早乙女愛
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/14 05:43 UTC 版)
さおとめ あい 早乙女 愛 | |||||
---|---|---|---|---|---|
本名 | 瀬戸口 さとみ (せとぐち さとみ)[1] | ||||
生年月日 | 1958年12月29日 | ||||
没年月日 | 2010年7月20日(51歳没) | ||||
出生地 | 日本・鹿児島県 | ||||
死没地 | アメリカ合衆国・ワシントン州シアトル | ||||
職業 | 女優 | ||||
ジャンル | 映画 テレビドラマ 舞台 | ||||
活動期間 | 1974年 - 2000年 | ||||
主な作品 | |||||
『愛と誠』 『女猫』 | |||||
|
早乙女 愛(さおとめ あい、1958年12月29日[2] - 2010年7月20日)は、日本の女優である。身長166cm[2]。B86cm[3]。
鹿児島県[2]肝属郡高山町(現:肝付町)生まれ[4]。鹿児島県立高山高等学校卒業[2]。アルファエージェンシーに所属していた[2]。
略歴
7人兄弟の長女(最年長)で[4]、5人が弟で一番下に15歳離れた妹(江原道ブランドディレクターの瀬戸口めぐみ[5])がいる[4]。実家は印刷屋を経営していた[4]。中学時代は陸上部で鳴らす[4]。中学3年のとき、地元のカメラマンに『愛と誠』のオーディションの話を聞く[4]。
1974年(昭和49年)、漫画雑誌『週刊少年マガジン』に連載されていた、梶原一騎原作の漫画 『愛と誠』が映画化されるにあたり、主人公・太賀誠を演じる西城秀樹の相手役が公募された[注釈 1]。中学を卒業した春休みに「タダで東京へ行けて、西城秀樹さんにも会える」という動機で[4]、友人と共に応募し、4万人の中から選出され、松竹と専属契約。同年、映画での役名と同じ「早乙女 愛」の芸名で映画デビューした[6]。同作で脚光を浴び、1日に400通ものファンレターが殺到するほどの人気となった。映画もシリーズ化されたことでその多忙が影響し、鹿児島県立高山高等学校に入学は決まっていたが、入学式だけ行って高校は1年留年した[4]。『愛と誠』が三部作となったため、夏と冬の休みに上京し撮影[4]、4年かけて高校を卒業後[4][7]、上京し女優として活躍を続けた。
1983年(昭和58年)、成人映画である『女猫』(監督・山城新伍)に主演。それからはヌードシーンも厭わぬ大胆な演技に挑むようになった。1985年(昭和60年)に7歳年上の江原春義と結婚[8]。その後1986年に一緒に化粧品会社「江原道」設立[9][5]。結婚を機に徐々に仕事から離れつつ助演にシフトしていった。
1996年(平成8年)、出演していたテレビドラマシリーズ 『はるちゃん』(東海テレビ)を自身の妊娠により途中降板し、翌1997年に男子を出産。以降の芸能活動は映画等で数シーンのみの出演に留まった。2000年(平成12年)の映画『新・仁義なき戦い』への出演を最後に芸能界を引退[10]。
2002年(平成14年)頃よりアメリカ合衆国に居住していた[10]。2008年(平成20年)離婚し息子と2人で暮らす[10]。
2010年(平成22年)7月20日午前3時51分(現地時間。日本時間午後7時51分)、多臓器不全のためシアトルの病院で死去[10]。
人物
家系的に胸が大きく、小学校4年から目立ったので、6年のとき、学校の担任から母に「お嬢さんにブラジャーを着けさせてください」と頼まれた[3]。小・中学校と陸上をやっていたため、男子生徒がズラーッと並んで茶化すため、恥ずかしい思いをずっとした[3]。大人になってもノーブラが好きで、乳首が透けて見える服のときだけブラジャーを着けていたという[3]。
出演
映画
- 愛と誠(1974年)
- 港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ(1975年)
- 男はつらいよ 寅次郎相合い傘(1975年)
- スプーン一杯の幸せ(1975年) - 福島ひとみ
- 続・愛と誠(1975年)
- 青春の構図(1976年)
- 愛と誠・完結篇(1976年)
- 俺は上野のプレスリー(1978年)
- オレンジロード急行(1978年) - 宏美
- 女猫(1983年)
- 迷走地図(1983年) - 波子
- 北の螢(1984年)
