『CIRCUS TOWN』 山下達郎 の スタジオ・アルバム リリース 1976年12月25日 (1976-12-25 ) 録音 New York Side:Media Sound Studio, New York, N.Y. in Aug. 1976 Los Angels Side:RCA Hollywood Studio, Los Angels , CAL. in Sep. 1976 ジャンル 時間 NEW YORK SIDE:19分13秒 LOS ANGELES SIDE:16分13秒 レーベル RCA / RVC プロデュース チャート最高順位 山下達郎 アルバム 年表 CIRCUS TOWN (1976年 (1976 ) )
『CIRCUS TOWN』収録のシングル 「Windy Lady / 夏の陽」 リリース: 1976年 (1976 ) テンプレートを表示
『CIRCUS TOWN 』(サーカス・タウン)は、1976年12月25日 (1976-12-25 ) に発売された、山下達郎 初のソロ・スタジオ・アルバム 。
解説 山下達郎 はもともとシュガー・ベイブ のメンバーとしてプロ活動を始め、3年弱の活動を経て、1976年 (1976 ) からソロ・シンガーとして活動をすることになった。是が非でもソロになりたかったわけではなく、バンドが解散して仕方なくというお決まりのパターンだった。バンド解散による精神的ダメージと、シュガー・ベイブで目指した1960年 (1960 ) 代テイストやレコード・マニア的趣味性が当時の日本の音楽状況にまったく受け入れられなかったことへの挫折感とで、自分がこの先どうすればいいのか皆目わからなくなっていた。ソロでやって行くにしても、どこか客観的な立場に一度身を置いて自身の音楽的力量を判断してみないことには前に進めない。これがソロ・アルバムを海外で録音しようと思い立った理由だったという[ book 1] 。
シュガー・ベイブは実質的に山下のワンマン・バンドであり、音作りに関してはほとんど独裁者だったが、所詮は22才の若造。プロデュースだアレンジだといっても、小さな世界での観念的な「ごっこ」言葉でしかなかった。山下自身もそうしたことに限界を感じていたことから、この際ファースト・ソロ・アルバムでは曲作りと歌に専念して、プロデュースとアレンジは第三者に託してみようと考えていたという。自分が聴いて育ってきたアメリカン・ヒット・パレードの真ん中で自分の音を鳴らしたら、一体どんなものが出来上がるのか。プロデューサー、アレンジャー、ミュージシャンからスタジオやエンジニアまですべて自分で指定して、その上に自分の曲と歌を乗せてみたら自分の予測値と現実はどのくらいの誤差が生じるか。そのため、録音場所は絶対にニューヨーク でなければならないし、プロデューサー・アレンジャーは1960年 (1960 ) 代と1970年 (1970 ) 代を等しく理解している人でなければならない[ book 1] 。
こうしたプランに基づいて何人かのアレンジャーやミュージシャンを想定し、当時ソロ・シンガーとして契約したいと声をかけてきたレコード会社数社に諮ったところ、当時は海外レコーディングはまだまだ特別な事柄で、ミュージシャンやスタジオの交渉など現地でのコーディネートも難しく、なにより山下のオーダーではスタジオやミュージシャンのランクが高過ぎて莫大な予算がかかり、当時の山下のセールス実績では採算が取れないと判断され、どのレコード会社も難色を示したという。そんな中で1人だけ、RVC で制作ディレクターとしてのキャリアをスタートさせたばかりだった小杉理宇造 が手を挙げた[ book 1] 。
RVCで日本のロックをやりたいと考えていた小杉は、マネジメント会社「アワ・ハウス」代表の牧村憲一 に紹介されて行った、荻窪ロフト でのシュガー・ベイブ解散コンサートを見て、山下と契約したいと思ったという。その頃すでにCBSソニー との契約が決まっていたが、まだ正式にはしていないらしい。ならばとにかく本人に会いたいということでRVCに来た山下に小杉は「君をやりたいんだけど」と申し出た。対して山下は「ニューヨーク・レコーディングをやりたいから、そのお膳立てをしてくれたらやってもいい」という事になり、正式なオファー・リストを山下からもらった小杉は、ニューヨークでの留学生活の経験を生かして単身渡米し、山下が指名したプロデューサー数人と直接交渉の結果、第一候補だったチャーリー・カレロ のOKを得て話を決めてきた[ 1] 。ただし、予算の関係でアルバム1枚全部をニューヨークでというのは不可能なので、ついては自分はロサンゼルス にならミュージシャンの友人がいて、彼らを紹介するので、半分をロスでお願いできないかという話。その友人というのが、ジョン・サイター という、スパンキー・アンド・アワ・ギャング やタートルズ のメンバーだったこともある、偶然にも山下の大好きなミュージシャンだったというのも縁としかいいようがなく、かくしてRVCと契約する運びとなり、ソロ・デビュー・アルバムの準備が整った[ book 1] 。
アートワーク、パッケージ アルバムの帯 には以下のキャッチコピー が記載されている。
ニューヨーク←→ロス 最高の音 ( サウンド ) がここにあった!! ソロ・デビュー・アルバム パッケージのアート・ディレクションとデザインは佐藤憲吉 。アルバム・カバーは小暮徹撮影による写真をテレビのブラウン管 に映し、画像を変調させたものを再度撮影するという、手の込んだアナログ作業によるもの[ book 2] 。山下の写真は表面は右向き、裏面は左向きとなっている。
収録曲
NEW YORK SIDE レコーディングは最初、ニューヨークで2週間、その後ロサンゼルスに移動して1週間というスケジュールで行われた。初めての海外、それまでバンドの中でチマチマやっていたのがいきなりの他流試合。しかも相手は超一級のミュージシャン集団。ニューヨークでのセッションが始まると、緊張のあまりろくに声も出なかった。チャーリー・カレロはお世辞にもフレンドリーとは言えず、ミュージシャンもクセのある連中ばかり。わずかにドラムのアラン・シュワルツバーグ とエンジニアのジョー・ヨルゲンセンが励ましてくれたおかげで何とか救われたようなものだったという[ 注釈 1] 。当時23歳だった山下にとって、ニューヨークのスタジオでの人間関係は、金の話や人種差別といった不快な部分も含めてとてつもないカルチャーショック だったが、それでもスピーカーから出て来た音が自分が考えたイメージとほぼ同じだったことに安堵したという。それは何より自分の美意識が基本的には間違っていなかったことの証明であり、その後の音楽活動への大きな励みになったという[ book 1] 。ティー・ブレイクのとき、「好きなミュージシャンは誰か」とカレロに質問され、ここぞとばかりハル・ブレイン やバディ・サルツマンの名を挙げたところ、たった一言「彼らは確かに1967年には一流だった」と言われたという。この言葉が、それまでのポップス・マニアだった山下の音楽的方向性に決定的な転換を与える結果となった[ book 1] 。この時代のカレロと仕事をしたことで後に山下は、ロックン・ロールというものの時代を貫く普遍性が体感できたとし、「あの体験がなければ、新しいものには見向きもしないで、恐らく自分が十代に聴いて感動した音楽を追いかけて、オールディーズ少年をやっていただろうな。重要なのはそういうことじゃなくて、ドゥーワップ 好きでもラップ はできる、こんな感じかなって思った」[ book 3] と話している。
CIRCUS TOWN – (4:11) WINDY LADY – (5:42) MINNIE – (4:20) 作詞・作曲:山下達郎 山下は20代の始め、ジャズ やボサノヴァ のコード進行に耽溺していて、使ってみたくて仕方がなかったという。この曲も分数和音を多用したイースト・コースト [要曖昧さ回避 ] 風の典型のようなバラード。サビのブラス・セクションのソリは、ビッグバンド を知っている人でなければ決して思いつかないアイデアだという[ book 1] 。 永遠に – (4:55)
LOS ANGELES SIDE ニューヨークでのセッションを終え、ロサンゼルスに移ってみると、ミュージシャンはフレンドリーだが機材は古臭いといった調子で、すべてが違っていた。ロスでのセッションが始まった途端、ジョン・サイター が連れてきたメンバーが山下の思った感じの音を全然出してくれないという事態が起こった。特にベーシストとギタリストが全くダメで、一日目を終えてすっかり落ち込んでしまった山下は、このまま続けても仕方ないからやめて帰ろうかとさえ考えた。しかし、ホテルに帰る車の中でサイターが「コーラスはケニー・アルトマンとジェリー・イエスターに頼む予定だ」と言い出したので、それを聞いた山下が「ちょっと待って。アルトマンがLAにいるなら彼にベースを弾いてもらってよ」と提案、かくしてベースは彼に交代、ギターはキーボーディストのジョン・ホッブスがバンド仲間のビリー・ウォーカーを連れてきたことで、綱渡りながらも残りの2日間で何とかリズム録りを終えることが出来たという[ book 1] 。
LAST STEP – (3:29) CITY WAY – (3:38) 作詞:吉田美奈子 / 作曲:山下達郎 日本で書いて持って行った曲がかなりイメージと違ってしまい、急遽現地で作ることになった曲。 迷い込んだ街と – (4:40) 作詞:吉田美奈子 / 作曲:山下達郎 ウエスト・コースト [要曖昧さ回避 ] 的なものへのイリュージョンという作品。 夏の陽 – (4:24) 作詞・作曲:山下達郎 「サーカス・タウン」同様、どうせロサンゼルスへ行くのならそのイメージの曲をと書いて行ったのが図に当たり、ジョン・ホッブスのピアノのタッチにぴったりとなったという曲。山下自身、以後の他の作品と比べると少し異色だというが、結構気に入っていて、その後もステージで演奏される機会が多い一曲。こういうサウンドには対位法 的なコーラスが良いとジェリー・イエスターが言い出したことから、山下も加わっての4人でのハーモニーとなっている[ book 1] 。
