Location via proxy:   [ UP ]  
[Report a bug]   [Manage cookies]                

ロシア戦略ロケット軍とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 工学 > 航空軍事用語 > ロシア戦略ロケット軍の意味・解説 

【ロシア戦略ロケット軍】(ろしあせんりゃくろけっとぐん)

Ракетные войска стратегического назначения(略称:РВСН)

ロシアの軍事組織のひとつで、陸海空軍並んでロシア連邦軍構成する軍(兵科)のひとつである。
ロシア軍における戦略核戦力の主要構成要素であり、任務は「核兵器によるロシア領土対す侵略抑止ならびに「敵の軍事あるいは経済施設対す核ミサイル打撃による撃破」である。
人員軍人16万人および軍属5万からなり司令部モスクワ郊外のオジンツォフに置かれている。

組織としては「戦略ロケット軍司令部」を筆頭に、実戦部隊ロケット軍3個、ロケット師団11個)や軍事アカデミー教育部隊や軍司令部直属部隊などが設置されている。
そして各ロケット師団隷下にはロケット連隊支援兵科および後方部隊設置されロケット運搬体627発・核弾頭2,429発を装備している。

関連:アメリカ戦略軍

組織構成


ロシア戦略ロケット軍

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/30 17:17 UTC 版)

ロシア戦略ロケット軍
創設 1959年12月17日
所属政体 ソビエト連邦/ ロシア
兵種/任務 ロケット軍
所在地 ru:Власиха (Московская область)モスクワ州 (本部)
標語 После нас - тишина
私たちの後は沈黙
上級単位 ロシア連邦軍
戦歴
テンプレートを表示

ロシア戦略ロケット軍(ロシアせんりゃくロケットぐん、ロシア語Ракетные войска стратегического назначения、略称:РВСН英語: Strategic Missile Forces of the Russian Federation)は、ロシア連邦の軍事組織のひとつである。ロシア連邦軍の独立兵科の一つであり、ロシア連邦軍の戦略核兵器戦力の主力となっている。任務は、侵略の核抑止並びに敵の軍事・経済施設に対する核ミサイル打撃による撃破である。

日本語翻訳名としては、戦略ロケット軍のほか戦略ミサイル軍と表記されることもある。ロシア語名称の直訳は、戦略任務ロケット軍となる。

「ロケット軍」と表記されることが多いが、実際には宇宙関係の任務を行うわけではない。これは、ロシア語においてミサイルロケットも同じ単語「ラケータ」(ракетаラキェータ;rakyeta)で表されるためであり、ロシアには、弾道ミサイルの警戒や人工衛星の開発・運用など宇宙関係の任務を行うロシア宇宙軍が別に存在する。弾道弾攻撃を担当するので「ミサイル軍」の表現の方が性格としては正しい。

歴史

1959年12月17日、ソ連閣僚会議決定に従い、独立軍種としての戦略ロケット軍創設。同年12月31日、編成完結。

1960年、部隊戦闘当直規程施行。1960 - 1961年、ロケット軍団師団旅団連隊大隊の建制が確立。R-16R-9A英語版を装備。

1965年 - 1973年RS-10ロシア語版RS-12ロシア語版R-36を装備。1970年、部隊統制の改善のために、級部隊創設。

1973年 - 1985年サイロ発射型RS-16RS-20Aロシア語版RS-20Bロシア語版RS-18機動発射型RSD-10(「ピオネール」)を装備。

1985年 - 1992年RS-22(サイロ、鉄道発射型)、RS-20B(サイロ発射型)、RS-12M(機動発射型)を装備。1987年12月に成立した中距離核戦力全廃条約に従い、RSD-10を含むIRBMが廃棄された。

1991年 8月クーデターに反対したユーリ・パブロヴィッチ・マクシモフ司令官はSS24ミサイルSS25ミサイルを駐屯地に帰還させており、前代未聞の措置とされる[1]

1997年宇宙軍、防空軍宇宙ミサイル防衛部隊が軍種としての戦略ロケット軍に統合された。このころの兵員数は約10万人で半数は徴兵されたものであった[2]

2001年6月、宇宙軍が分離され、戦略ロケット軍は独立兵科となる。

組織

戦略ロケット軍は、3個ロケット軍、12個ロケット師団から成る[3]

RT-2PM2 "Topol-M"

歴代司令官

戦略ロケット軍(総)司令官
氏名 階級 在任期間 出身校 前職
ミトロファン・ニェジェーリン 砲兵総元帥 1959.12-1960.10 トルケスタン戦線軍事政治課程 特殊兵器担当国防次官
キリル・モスカレンコ ソ連邦元帥 1960.10-1962.4 ハリコフ統合赤指揮官学校 モスクワ軍管区司令官
セルゲイ・ビリュゾフ 1962.4-1963.3 全露中央執行委員会軍事学校 祖国防空軍総司令官
ニコライ・クルイロフ 1963.3-1972.2 歩兵・機関銃課程 モスクワ軍管区司令官
V.トルプコ 砲兵総元帥 1972.4-1985.7
ユーリ・パブロヴィッチ・マクシモフロシア語版 上級大将 1985.7-1992.8
イーゴリ・セルゲーエフ 1992.8-1997.5 黒海高等海軍学校 戦略ロケット軍副総司令官
ウラジーミル・ヤコヴレフ 1997.6-2001.5 ハリコフ高等軍事指揮・技術学校 戦略ロケット軍参謀総長
ニコライ・ソロフツォフ 大将 2001.6-2009 ロストフ高等指揮・技術学校 戦略ロケット軍アカデミー校長
セルゲイ・カラカエフ 大将 2010.6- 戦略ロケット軍参謀長

脚注

出典

  1. ^ “核ジャックが現実のものに?”. ニューズウィーク日本版(1991年9月12日号). TBSブリタニカ. (1991-9-12). p. 27. 
  2. ^ ミリタリーバランス2000-2001 国際戦略研究所
  3. ^ 軍事大国ロシア 作品社2016年 小泉悠 著 269p

関連項目

外部リンク



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ロシア戦略ロケット軍」の関連用語

ロシア戦略ロケット軍のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ロシア戦略ロケット軍のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
航空軍事用語辞典++航空軍事用語辞典++
この記事はMASDF 航空軍事用語辞典++の記事を転載しております。
MASDFでは航空及び軍事についての様々なコンテンツをご覧頂けます。
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのロシア戦略ロケット軍 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS