学習塾を敵とみなしておらず、学習塾は施
設、ハードウェア、教材などの経費が高過ぎて、利益率はCardinal Scholarsな
どの方がずっと高いからである。
•日本ではmanaboが類似のサービスを提供。
合計資金調達額:$1.1M
Thursday, May 30, 13
•数多く学習アプリをクロールし効果的なものをキュレーション
して学校がWebアプリプラットフォーム。
•2012年の9月にローンチし、初期は50以上の学校が採用。
•1年間で一人の生徒あたり$10の費用で、半分がアプリの予算と
して利用される。
•カレンダーや成績表の機能もついている。
合計資金調達額:$1.3M
Thursday, May 30, 13
•学校のペーパーワークを効率化するためのサービス。
•共同創業者たちはクパチーノの小学校に勤務していた。
•教師や学校の経営者が無料で利用可能。
•ドキュメントをアップロードし、生徒の名前やメールアドレスを入力。
•紙で配っていた配布物を生徒に自動的に送れるようになることで、生徒の親
などが記入する必要な書類などがデジタル化され効率化される。
•個人で使う場合はフリーだが、学校など集団で利用する場合に課金。
Thursday, May 30, 13
Data Management
Thursday, May 30, 13
•成績や出欠管理などクラスルームマネジメント
•メッセージやディスカッションなどコミュニケーションマネジメント
•レッスンプランのリソースやクイズ作成など指導デザイン
•生徒の成績や宿題のレポーティング
•アクセスデータマネージメント
•カスタマイズやサポート体勢も充実
•ビジネスモデルはフリーミアム
•公式PVによると、30万人以上の教師と様々なタイプの数千の学校が利用
設立:2003年1月 合計資金調達額:$3M
主な投資家:NewSchools Venture Fund, Expansion Venture Capital
Thursday, May 30, 13
•教師が生徒の習熟度をCommon Coreの基準に沿ってトラックできるクラウドベースの
プラットフォーム。
•簡単に生徒のFormative Assessmentが作成できる。
•Common Core Standardsを組み込んでいるので、教師や保護者や生徒がレッスンの
つながりや目的を理解するためにCommon Core Standardsを調べることができる。
•このプラットフォームはいくつかの要素で構成されており、その中の一つに教師同士で
シェアしたりディスカッションできるコミュニティがある。
•無料のアカウントでは学習コミュニティへの参加、10個までのアセスメントの質問制限
があり、プレミアム版は年間$159あるいは生徒一人当たり年間$6という価格。
•2011-2012年は56,000人の教師、22,650の学校が利用。
合計資金調達額:$5.5M
Thursday, May 30, 13
•教師や学校の経営者が生徒の学術的なものと行動的な達成度のデータを集め、
分析し、共有するためのツール。
•このデータは、習熟度や、学術的な成長や、保護者とのコミュニケーション
や、生徒の行動といった複数の要素から得られる。
•これらの情報をストックしておくことで、教師は生徒にフィードバックを与え
たり、賞賛することができる。
•ユニークな点は、従来のような成績だけでの評価ではないこと。
•価格は生徒一人につき$6.50。
•2012年の後半には、20の州で200の学校に利用された。例)KIPP Bay Area
合計資金調達額:$2.1M
Thursday, May 30, 13
•教師が成績、スケジュール、出欠、授業プランを管理するためのツール。
•LearnBoost内のデータは全てCSVやZipファイルへ変換できる。
•Common Core State Standardsも組み込まれている。
•成績表はビジュアル化し、レポート機能も付属している。
•フリーミアムモデルで、プレミアム版はカスタマイズできる。
•25ヶ国、18の言語に対応している。
合計資金調達額:$975K
Thursday, May 30, 13
•ブレンデッドラーニングを実践するためのツール
•詳しくは作成者が実践校の例も含めてブログにて紹介(http://
hackinsight.com/2013/02/05/rocketship-education/ )。
•生徒は教師が選んだ様々なコンテンツに簡単にアクセスできる。
•教師はダッシュボードから生徒の学習データを見ることができ、指導に役
立てることができる。
•50以上の学校に導入され、15000人以上の生徒が利用。
•導入校の例は、the Lebanon School District(PA)、Oakland United
School District(CA)、Aspire Public School(CA)、Gestalt
Community Schools(TN)。
•なお、Junyoは類似のサービス。
Thursday, May 30, 13
合計資金調達額:3M
YC出身。SV Angel、Yuri Milnerなど著名な投資家も出資
•学校がEdTechサービスを簡単に使えるようにするために、学校の生徒
のデータをインポートするためのシンプルなAPIを提供している。
•2013年1月、サービスを提供してから8ヶ月間で約3,000校が導入。
Cleverと同様にAPIを提供している。
この2社で激しい競争が起きている。
SXSWedu 2013 Winner
Thursday, May 30, 13
Professional
Development
Thursday, May 30, 13
•教師の観察と評価ツール。
•教師のオブザーバーが教師の指導をノートにキャプチャし、指導基準にタグ付けする。
