ごきょうじっしゅう 【五教十宗】
仏教用語。華厳宗の法蔵が、釈迦一代の教説を、深浅や難易の観点から、先師の教えを参考にし整理した教判。五教は小乗教・大乗始教・大乗終教・頓教・円教で、十宗は我法倶有宗(すべてを有とする主張)・法有我無宗(客観は有で主観は無とする主張)・法無去来宗(現在のみ有で過去と未来は無との主張)・現通仮実宗(五蘊以外は仮とする主張)・俗妄真実宗(世俗は虚妄で仏教のみ真実とする主張)・諸法但名宗(すべては仮の名だけとする主張)・一切皆空宗(すべては空であるとする主張)・真徳不空宗(すべての本性は真実清浄とする主張)・相想倶絶宗(真理は主客を超えた不可説不可思議のところにあるとする主張)・円明具徳宗(あらゆる事象は互いに妨げることなく重重無尽であるとする主張)など。そして結局は華厳宗のみが円教であり円明具徳宗で最高とする。→ 教判 円教 重重無尽
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