クレジット
NEW YORK SIDE produced by CHARLES CALELLO arranged by CHARLES CALELLO recording & mixing engineer; JOE JORGENSEN recorded date: Aug. 1976 drums: ALLAN SCHWARTZBERG bass: WILL LEE guitars: JOHN TROPEA / JEFF MIRONOV keyboards: PAT REBILLOT conga: JIMMY MAELEN vibraphone: DAVID SAMUELS trumpet: RANDY BRECKER (solo on MINNIE) / JOHN FADDIS trombone: DAVID TAYLOR / WAYNE ANDRE alto sax: GEORGE YOUNG (solo on WINDY LADY) / LOUIS MARINI (solo on CIRCUS TOWN) baritone sax: RAMEO PENQUE strings: EMANUEL GREEN & GENE ORLOFF
LOS ANGELS SIDE produced by JIMMY SEITER & JOHN SEITER arranged by TATSURO YAMASHITA & JERRY YESTER (background vocals) recording & mixing engineer: RICHIE SCHMITT recording studio: RCA HOLLYWOOD STUDIO-A recording date: Sep. 1976
スタッフ all songs composed by Tatsuro Yamasihita lyrics of “WINDY LADY” “MINNIE” & “夏の陽” written by Tatsuro Yamashita other lyrics written by Minako Yoshida production co-odinater: RYUZO KOSUGI artist manager: KENICHI MAKIMURA for OUR HOUSE INC. photographer: TORU KOGURE special thanks to: JIMMY BIONDOLILLO, PETE ABBOTT, LIZ & RICA, MINAKO
BVCR-17013
解説 2002年、“山下達郎 RCA/AIRイヤーズ 1976-1982”として、『CIRCUS TOWN』から『FOR YOU 』[ 注釈 8] までの7タイトルが山下監修によるデジタル・リマスタリング、および、自身によるライナーノーツと曲解説。CDには各タイトル毎に未発表音源を含むボーナス・トラック 収録にて再度リイシューされた。本作には未発表音源のカラオケ2曲をボーナス・トラックとして収録。また、本作を含むRCA/AIRイヤーズ対象商品7タイトル購入者に応募者全員への特典として、リマスター盤『COME ALONG 』がプレゼントされた。
収録曲 <New York Side> CIRCUS TOWN (サーカス・タウン) – (4:11) [ 2] WINDY LADY (ウィンディ・レイディ) – (5:44) [ 2] MINNIE (ミニー) – (4:21) [ 2] 永遠に – (4:59) [ 2] <Los Angeles Side> LAST STEP (ラスト・ステップ) – (3:28) [ 2] CITY WAY (シティ・ウェイ) – (3:39) [ 2] 迷い込んだ街と – (4:40) [ 2] 夏の陽 – (4:27) [ 2] <Bonus Tracks > CIRCUS TOWN [カラオケ -Karaoke- ] (未発表 -Previously Unreleased-) – (4:02) [ 2] WINDY LADY [カラオケ -Karaoke-] (未発表 -Previously Unreleased-) – (5:42) [ 2] ニューヨークでのミックス・ダウンの際、「“TVトラック”は必要か?」と聞かれ、アメリカではカラオケ のことを「TVトラック」と呼ぶのだと、そこで初めて知ったという。当時の日本ではカラオケは歌手がテレビの番組出演で使う以外に利用価値がなく、バンド出身でテレビとも無縁な山下にとって、カラオケなど全く必要ないように思えたが、小杉の「せっかくだから」というひとことから、2曲のカラオケが作られた。後に、山下はライナーノーツにて「以来20年余の長い時間を私の自宅で眠り続けていたこのオリジナル・カラオケが、よもや日の目を見るなどとは思ってもいませんでした」[ book 1] と書いている。
クレジット レコーディング・メンバー
CIRCUS TOWN(サーカス・タウン)
WINDY LADY(ウィンディ・レイディ) Words & Music by 山下達郎 ©1976 FUJIPACIFIC MUSIC INC. Allan Schwartzberg : Drums Will Lee : Bass Jeff Mironov : Electric Guitar(Left) John Toropea : Electric Guitar(Right) Pat Rebillot : Electric Piano David Samuels : Vibraphone George Young : Alto Sax Solo Randy Brecker : Trumpet John Faddis : Trumpet David Taylor : Trombone Wayne Andre : Trombone George Marge : Tenor Sax Rameo Penque : Baritone Sax Gene Orloff : Strings Concert Master
MINNIE(ミニー) Words & Music by 山下達郎 ©1976 FUJIPACIFIC MUSIC INC. Allan Schwartzberg : Drums Will Lee : Bass Jeff Mironov : Acoustic Guitar John Toropea : Electric Guitar Pat Rebillot : Acoustic Piano Randy Brecker : Trumpet(Incl. Solo) John Faddis : Trumpet David Taylor : Trombone Wayne Andre : Trombone George Marge : Tenor Sax & Flute Rameo Penque : Baritone Sax Gene Orloff : Strings Concert Master
永遠に Words by 吉田美奈子 Music by 山下達郎 ©1976 ALFA MUSIC, INC. Allan Schwartzberg : Drums & Percussion Will Lee : Bass Jeff Mironov : Acoustic Guitar John Toropea : Electric Guitar Pat Rebillot : Acoustic Piano David Samuels : Vibraphone Gene Orloff : Strings Concert Master
LAST STEP(ラスト・ステップ) Words by 吉田美奈子 Music by 山下達郎 ©1976 ALFA MUSIC, INC. Tatsuro Yamashita : Electric Guitar & Background Vocals John Seiter : Drums & Background Vocals Kenny Altman : Bass & Background Vocals Billy Walker : Electric Guitar(Incl. Solo) John Hobbs : Acoustic Piano Jerry Yester : Background Vocals
CITY WAY(シティ・ウェイ) Words by 吉田美奈子 Music by 山下達郎 ©1976 FUJIPACIFIC MUSIC INC Tatsuro Yamashita : Electric Guitar & Background Vocals John Seiter : Drums Kenny Altman : Bass & Background Vocals Billy Walker : Electric Guitar(Incl. Solo) & Acoustic Guitar John Hobbs : Acoustic Piano & Hammond Organ Jerry Yester : Background Vocals
迷い込んだ街と Words by 吉田美奈子 Music by 山下達郎 ©1976 FUJIPACIFIC MUSIC INC Tatsuro Yamashita : Electric Guitar John Seiter : Drums Kenny Altman : Bass Billy Walker : Acoustic Guitar & Electric Guitar John Hobbs : Acoustic Piano & Electric Piano Jimmy Seiter : Percussion
夏の陽 Words & Music by 山下達郎 ©1976 FUJIPACIFIC MUSIC INC.
