ガンシクロビル【ganciclovir】
読み方:がんしくろびる
ガンシクロビル
分子式: | C9H13N5O4 |
その他の名称: | ガンシクロビル、DHPG、BW-759U、BIOLF-62、Biolf-62、Ganciclovir、ビオルフ62、2-Amino-1,9-dihydro-9-[2-hydroxy-1-(hydroxymethyl)ethoxymethyl]-6H-purin-6-one、2-Amino-1,9-dihydro-9-[[2-hydroxy-1-(hydroxymethyl)ethoxy]methyl]-6H-purin-6-one、2-Amino-9-(2-hydroxy-1-hydroxymethylethoxymethyl)-1,6-dihydro-9H-purine-6-one、2-Amino-9-[[1-(hydroxymethyl)-2-hydroxyethoxy]methyl]-9H-purine-6(1H)-one、2-Amino-9-[1-(hydroxymethyl)-2-hydroxyethoxymethyl]-9H-purine-6(1H)-one、1KI-2、Denosine、デノシン |
体系名: | 9-[[1-(ヒドロキシメチル)-2-ヒドロキシエトキシ]メチル]-2-アミノ-9H-プリン-6(1H)-オン、2-アミノ-9-[[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エトキシ]メチル]-9H-プリン-6(1H)-オン、2-アミノ-9-[(2-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルエトキシ)メチル]-9H-プリン-6(1H)-オン、9-[(1,3-ジヒドロキシプロパン-2-イルオキシ)メチル]-2-アミノ-9H-プリン-6(1H)-オン、2-アミノ-1,9-ジヒドロ-9-[[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エトキシ]メチル]-6H-プリン-6-オン、2-アミノ-1,9-ジヒドロ-9-[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エトキシメチル]-6H-プリン-6-オン、2-アミノ-9-(2-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルエトキシメチル)-1,6-ジヒドロ-9H-プリン-6-オン、2-アミノ-9-[[1-(ヒドロキシメチル)-2-ヒドロキシエトキシ]メチル]-9H-プリン-6(1H)-オン、2-アミノ-9-[1-(ヒドロキシメチル)-2-ヒドロキシエトキシメチル]-9H-プリン-6(1H)-オン |
ガンシクロビル
【概要】 サイトメガロウイルス治療薬の一般名。商品名はデノシンで、製造はシンテックス、販売は田辺製薬。アメリカの商品名はCytovene。単純ヘルペスに対しても有効。アシクロビルとよく似ているが、アシクロビルと違って細胞の酵素を使って活性型物質に変わる。従って白血球減少など重篤な副作用があるので注意が必要。代替薬はバルガンシクロビル、ホスカルネット。
【用法】注射薬のみで点滴として使用。寛解導入には4-5mg/Kgを1日2回、1時間以上かけて14日間点滴する。維持療法は6mg/Kgを週に4日以上、CD4細胞数が100以上を3-6ヶ月以上継続するまで。網膜炎には硝子体内注射をすることがある。アメリカでは徐放剤の眼内埋め込み装置が使われていて8ヶ月間維持できるが、再埋め込みが必要である。
《参照》 抗ウイルス剤、 サイトメガロウイルス、 単純性ヘルペス、 アシクロビル、 ホスカルネット
ガンシクロビル
ガンシクロビル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/26 07:05 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動IUPAC命名法による物質名 | |
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臨床データ | |
胎児危険度分類 | |
法的規制 |
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投与方法 | 点滴、経口、硝子体内 |
薬物動態データ | |
生物学的利用能 | 5%(経口) |
代謝 | チミジンキナーゼ |
半減期 | 2.5–5 時間 |
排泄 | 腎臓 |
識別 | |
CAS番号 | 82410-32-0 |
ATCコード | J05AB06 (WHO) S01AD09 (WHO) |
PubChem | CID: 3454 |
DrugBank | APRD00263 |
KEGG | D00333 |
化学的データ | |
化学式 | C9H13N5O4 |
分子量 | 255.23 g/mol |
ガンシクロビル (Ganciclovir) は、ウイルス感染症の治療薬。商品名はデノシン、バリキサ。
構造
ヌクレオシドのひとつ、グアノシンのアナログ(類似物質)である(9-[(1,3,-dihydroxy-2-propoxy)methyl] guanine)。
作用機序
細胞内に入ると、サイトメガロウイルスのORF UL97の産物であるキナーゼもしくは単純ヘルペスウイルス・水痘帯状疱疹ウイルスのチミジンキナーゼの作用によりガンシクロビル5'-三リン酸までリン酸化され、これはDNAポリメラーゼによるdGTPの使用を完全に阻害する。このガンシクロビル三リン酸は、宿主よりもウイルスのDNAポリメラーゼにより高い親和性を有している。また、ウイルスDNAに直接結合することによりDNA鎖の伸長を阻害する。
薬物動態学
ガンシクロビルは、静注または経口で使用される。経口での吸収効率(バイオアベイラビリティ)は極めて悪く、5.57%である[1]。バルガンシクロビル塩酸塩はそのプロドラッグであり、吸収率は60.9%に上昇している[1]。
効果・効能
ヘルペスウイルスの一つであるサイトメガロウイルスに対して効果がある。そのほか、単純ヘルペスウイルス1型・2型、EBウイルス、ヒトヘルペスウイルス6型に対する効果も確認されている。
エイズ患者、臓器移植患者、悪性腫瘍患者などのサイトメガロウイルス感染症の治療もしくは予防目的で投与する。
耐性
サイトメガロウイルスのガンシクロビルに対する耐性が確認されている。UL97の突然変異と、DNAポリメラーゼの改変がその原因である。後者が原因の場合、ときにホスカルネットにも耐性を示す。
副作用
血液系への副作用に最大限の注意を払う必要がある。好中球減少症・血小板減少症・貧血、中枢神経症状、発熱・発疹などが起こる。好中球減少症は投与中止の最大の原因である。妊婦禁忌薬。
毒性
ガンシクロビルは、潜在的なヒト発がん性物質、催奇形性物質、および変異原性物質と見なされている。また、精子形成の阻害を引き起こす可能性が高いと考えられている。そのため慎重に使用され、臨床現場では細胞毒性薬として扱われる。
関連項目
出典
- ^ a b “バリキサ > 薬物動態 > 生物学的利用率、分布、代謝、排泄”. 田辺三菱製薬 (2014年7月4日). 2015年8月19日閲覧。
ガンシクロビルと同じ種類の言葉
固有名詞の分類
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