Location via proxy:   [ UP ]  
[Report a bug]   [Manage cookies]                

アントン・マンクとは? わかりやすく解説

アントン・マンク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/12 03:26 UTC 版)

アントン・マンク
グランプリでの経歴
国籍 ドイツ
活動期間 1975 - 1988
チーム カワサキホンダ
レース数 153
チャンピオン 250cc - 1980, 1981, 1987
350cc - 1981, 1982
優勝回数 42
表彰台回数 84
通算獲得ポイント 1405
ポールポジション回数 34
ファステストラップ回数 26
初グランプリ 1975 350cc オーストリア
初勝利 1976 125cc ドイツ
最終勝利 1988 250cc 日本
最終グランプリ 1988 250cc ユーゴスラビア
テンプレートを表示

アントン・マンクAnton Mang, 1949年9月29日 - )はドイツ出身の元オートバイレーサー。ロードレース世界選手権の中排気量クラスで活躍し、通算5度の世界チャンピオンになったライダーである。

来歴

キャリア初期

11歳の時にDKW・RT125でオートバイを経験したマンクだったが、その後すぐに彼の興味はスキーボブに移り、その道に進んだ。マンクはスキーボブの世界で成功を収め、16歳の時にはドイツのナショナルチャンピオンとヨーロッパのジュニアチャンピオンとなった。

しかしマンクはモータースポーツへの興味を失ったわけではなく、2年後にはクライドラーのマシンで50ccクラスに参戦したが、マシンの問題によってレースから手を引かざるを得なかった。

プロライダーとして

1970年、マンクは125cc世界チャンピオンのディーター・ブラウンのチームにメカニックとして加わった。そしてゼップ・シュレーゲルとアルフォンス・ツェンダー・マンクと共同でシュレーゲル・マンク・ツェンダー(SMZ250)を開発した。マンクはこのマシンでアウクスブルクの空港で行われたレースに出走し、オートバイレースにおける初勝利を挙げた。

1975年、350ccのヤマハでドイツ選手権のチャンピオンとなったマンクは、同じ年のオーストリアグランプリグランプリデビューを果たした。

グランプリ初勝利は1976年ドイツGPモルビデリの125ccのマシンを駆ってニュルブルクリンクの22.8kmの北コースで挙げたものである。

1978年シーズン、マンクはカワサキファクトリーとの契約に成功し、250ccクラスと350ccクラスに参戦した。そして1980年、250ccクラスのワールドチャンピオンに輝いたマンクは、350ccクラスでもジャン・エクロードに次ぐランキング2位を獲得した。

1981年には250ccと350ccのダブルタイトルを獲得し、ドイツのスポーツマン・オブ・ザ・イヤーに輝いた。

1982年には、この年限りで廃止された350ccクラスの最後のチャンピオンとなったが、250ccクラスではシーズン5勝を挙げたにもかかわらず、わずか1ポイント差でタイトルを逃した。

1983年、500ccクラスにステップアップしたマンクであったがシーズン初めにスキーの事故で重傷を負ってしまい、8月の半ばまで欠場せざるを得なかった。結局この年は1度も10位以内に入賞することすらできなかった。続く1984年は250ccクラスに戻り、プライベーターとしてヤマハのマシンに乗ってランキング5位となった。

1985年、マンクはランキング2位となったが、500ccクラスとのダブルタイトルを獲得したフレディ・スペンサーの圧倒的な強さの影に隠れたものであった。1986年はランキング4位に終わり、そのうえ長年のパートナーであったチーフメカニックのゼップ・シュレーゲルとも袂を分かつことになった。

そして1987年、シーズン8勝を挙げたマンクは通算3度目のワールドチャンピオンに輝いた。38歳でのタイトル獲得は、グランプリ史上最年長記録であった。

1988年、開幕戦の日本GPを勝利で飾ったマンクであったが、リエカ・サーキットで開催された第10戦ユーゴスラビアGPでのクラッシュによって大きな怪我を負い、その怪我によって引退に追い込まれた。

グランプリで通算42勝を挙げたマンクは2001年、MotoGP殿堂入りを果たした。

ロードレース世界選手権での戦績[1]

  • 凡例
  • ボールド体のレースはポールポジション、イタリック体のレースはファステストラップを記録。
クラス マシン 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 ポイント 順位 勝利数
1975 350cc SMZ FRA
-
SPA
-
AUT
6
GER
-
ITA
-
IOM
-
NED
-
FIN
-
CZE
-
YUG
-
5 26位 0
1976 125cc モルビデリ FRA
-
ITA
-
NED
6
BEL
-
SWE
-
FIN
7
GER
1
SPA
4
32 5位 1
1977 125cc モルビデリ VEN
2
AUT
-
GER
3
ITA
4
SPA
-
FRA
-
YUG
7
NED
4
BEL
3
SWE
-
FIN
-
GBR
8
55 5位 0
500cc スズキ VEN
-
AUT
-
GER
8
ITA
10
FRA
-
NED
-
BEL
-
SWE
-
FIN
-
CZE
-
GBR
-
4 25位 0
1978 250cc カワサキ VEN
7
SPA
-
FRA
-
ITA
-
NED
-
BEL
7
SWE
9
FIN
4
GBR
1
GER
5
CZE
10
YUG
2
52 5位 1
350cc カワサキ VEN
-
AUT
-
FRA
-
ITA
-
NED
-
SWE
-
FIN
-
GBR
-
GER
6
CZE
7
YUG
6
14 16位 0
1979 250cc カワサキ VEN
-
GER
3
ITA
-
SPA
10
YUG
6
NED
4
BEL
DNS
SWE
4
FIN
-
GBR
3
CZE
4
FRA
5
56 6位 0
350cc カワサキ VEN
-
AUT
3
GER
2
ITA
4
SPA
-
YUG
6
NED
4
FIN
4
GBR
1
CZE
2
FRA
-
63 4位 0
1980 250cc カワサキ ITA
1
SPA
2
FRA
2
YUG
1
NED
3
BEL
1
FIN
2
GBR
2
CZE
1
GER
3
128 1位 4
350cc カワサキ ITA
-
FRA
4
NED
3
GBR
1
CZE
1
GER
2
60 2位 2
1981 250cc カワサキ ARG
-
GER
1
ITA
3
FRA
1
SPA
1
NED
1
BEL
1
RSM
1
GBR
1
FIN
1
SWE
1
CZE
1
160 1位 10
350cc カワサキ ARG
7
AUT
2
GER
1
ITA
2
YUG
1
NED
1
GBR
1
CZE
1
103 1位 5
1982 250cc カワサキ FRA
-
SPA
3
ITA
1
NED
1
BEL
1
YUG
-
GBR
2
SWE
2
FIN
6
CZE
8
RSM
1
GER
1
117 2位 5
350cc カワサキ ARG
-
AUT
2
FRA
-
ITA
4
NED
2
GBR
3
FIN
1
CZE
2
GER
2
81 1位 1
1983 500cc スズキ RSA
-
FRA
-
ITA
-
GER
-
SPA
-
AUT
NC
YUG
-
NED
-
BEL
-
GBR
12
SWE
10
RSM
10
2 18位 0
1984 250cc ヤマハ RSA
5
ITA
10
SPA
7
AUT
2
GER
4
FRA
1
YUG
NC
NED
4
BEL
7
GBR
11
SWE
DNF
RSM
8
61 5位 1
1985 250cc ホンダ RSA
2
SPA
3
GER
3
ITA
5
AUT
2
YUG
NC
NED
3
BEL
3
FRA
2
GBR
1
SWE
1
RSM
2
124 2位 2
1986 250cc ホンダ SPA
2
ITA
1
GER
2
AUT
-
YUG
NC
NED
2
BEL
18
FRA
-
GBR
NC
SWE
NC
RSM
4
65 4位 1
1987 250cc ホンダ JPN
8
SPA
NC
GER
1
ITA
1
AUT
1
YUG
7
NED
1
FRA
NC
GBR
1
SWE
1
CZE
1
RSM
6
POR
1
BRA
7
ARG
NC
136 1位 8
1988 250cc ホンダ JPN
1
USA
8
SPA
NC
YUG
7
ITA
10
GER
8
AUT
10
NED
3
BEL
3
YUG
DNF
FRA
-
GBR
-
SWE
-
CZE
-
BRA
-
87 8位 1

脚注






固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「アントン・マンク」の関連用語

アントン・マンクのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



アントン・マンクのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのアントン・マンク (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS