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抗弁とは? わかりやすく解説

こう‐べん〔カウ‐〕【抗弁/抗×辯】

読み方:こうべん

[名](スル)

相手主張に対して自己の立場堅持して反論すること。「激しく—する」

民事訴訟で、被告相手方申し立て主張排斥するために、別個の事項主張すること。

債務者が、相手方請求権行使拒否し、その延期要求すること。


抗弁(こうべん)

民法基本用語に関わる用語

裁判において、相手方主張する事実認めたうえで、その主張事実により発生する法律効果阻止するために、新たな事実主張すること。例えば、貸金返還訴訟において、貸した金を返せという原告貸主)の主張対し被告借主)が「金は受け取ったが、すでに返した」と主張する場合などがこれにあたる。抗弁にかかる事実については、それを主張する者に立証責任課される上記の例でいえば、返済事実被告立証しなければならない


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抗弁

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/29 07:38 UTC 版)

抗弁(抗辯、こうべん、ドイツ語:Einrede[注釈 1])とは、民事訴訟において、被告反訴の場合は反訴被告たる原告。以下同様。)が原告(反訴の場合は反訴原告たる被告。以下同様。)の申立て(請求)を排斥するために、その基礎となる事実(請求原因事実、ドイツ語:Klagegrund[注釈 2])と両立しつつその法律効果を排斥する別個の事実をいう。

その主張および当該主張を基礎づける証拠の申出は防御方法の一種である。請求原因事実と両立する点で、単に請求原因事実を否定する(積極)否認と異なる[1][2]

主張立証責任

抗弁事実については、被告が主張責任及び立証責任を負う。

再抗弁・再々抗弁

被告の抗弁に対して、原告が、抗弁事実に基づく法律効果を排斥するために、これと両立する新たな別個の事実を主張することを再抗弁といい、以下、再々抗弁(ドイツ語:Replik[注釈 3])、再々々抗弁(ドイツ語:Duplik[注釈 4])、再々々々抗弁(ドイツ語:Triplik[注釈 5])と続く[1]

再抗弁事実や再々々抗弁の主張および当該主張を基礎づける証拠の申出は攻撃方法の一種であり、再々抗弁や再々々々抗弁の主張および当該主張を基礎づける証拠の申出は防御方法の一種である。

事例

売買代金支払請求訴訟

  • 原告 請求原因
    • 原告は、○年○月○日、被告に対し、○○を○○円で売った(本件売買)。
  • 被告 抗弁
    • ○年○月○日が経過した。消滅時効を援用する(消滅時効の抗弁)。

※売買契約と両立し、かつ売買代金債権の消滅という原告の請求原因を排斥する事実の主張であるため、抗弁である。

  • 原告 再抗弁
    • 被告は、○年○月○日、原告に対して、本件売買に係る売買代金債権を承認する旨を述べた(時効中断の再抗弁)。

所有権に基づく土地の明渡請求訴訟

  • 原告 請求原因
    • 訴外Aによる、○年○月○日における本件土地の所有
    • 原告は、○年○月○日、訴外Aから本件土地を○○円で買った
    • 被告の現在占有
  • 被告 抗弁
    • 原告は、○年○月○日、Bに本件土地を○○円で売った(本件売買)(所有権喪失の抗弁)

※原告がある時点までは土地を所有していたものの、後に土地を売り所有権を失っているとの主張であり、抗弁である。

  • 原告 再抗弁
    • 本件売買は、被告とBが通じてなした虚偽の意思表示である(通謀虚偽表示の再抗弁)。

脚注

注釈

  1. ^ 一般に、ドイツ語の頭文字「E」で表される。
  2. ^ 一般に、ドイツ語の頭文字「Kg」で表される。
  3. ^ 一般に、ドイツ語の頭文字「R」で表される。
  4. ^ 一般に、ドイツ語の頭文字「D」で表される。
  5. ^ 一般に、ドイツ語の頭文字「T」で表される。

出典

  1. ^ a b 司法研修所 民事裁判教官室『要件事実 ─基本編─』(PDF)司法研修所、2024年3月、7-8頁https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/shihoukensyujyo/yuriika-youkenjijitu-honbun.pdf2024年12月29日閲覧 
  2. ^ 司法研修所 民事裁判教官室『改訂 新問題研究 要件事実』(PDF)司法研修所、2022年10月https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/shihoukensyujyo/302sinmonken-honbun.pdf 

関連項目


抗弁

出典:『Wiktionary』 (2018/07/05 20:48 UTC 版)

名詞

こうべん

  1. 相手逆らって異見述べること。
  2. 裁判相手方の申し立て否定するための、別の事柄主張すること。

関連語

翻訳

動詞

活用

サ行変格活用
抗弁-する

翻訳


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