濡れ場
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濡れ場(ベッドシーン、セックスシーンとも)は、映画やテレビドラマなどに登場する性交シーンのこと。性交以外の性行為や性描写のないヌードシーンも、濡れ場と呼ばれることがある。
概要
濡れ場は、情事を意味する「濡れ事」から派生した語である。そもそも、歌舞伎用語の一つであり[1]、これが映画に転じられた。
ポルノ映画やアダルトビデオなどの撮影では実際に性交を行うことが多いのに対し(本番行為)、一般映画やテレビドラマの撮影ではそのような手法はごくまれであり、ほとんどは裸に見せかけ、布団などの中でそれらしい体勢で接吻や愛撫を交わすなどの演技をするという模擬的なものである。
かつては、映画やテレビの中で実際に性交や擬似行為を行うことは、各国の法律・条例・自主規制などで厳しく規制されていた。日本では『愛のコリーダ』・日活ロマンポルノ・『黒い雪』などでは起訴される騒動になった(詳細はわいせつ物頒布罪を参照)。ポルノ映画も、1969年にデンマークで初めて解禁され、70年代に各国で規制緩和が始まるまでは、非合法で出回っているのみであった。
現在知られている最初期の性交シーンがある非ポルノ映画は1933年のチェコで公開された『春の調べ』である(実際はヌードシーンはあるものの、性交シーンでは女優の肩・腕・顔しか映っていない)。このシーンは、ポルノ映画以外で初めて女性のオルガズムの演技を描写した例でもある。1959年のデンマーク映画『En Fremmed Banker På (英題:A Stranger Knocks)』も擬似性交シーンがある[2]。1963年のスウェーデン映画『沈黙』は非ポルノ映画で初めて女性の自慰を演技した作品と言われている。1966年のデンマーク映画『Gift』では、擬似ではなく実際の性交が映画中に行われている。
1956年のフランス映画『素直な悪女』では、セクシー女優のブリジット・バルドーが性交前に服を脱ぎながら激しく抱き合いキスをするシーンと、性交後にベッドで抱き合うシーンを演じ、濡れ場を一般映画に持ち込む刺激となった。
例
2007年には、米インディペンデント映画チャンネルとNerve.comが共同で「The 50 Greatest Sex Scenes in Cinema」というリストを発表し[3]話題となった。以下はその上位10位である。
- 1位『赤い影』
- 1988年、監督ニコラス・ローグ、脚本アラン・スコット。ジュリー・クリスティとドナルド・サザーランドによるシーン。
- 2位『ヒストリー・オブ・バイオレンス』
- 2005年、監督デヴィッド・クローネンバーグ、脚本ジョン・ワグナー、ヴィンス・ロック。ヴィゴ・モーテンセンとマリア・ベロによるシーン。
- 3位『マルホランド・ドライブ』
- 2001年、監督・脚本デヴィッド・リンチ。ローラ・ハリングとナオミ・ワッツによる同性愛シーン。
- 4位『卒業白書』
- 1983年、監督・脚本ポール・ブリックマン。トム・クルーズとレベッカ・デモーネイによるシーン。
- 5位『存在の耐えられない軽さ』
- 1988年、監督フィリップ・カウフマン、ジャン=クロード・カリエール、フィリップ・カウフマン。ダニエル・デイ=ルイスとジュリエット・ビノシュによるシーン。
- 6位『ベティ・ブルー』
- 1985年、監督ジャン=ジャック・ベネックス、脚本フィリップ・ディジャン。ベアトリス・ダルとジャン・ユーグ・アングラードによるシーン。
- 7位『マイ・ビューティフル・ランドレット』
- 1985年、監督スティーブン・フリアーズ、脚本ハニフ・クレイシ。ダニエル・デイ=ルイスとゴードン・ウォーネックによる同性愛シーン。
- 8位『セクレタリー』
- 2002年、監督スティーブン・シャインバーグ、脚本エリン・クレシダ・ウィルソン。ジェームズ・スペイダーとマギー・ジレンホールによるシーン。
- 9位『ビッグ・イージー』
- 1987年、監督ジム・マクブライド、脚本ダニエル・ペトリー・ジュニア。デニス・クエイドとエレン・バーキンによるシーン。
