希土類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 08:28 UTC 版)
軽量、小型で大出力の電動機であるネオジム永久磁石同期電動機を作るには、希少元素であるネオジムやジスプロシウムといった希土類が使用され、価格の高騰などの影響を受けやすい。磁石メーカーはリサイクル技術の確立に力を入れている。電動機メーカーは希土類を用いない電動機の開発に力を入れていて、2008年(平成20年)に日立はジスプロシウムを使用しないモーターの開発に成功した。 あるいは、誘導電動機を採用することで希少元素を使わずに済む。誘導電動機は、高速域と低負荷の効率が良いため、制御を高度化すれば、総合効率はネオジム永久磁石同期電動機に勝るとも劣らない。さらに、誘導電動機は、複数のモーターを設置しても単一コントローラで済む利点がある。実際に、テスラ社の「ロードスター」や「モデルS」は誘導電動機を用いている。特に初期の「モデルS」は後輪の間に誘導電動機とコントローラを設置し、その上には通常のトランクルームがあるだけでなく、そのすぐ後方には子供用の2座のジャンプシートも収納され7人乗りにできたうえに、フロントボンネット内にもトランクルームがある。すなわちネオジム永久磁石同期電動機は、設置スペースの少ないハイブリッド車かインホイールモーターに必要なだけで、純電気自動車にはエンジンや変速機の代わりのスペースがあるため、車載型の誘導電動機で十分である。 あるいは、希土類磁石が不要な電動機としてスイッチトリラクタンスモータの開発も進行中である。通常の永久磁石式電動機が電磁石の吸引力と反発力の両方を使用して回転するのに対して、この電動機はステッピングモータのように回転子の吸引力のみで回転する。 既に永久磁石同期電動機とスイッチトリラクタンスモータのハイブリッド電動機は広くハイブリッド車の動力として利用中である。このハイブリッド電動機も永久磁石の使用量を減らす効果がある。
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「希土類」の例文・使い方・用例・文例
- スウェーデンの化学者で、希土類要素を発見した(1797年−1858年)
- 原子番号57から71の希土類元素
- 希土類の3価の金属元素
- 希土類の三価の金属元素
- 希土類の2価および3価の金属元素
- 黄色の3価の希土類金属元素
- 柔らかく黄色味を帯びた白色の3価の希土類金属元素
- 灰色で光沢を持った希土類金属元素
- 希土類の金属元素
- 柔らかで銀色の希土類金属元素
- 銀色の金属元素で希土類鉱物に広く存在する
- 希土類元素の元である黄色から茶色の鉱物
- 希土類元素の原鉱となる鉱物
- 希土類金属を含む茶褐色の鉱物
- 希土類金属の混合物から作られる自然発火する合金
- ガドリニウムという希土類元素
- サマリウムという希土類元素
- スカンジウムという希土類元素
- セリウムという希土類元素
- ネオジムという原子番号60の希土類元素
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