酔楽関係者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/10 06:43 UTC 版)
酔楽(すいらく) 根岸に住む東湖の親友で、旗本の三男から医師となった。東湖の生前から、千鶴を娘のようにかわいがっていて、千鶴も「おじさま」と呼んで慕っている。 貧しい者からはほとんど治療代を取らない上、いつも酒に酔っていて、お世辞にもまじめに働いているとは言えないが、精力剤を将軍家斉に献上しているため、金には不自由していないらしい。また、千鶴が悩んでいるときには、先輩医師として的確なアドバイスをする。 親友の一人、下妻大和守と同年代と考えられるため(第3巻に、2人が幼なじみであったと取れる記述がある)、年齢は50歳を過ぎているが、若いころの苦い思い出の故に、ずっと独身を貫いている。 五郎政(ごろまさ) 酔楽の下男。元やくざで、ばくちに負けて一文無しになり、喧嘩で怪我をしていたところを、酔楽にただで治療してもらったばかりか、下男として雇ってもらって更生した。 恩人である酔楽のことを「親分」、酔楽が娘のようにかわいがる千鶴のことは「若先生」と呼び、2人のためなら東奔西走するのも厭わない。求馬のことは「兄貴」と呼ぶ。 狭山の中野村の出身で、本名は政五郎。故郷では悪ガキで通っており、かっぱ政とあだ名されて忌み嫌われていた。故郷には母がいる。 市蔵(いちぞう) 五郎政の弟分。根岸に住まい、普段は虫や野草を取って街で振り売りをしている。猪牙舟を操ることができる。 お秀 昔、母と共に旅芝居の一座にいたが、母が亡くなった後は親戚に引き取られて苦労する。そこを飛び出した後、根付師である徳治郎と知り合って養女となった。 旅一座にいたころ、五郎政の故郷で村の子どもたちにいじめられているところを、五郎政に助けられ、その経験がその後のつらい生活を耐える支えとなった。
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