•レッスンプランやクラスの指導ビデオにも教師が練習した証拠としてタグ付けする。
•教師の学習データや能力の向上の経過を追うためのデータダッシュボードを利用するた
めには$1000を支払う必要がある。
•教師の個別の学習プランとサポートレコメンデーション
•プロフェッショナルデベロップメントのためのワークショップやリソースのマーケット
プレイス
SXSWedu 2012 Winner
Thursday, May 30, 13
•一言で言えば、教師のためのLinkedIn。
•プロフィールや勤務先の学校など個人情報を入力。
•また、どんな教育ツールを使っているかも書くことができる。
•LinkedIn同様、ネットワークのある他の教師へスキルポイントを付けれる。
•Emailや学校、スキルなどを通してコネクションを見つけることが可能。
•現在は28ヶ国、4000人以上の教師が利用。うち350人が新しい仕事を見つけ
たと推測されている。
Thursday, May 30, 13
•一言で言うならば、教師のためのGithub
•教師が授業に役立つリンクや動画、レッスンプランをシェアする
•役立つものを利用し、教師が授業の準備の効率化に役立てる
設立:2008年 合計資金調達額:非公開
主な投資家:Alireza Masrour, Clint Korver, Alan Louie, Alex Moore, Paul Sherer
※日本のSensei Noteは類似のサービス
Thursday, May 30, 13
•ユーザーはビデオのURLやテキストをキャンバスに載せれる。
•デジタルコンテンツのPinterestに近いイメージ。
•1300人の教師が利用。
•教師は無料、教師以外のユーザーに課金していく。
Thursday, May 30, 13
•iPad上で教師が簡単に授業を作ることができる
•音声を録音し、ホワイトボードに手書きで板書する
•画像の挿入も可能
•3分∼5分程度の授業がストックされている
•教師が他の教師の授業を見て自分の授業の参考にしたり、生徒が自分
のわからないところをいつでも見れるようにする
設立:2010年 合計資金調達額:$2.2M
主な投資家:Accel Partners, NewSchools Venture Fund
ShowMeは
類似サービス
Thursday, May 30, 13
•教師が独自のレッスンプランや教材を売買するマーケットプレイス。
•教師の知識やノウハウの共有と、収入の少なさを解決しようとするサービス。
•無料会員の場合、サイト上での売上の40%が手数料、年間$60のプレミアム会員
の場合は売上の15%が手数料としてサービス側へ支払われる。
•2012年5月までの売上合計は$700万8月には$1400万まで倍近く積み上がる。
•2012年8月の売上だけで$240万、一方2011年8月の売上はわずか$35万。
Thursday, May 30, 13
Learning Contents
Thursday, May 30, 13
•無料で質の高いビデオで授業を受けれる学習サービス。
•内容は数学、理科、歴史、ファイナンス、アートなど様々。
•3000本以上のビデオがアップロードされた。
•学習コンセプトの結び付きが視覚化されたKnowledge Mapは大きな特徴。
•2012年10月には50の学校、126ヶ国の20,000以上のクラスで導入されたと
のレポートがある。
•1ヶ月のユニークユーザー数は約600万人にも達する。
•Flipped Classroom、教室と宿題の逆転を目指している。
Thursday, May 30, 13
•ライティングの学習サービス。
•レッスンは生徒の関心のあるトピックに関するものが出題される。
•例えばトピックは映画やスポーツやミュージシャンなどがある。
•教師が選んだグラマーのカテゴリーを含むパーソナライズされたカリキュラムが作られる。
•教師は生徒の強みや弱みが視覚的にわかるヒートマップを見ることができる。
•2012年9月にNBCのイノベーションチャレンジで賞金$75,000を獲得。
•これまでに70,000の教師、アメリカの学校の4%の生徒が利用。
•フリーミアムモデルで、有料コンテンツを含むプレミアム版は生徒一人につき年間$10。
•300の学校がプレミアム版のウェイティングリストにいる。
合計資金調達額:$450K
Thursday, May 30, 13
•オープンソースのフリーのデジタルテキストブック。
•Β版で約2000の大学で使用された。
•2013年1月に18の教科書をリリース。
•重要なポイントがまとめてあるスマートノート、その他にはフラッシュ
カードやクイズなども提供されている。
•クリエイティブコモンズを通して提供されているので二次利用も可能。
•生徒のフィードバックや編集者によって改良されていく。
合計資金調達額:$9.7M
Thursday, May 30, 13
•パブリッシャーがリアルタイムに画像やオーディオなどインタラクティブコンテン
ツを加えたり編集したりできるデジタルテキストブックのプラットフォーム。
•大きな特徴の一つはパブリッシャーがGoogleを店頭で書籍検索ができるコンテンツ
ディスカバリープラットフォームと統合していること。
•Googleの検索エンジンのように本をインデックス化し、ユーザーが関連キーワード
での検索することを可能にする。
•また本は個別に共有され、ユーザーが検索しながら本を見つけやすく、共有しやす
く、買いやすくなる。ページビューが多いほど購買が促進される。
•デジタルブックディストリビューションの最適化ができていなかったパブリッ
シャーは恩恵を受ける。
合計資金調達額:$17M
Thursday, May 30, 13

More Related Content

EdTech Services K-12