Tatsuro Yamashita : Electric Guitar & Background Vocals
John Seiter : Drums & Background Vocals Kenny Altman : Bass & Background Vocals Billy Walker : Acoustic Guitar John Hobbs : Acoustic Piano & Hammond Organ Jimmy Seiter : Percussion Jerry Yester : Background Vocals
スタッフ <New York Side> Produced & Arranged by CHARLES CALELLO Recording & Mixing Engineer: JOE JORGENSEN Recorded & Mixed at Media Sound Studio, New York, N.Y. in Aug. 1976 <Los Angels Side> Produced by JIMMY SEITER & JOHN SEITER Arranged by 山下達郎 & JERRY YESTER (Background Vocals) Recording & Mixing Engineer: RICHIE SCHMITT Recorded & Mixed at RCA Hollywood Studio, Los Angels , CAL. in Sep. 1976 Production Co-odinater: 小杉理宇造 CD Mastering Engineer: 原田光晴 (On Air Azabu) Original Art Direction: 佐藤憲吉 Original Design: 佐藤憲吉 Cover Photographs: 小暮徹 CD Design: 高原宏 & 上原加代 Originally Released in 1976/10/25 as RCA RVL-8004
TATSURO YAMASHITA RCA/AIR YEARS Vinyl Collection
解説 2023年1月6日 (2023-01-06 ) 、山下達郎 が1976年 (1976 ) から1982年 (1982 ) にRCA/AIR YEARSから発売したアナログ盤とカセット、全8アイテムに最新リマスターを施した“TATSURO YAMASHITA RCA/AIR YEARS Vinyl Collection”が5月から5カ月連続リリースが決定したことが発表された[ 4] 。
アナログ盤とカセット の同時発売で、アナログ盤はすべて180g重量盤。完全生産限定盤。5月3日に6thアルバム『FOR YOU 』[ 注釈 9] 、6月7日に5thアルバム『RIDE ON TIME 』[ 注釈 10] 、7月5日に4thアルバム『MOONGLOW 』[ 注釈 11] と3rdアルバム『GO AHEAD! 』[ 注釈 12] 、8月2日に2ndアルバム『SPACY 』[ 注釈 13] とソロデビューアルバム『CIRCUS TOWN』、9月6日にライブ・アルバム 『IT'S A POPPIN' TIME 』[ 注釈 14] とベスト・アルバム 『GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASHITA 』[ 注釈 15] が発売された[ 4] 。
オリジナル・アナログ盤に封入されていた歌詞カードを同封。歌詞カードはオリジナルをもとにリデザインされたものとなっているが、表面に曲目が追加されたほか、歌詞が掲載された裏面は、オリジナルでは上半分に“NEW YORK SIDE”、下半分に“LOS ANGELS SIDE”と分かれていたが、今回は続けて掲載されている。その他、2002年 (2002 ) に“TATSURO YAMASHITA THE RCA/AIR YEARS 1976-1982”の一枚にてリイシューされたリマスター盤『CIRCUS TOWN』に収載された書き下ろしの解説と曲目解説を補筆改定にて再掲のほか、“曲目解説 付記 in 2023”を新たに加えたライナーノーツを新規封入。リマスタリング・エンジニアはワーナーミュージック・マスタリングの菊地功、カッティングは同じくワーナーミュージック・マスタリングの北村勝敏がそれぞれ担当。
5月24日、最新リマスター&ヴァイナル・カッティング8タイトルが、多くの予約を得たことでCDショップ/オンラインショップでは売切れが多数発生。また、発売元であるソニー・ミュージックの設定販売価格よりも大きく逸脱し、高価格の転売商品が多数出回っている状態は本意ではないことから当面の間、商品の追加プレスを行うことが発表された[ 5] 。
プロモーション、マーケティング 5月3日から5カ月連続でリリースされる山下達郎のリマスターシリーズ“TATSURO YAMASHITA RCA/AIR YEARS Vinyl Collection”のティザー映像がYouTube で公開された。山下達郎自らがノンストップミックスで編集したマスターエディット使用した本シリーズのティザーでは8ビット のドライブゲーム風の映像に乗せて、収録曲がダイジェストで楽しめる内容となっており[ 6] [ 7] 、本作『CIRCUS TOWN』からは「CIRCUS TOWN」と「WINDY LADY」が選ばれている。
