イタリア対セルビアにおけるサポーター暴動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/09 08:18 UTC 版)
「UEFA EURO 2012」の記事における「イタリア対セルビアにおけるサポーター暴動」の解説
2010年10月12日にジェノヴァのスタディオ・ルイジ・フェッラーリスで行われたイタリアとセルビアの一戦では、セルビア人サポーターの一部がフェンスによじ登りピッチに発炎筒を投げ込むなどしたために、試合が中止された。セルビアサポーターは試合開始10分前にイタリアの応援席やピッチに向け発炎筒や紙爆弾を投げ込むなどしたために試合開始は37分遅らされた。しかしキックオフ後も発炎筒が投げ込まれたため、試合開始6分で中止が決定された。試合後には暴動の首謀者の男がイタリア警察により逮捕された。 セルビアは2010 FIFAワールドカップでのグループリーグ敗退を受けて国民の人気が高かったラドミル・アンティッチを解任しており、にもかかわらずセルビアはこの試合までに予選を1勝1敗1分と低迷していたことなどから、暴動はセルビアサッカー協会へ抗議する目的で行われたものだとされた。またセルビアGKのヴラディミル・ストイコヴィッチはレッドスター・ベオグラードの生え抜きの選手でありながら、ワールドカップ後にライバルのパルチザン・ベオグラードへ移籍していたことや、直前のエストニア戦で敗北の戦犯とされたことなどからセルビアサポーターの標的とされていた。一方でイタリアへの敵意はなかったものであることも、前述の首謀者は強調し、イタリアに謝罪の念を述べた。 またセルビア人サポーターは試合開始前から地元の警察と衝突し15名の負傷者と3名の拘束者が出ており、スタジアムに発炎筒などの危険物を容易に持ち込むことができたことなどから、試合を運営したイタリア側の責任も追及された。 10月29日にUEFAは試合をイタリアが3-0で勝利したという扱いにすることと、セルビアに12万ユーロの罰金と2試合の無観客試合、イタリアに10万ユーロの罰金と1試合の無観客試合が科されることを発表した。ただし無観客試合に関しては双方とも1試合分は執行猶予がつき、今後2年間で同じような問題が起きた際に行使される。
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