業
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業(ごう)、業報(ごうほう)、業力(ごうりき)、応報(おうほう)、[要出典]カルマ(梵: कर्मन् karman[注釈 1])に由来し、行為、所作、意志による身心の活動、意志による身心の生活を意味する語[2]。原義においては単なる行為(action)という意味であり、「良い」「悪い」といった色はなく、暗いニュアンスもない[3]。
注釈
- ^ 原語の karman は、サンスクリットの動詞語根「クリ」(√kṛ)、為す) より派生した[1]。羯磨(かつま)と音写する[2]。
- ^ 原始仏典である阿含経典(二カーヤ)において、ウパニシャッドは言及すらされておらず、まったく存在していなかったと考えるからである[要出典]。登場するヴェーダも三つまでである[要出典]。
- ^ ただし、業因には、煩悩などの「業を起こさせる原因」という意味もあり、因業には「因と業」すなわち「主因と助縁」という意味もある[2]。
- ^ 業とその苦である報いのことを業苦という場合もある[2]。
- ^ 非善非悪の無記業は業果を引く力がない[2]。
- ^ 経量部や大乗仏教では、身・語を動初(どうほつ)する思(意志)の種子(しゅうじ)のことを指して業道という場合もある[2]。
出典
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