- 瀬降り物語(1985年)
- テラ戦士ΨBOY(1985年) - 片山先生
- 南京1937(1995年)
- シャブ極道(1996年)
- 顔(2000年)
- 新・仁義なき戦い。(2000年)
テレビドラマ
- 水戸黄門(1978年)
- 大都会 PARTIII 第23話「女豹と刑事野郎」(1978年) - 赤城悦子
- 必殺シリーズ
- 翔べ! 必殺うらごろし 第17話「美人画から抜け出た女は何処へ?」(1979年) - 胡蝶
- 必殺仕舞人 第3話「織姫悲しや郡上節」(1981年) - おかよ
- 新・必殺仕事人 第25話「主水猫を逮捕する」(1981年) - おひさ
- 必殺仕事人III 第23話「ギックリ腰で欠勤したのは主水」(1983年) - お静
- 必殺スペシャル・新春 決定版!大奥、春日野局の秘密 主水、露天風呂で初仕事(1989年) - 望月るい
- 八丁堀暴れ軍団 第7話「人質救出にお指図無用」(1979年) - 多恵
- 江戸の激斗 第4話「地獄の虫を叩っ斬れ!」(1979年) - 千草
- 七人の刑事 第3シーズン 第49話「谷村巡査が撃った女」(1979年)
- 鉄道公安官 第14話「裏切りの途中下車」(1979年) - しのぶ
- 特捜最前線
- 第111話「ラジオカセットのある殺人風景!」(1979年) - 藤井千恵子
- 第407話、第408話「幻の女」(1985年) - 山下京子
- 江戸の波濤(1979年) - おその
- 大江戸捜査網 第310話「豪雨に消えた謎の美女」(1979年) - おけい
- 長七郎天下ご免! 第9話「雪どけを待つ女」(1979年) - 志津
- 渚の女(1980年)
- 服部半蔵 影の軍団 第26話「魔境・呪いの横笛」(1980年) - マキ
- 若き日の北條早雲
- Gメン'75 第299話「青い目の人形バラバラ殺人事件」(1981年) - 白石律子先生
- 秘密のデカちゃん 第18話「困ったわ!! 隣りのオバサマ新登場」(1981年) - 坂口けいこ
- 変装探偵(1981年9月5日) - 中西レナ
- 警視庁殺人課 第22話「新妻殺人事件・暴走Gメンを撃て!」(1981年)
- 桃太郎侍 第258話「さらば桃太郎」(1981年)
- 吉宗評判記 暴れん坊将軍 第181話「絵筆に誓った兄弟仁義」(1981年10月17日) - お夕
- いのち燃ゆ(1981年) - シーボルト・イネ
- 幻之介世直し帖 第5話「はやぶさ剣法罠を斬れ」(1981年) - おきよ
- 太陽にほえろ!
- 第487話「ケガの功名」(1981年) - 杉田恵子
- 第542話「芝浜」(1983年) - 秋元かおる
- 銭形平次 第819話「若旦那万事休す」(1982年) - 菊奴
- 同心暁蘭之介 第25話「ひと質」(1982年、CX)
- 俺はご先祖さま 第12話「未来から来た同級生」(1982年)
- 土曜ワイド劇場
- 化粧台の美女 江戸川乱歩の『蜘蛛男』(1982年) - 山際恵子
- 炎の中の美女 江戸川乱歩の『三角館の恐怖』(1984年) - 鳩野桂子
- 整形花嫁の復讐 結婚式に殺しの鐘が三度鳴る!妖しい肌の完全犯罪(1985年) - 三谷瑛子
- レイプ囚に愛された女 誘惑!復讐!白い肌の殺人依頼 裏切った代理母(1985年)
- 遠山の金さん 第1シリーズ 第32話「悪徳与力に狙われた若妻!」(1982年)
- 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第32話「神のお告げの夢おんな」(1982年) - おはる
- ザ・ハングマンシリーズ - マリア / 雨宮礼子
- ガラスの絆(1983年1月22日)
- 銀河テレビ小説 青春前後不覚(1983年) - 胡桃沢直子
- 暴れ九庵 第6話「輝け! 青い芽よ」(1984年) - おとき
- 金曜女のドラマスペシャル「結婚前夜 -消えた殺人事件-」(1985年3月22日) - 橘夕子
- 火曜サスペンス劇場「最後の微笑」(1985年7月16日)- 立花まゆみ
- 月曜ワイド劇場「通り魔 人妻は白昼犯された!」(1985年8月19日)
- 月曜・女のサスペンス 夏樹静子トラベルサスペンス「九州航路の謎 -川崎~宮崎 豪華客船血塗られたデッキ-」(1988年6月6日) - 桂瑠美子
- 男と女のミステリー「花ほおずきひとつ、丹波篠山殺人事件」(1989年6月30日) - 矢沢和恵
