めいだい‐ろんり【命題論理】
命題論理
命題論理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/26 14:46 UTC 版)
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命題論理(
命題を1つの記号で大まかに置き換える命題論理に対して、命題の述語(P)と主語(S)を、関数のF(x)のように別記号で表現し、更に量化子で主語(S)の数・量・範囲もいくらか表現し分けることを可能にした、すなわちより詳細に命題の内部構造を表現できるようにしたものを、述語論理と呼ぶ。
概要
命題論理の命題の取り扱いは普通、
命題論理において問題になるのは、個々の命題の「意味」よりも命題を「かつ」「ならば」などの論理演算子で関係づけたときにどんな推論ができるか、ということである。命題論理と違い主に個々の命題の意味を扱うのは述語論理などである。
推論の性質をいかなる形に考えるかによって、直観主義論理的な命題論理をはじめ様相論理や相関論理などさまざまな命題論理が考えられるが、通常、単に命題論理と呼んだ場合には、
一般的にいえば、命題計算とは「文法的にきちんとした」統語的な表現(整式)の集合、その表現のいくつかからなる部分集合(公理の集合)、さらに加えて表現の空間上に二項関係を定義する変形規則の集合からなる形式的体系である。
普通、それぞれの表現が数学の表現として具体的に解釈されるとき、表現の変形規則が一定の意味同等性を保つように与えられる。特に表現が論理体系そのものとして解釈されるときには「意味同等性」が論理的同等性のことを指すように変形規則が与えられる。この設定のもとでは変形規則によって与えられた表現から論理的に等価な表現を導くことができる。こういった変形規則による別の表現の導出について、特別な例として表現を単純化すること、与えられた表現が前もって区別された特別な表現(普通、論理学の公理だと解釈される)のうちどれかと等価かどうか決定すること、などが問題にされる。
命題論理における言語は命題変数(命題をはめ込む枠)と文演算子(結合子)からなっている。形式文法によって帰納的にその言語の表現や整式が、原子式や文演算子の一定の組みあわせとして定義される。公理の集合は空集合でも、空でない有限集合でも、可算無限集合でもいいし、あるいは公理図式によって与えられてもいい。加えて、意味論によって真かどうかの値付け(または解釈)が定められる。それによってどの整式が正しい、つまり定理であるかを決めることができるようになる。
以下では標準的な命題論理の大筋を解説する。しかしこの他にも、ほぼ等価ではあるが、言語を構成している演算子や変数が違ったり、あるいは公理や推論規則が違ったりして、ここで説明するものと見かけが異なる方法も存在する。
文法
言語の構成要素は
命題論理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 23:52 UTC 版)
ゼノンの師の一人でメガラ派に属するディオドロス・クロノスは、今日命題論理として知られる論理学へのアプローチを初めて導入した哲学者とされる。命題論理とは名辞ではなく命題つまり文に基づいた論理学へのアプローチであり、論理学をアリストテレスの名辞論理とは全く異なったものにした。後にクリュシッポスが、このアプローチをストア論理学として知られることになる体系へと発展させ、アリストテレスの三段論法のライバルとされる演繹体系(ストア三段論法)を導入した。ストア論理学に対する新たな関心が20世紀に起こり、論理学の重要な発展が命題論理に基づいて起こった。「クリュシッポスとゴットロープ・フレーゲの哲学的論理学の強い親近性は非常に印象的である」とズザンネ・ボプツィエンが書いている。 「クリュシッポスは事実上今日論理学に関係しているあらゆる論理学的話題に関する300以上の論理学的著作を著した。その中には言語行為理論、構文分析、単数あるいは複数の表現、述語論理、指標、存在命題、論理演算、否定、和、包含、論理的帰結、妥当性論証の形式、演繹、命題論理、様相論理、時相論理、認識論理、代示論理、命令論理、多義性と論理的パラドックスがある」ともボプツィエンは書いている。
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