- 10位『ヤング・フランケンシュタイン』
- 1974年、監督メル・ブルックス、脚本メル・ブルックス、ジーン・ワイルダー。マデリーン・カーンとジーン・ワイルダーによるシーン。
脚注
- ^ 第2版,世界大百科事典内言及, デジタル大辞泉,世界大百科事典. “濡れ事(ヌレゴト)とは? 意味や使い方”. コトバンク. 2023年6月13日閲覧。
- ^ The 11 Most Controversial Films in Denmark
- ^ “「映画で最高のセックスシーントップ50」を米映画専門TV局が発表 : 映画ニュース - 映画のことならeiga.com”. eiga.com (2007年8月27日). 2007年9月23日閲覧。元サイト
関連項目
- ヌードシーン
- ヌード写真
- インティマシー・コーディネーター - 映画に参加する役者が撮影中の暴力などによって起きるメンタルへの影響を軽減し、ハラスメントを報告するスタッフである。
セックスシーン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 15:17 UTC 版)
「SISTERS 〜夏の最後の日〜」の記事における「セックスシーン」の解説
『GREEN』や『LOVERS』と同様に、実写アダルトビデオ(以降、「実写AV」)を参考にした構図・体位・射精描写が散見される。中でも、性器を結合させた主人公とヒロインがピストン運動のラストスパートから絶頂を経て膣内射精の完遂へ至る一連の描写は前2作品以上に強調されており、深々と結合した2人の身体が性の快楽に震える絶頂直後の様子や、膣内射精に合わせて双方の性器やその周辺が断続的に収縮する結合部の様子(ヒロインによっては、金玉アングルすら用いられる)、そして結合を解かれたヒロインの膣口から主人公の精液が溢れ出る様子が、それぞれ長時間をかけて詳細に描かれる(ただし、どのヒロインにも断面描写は存在しない)。また、舌の描写も膣内射精と同様に強調されており、ディープキスをはじめフェラチオやクンニなどの際に緻密な描き込みを伴いながら艶かしく蠢く様子が描かれる。それらに加え、物語終盤には前2作品に無かった主人公とヒロイン2人による3Pも導入されており、過ごしてきた日々の交流やセックスを経て最大限に愛欲と肉欲を募らせた3人が、バスルームからベッドルームへ場所を移しながら避妊を気にせず連続セックスに耽る姿や、途中の省略部分も含めてその激しさを示唆した事後の姿が詳細に描かれる(詳細は#中心人物を参照)。なお、舌の描写を強調したり3Pを導入した理由は、前者が滝美梨香によれば「あれはそうですね、普通に原画マンに渡したらアニメっぽい舌が上がってくるんですけど、作画監督に回す際に2、3枚ほどこんな感じって渡したらそれが定着したらしくて、作画監督の神坂さんが踏襲してくれました。ひとつの特徴になったのかなと」「フェラって顔とチ○ンチン一本しかないわけじゃないですか。どこに力を入れるとなるとその周辺しかないわけで(笑)」、後者がbucciによれば「そもそも僕が企画段階で一番やりたかったコトって言うのは3Pのセックスシーンだったわけで。ただ、そういう多人数プレイってのはアメリカンなノリになりやすいというか、ちょっと笑える空気が出やすいんですよ。そうじゃない恋愛感情と密接にある3Pっていうのを凄くやりたかった。ゲーム感覚のセックスでなくお互いの気持ちが結びついたセックスにしたかった」とのこと。 『GREEN』ではセックスシーンの体位が変わるごとにヒロインのプロポーションも変わったり(詳細はGREEN 〜秋空のスクリーン〜を参照)、『LOVERS』ではヒロインの絵柄すらキャラクターデザイン設定画から離れることがあった(詳細はラブ・エスカレーター#概要 (LOVERS)を参照)が、本作では総作画監督制を導入したためもあり、そういった変化は前2作品より抑えられている。なお、ピストン運動時におけるヒロインの乳房の揺れ方については、シーンごとに原画陣や作画監督の各々によるこだわりが活かされている模様。
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