- 月曜ドラマスペシャル 愛の痛み(1990年12月24日)
- 連続テレビ小説 君の名は(1991年) - 野添絹子
- 日曜劇場 / 愛が降る日(1992年)
- マエストロ 第10話(1993年)
- 野菊の墓(1993年)
- 名奉行 遠山の金さん 第5シリーズ 第18話「外国船に潜入した女」(1993年) - あや
- HOTEL 第4シリーズ 第21話「夏・女教師の体験」(1995年)
- ピュア (1996年) - 小宮幸代
ほか多数
バラエティ
- TV海賊チャンネル(1984年)
CM
作品
シングル
発売日 | 規格 | 規格品番 | 面 | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1976年3月21日 | EP | SOLB-393 | A | 魔法の鏡[注釈 2] | 荒井由実 | 竜崎孝路 | |
B | 一方通行 | 早乙女愛 | 三佳令二 | ||||
1976年10月21日 | EP | 06SH-79 | A | 愛と誠[注釈 3][注釈 4] | 梶原一騎 | 三佳令二 | 田辺信一 |
B | 白い馬の騎士(ナイト)[注釈 4] |
アルバム
オムニバス・アルバム
- アクトレス・ミラクルバイブル 夏目雅子・早乙女愛・池上季実子・真行寺君枝・古手川祐子(2008年7月29日、DYCL-86)- CBSソニーから発表した全4曲を収録。
書籍
写真集
- 近代映画ハロー秋の号 早乙女愛集(1975年、近代映画社)
- 早乙女愛写真集 週刊プレイボーイ特別編集(1982年、集英社)
- 北の蛍 スプレイ(1984年、フジテレビ出版)
受賞
脚注
注釈
出典
- ^ 週刊テレビ番組(東京ポスト)1985年4月12日号「芸名由来記」64頁
- ^ a b c d e 『日本タレント名鑑2004』VIPタイムズ社、2004年、557頁。ISBN 978-4990124229。
- ^ a b c d 「昭和60年を動かす50人にズバリ『急所』インタビュー (49) バスト86cmの早乙女愛サン。 どうしたらそんなに立派になるの?」『週刊文春』1985年1月3、10日号、文藝春秋、217–218頁。
- ^ a b c d e f g h i j 山下勝利「早過ぎる自叙伝 20代のまぶしい女たち(25) 早乙女愛」『週刊朝日』、朝日新聞社、1983-12-23・30、pp. 138-142。(早乙女本人の取材に基づく記事)。
- ^ a b “江原道ブランド株式会社 ブランドディレクター 瀬戸口めぐみさん”. カリスマゲストINTERVIEW 第14回. ショップチャンネル. 2020年5月1日閲覧。 “江原道は、亡くなった女優の姉(早乙女愛)夫婦が1986年に創設した化粧品ブランドです。”
- ^ 週刊アサヒ芸能 2012年6月28日特大号 俺たちが愛した美少女選抜BEST30 第1弾・70年代編
- ^ 小学館『GORO』1979年2月8日号インタビュー
- ^ 女優 早乙女愛 写真特集:時事ドットコム
- ^ 江原道の歴史-隙のない美しい肌へ - 江原道(KohGenDo)
- ^ a b c d “早乙女愛さん急死…息子と前夫にみとられ”. 日刊スポーツ. (2010年7月27日) 2010年7月27日閲覧。
外部リンク
- 早乙女愛 - 文化庁日本映画情報システム
- 早乙女愛 - 日本映画データベース
- 早乙女愛 - テレビドラマデータベース
早乙女 愛(さおとめ あい)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 03:58 UTC 版)
「愛と誠」の記事における「早乙女 愛(さおとめ あい)」の解説
ヒロイン。早乙女財閥のブルジョア令嬢。青葉台学園中等部3年生(後に高等部1年生)。秀才でスポーツ万能(女子バレー部と女子体操部を掛け持ちし、主将を務める。器械体操の名手)。清潔で可憐かつさわやかなイメージで中等部・高等部を通じて全生徒から憧れの的であり、学園の明星、清純天使と謳われた青葉台学園のアイドル的存在。
※この「早乙女 愛(さおとめ あい)」の解説は、「愛と誠」の解説の一部です。
「早乙女 愛(さおとめ あい)」を含む「愛と誠」の記事については、「愛と誠」の概要を参照ください。
固有名詞の分類
- 早乙女愛のページへのリンク