チャート成績 山下達郎の5カ月連続リイシュー“TATSURO YAMASHITA RCA/AIR YEARS Vinyl Collection”、その第4弾として8月に発売された『SPACY』[ 注釈 13] (1977年 (1977 ) 作品)と、『CIRCUS TOWN』(1976年 (1976 ) 作品)の2作品が、8月14日付「オリコン 週間アルバムランキング」に揃ってランクイン。『SPACY』[ 注釈 13] が6位、『CIRCUS TOWN』が7位となった[ 3] 。
今回、両作が「オリコン週間アルバムランキング」TOP10に初ランクインしたことで、「同一作品による初ランクインからTOP10入りまでのインターバル記録」は、『SPACY』が46年2カ月(初ランクイン:77年6月13日付)、『CIRCUS TOWN』(同:76年11月8日付)が46年9カ月となり、23年7月17日付同ランキングにおいて『GO AHEAD!』が記録した「邦楽アーティストとしては過去最長」(43年10カ月)を自己更新した[ 3] 。
収録曲
Side 1 [ NEW YORK SIDE] CIRCUS TOWN WINDY LADY MINNIE 永遠に
Side 2 [ LOS ANGELES SIDE] LAST STEP CITY WAY 迷い込んだ街と 夏の陽
クレジット レコーディング・メンバー
CIRCUS TOWN
WINDY LADY Words & Music by Tatsuro Yamashita © 1976 by FUJIPACIFIC MUSIC INC. Allan Schwartzberg Drums Will Lee Bass Jeff Mironov Electric Guitar (Left) John Toropea Electric Guitar (Right) Pat Rebillot Electric Piano David Samuels Vibraphone George Young Alto Sax Solo Randy Brecker Trumpet John Faddis Trumpet David Taylor Trombone Wayne Andre Trombone George Marge Tenor Sax Rameo Penque Baritone Sax Gene Orloff Strings Concert Master
MINNIE Words & Music by Tatsuro Yamashita © 1976 by FUJIPACIFIC MUSIC INC. Allan Schwartzberg Drums Will Lee Bass Jeff Mironov Acoustic Guitar John Toropea Electric Guitar Pat Rebillot Acoustic Piano Randy Brecker Trumpet(Incl. Solo) John Faddis Trumpet David Taylor Trombone Wayne Andre Trombone George Marge Tenor Sax & Flute Rameo Penque Baritone Sax Gene Orloff Strings Concert Master
永遠に Words by Minako Yoshida Music by Tatsuro Yamashita © 1976 by ALFA MUSIC, INC. Allan Schwartzberg Drums & Percussion Will Lee Bass Jeff Mironov Acoustic Guitar John Toropea Electric Guitar Pat Rebillot Acoustic Piano David Samuels Vibraphone Gene Orloff Strings Concert Master
LAST STEP Words by Minako Yoshida Music by Tatsuro Yamashita © 1976 by ALFA MUSIC, INC. Tatsuro Yamashita Electric Guitar & Background Vocals John Seiter Drums & Background Vocals Kenny Altman Bass & Background Vocals Billy Walker Electric Guitar(Incl. Solo) John Hobbs Acoustic Piano Jerry Yester Background Vocals
CITY WAY Words by Minako Yoshida Music by Tatsuro Yamashita © 1976 by FUJIPACIFIC MUSIC INC Tatsuro Yamashita Electric Guitar & Background Vocals John Seiter Drums Kenny Altman Bass & Background Vocals Billy Walker Electric Guitar(Incl. Solo) & Acoustic Guitar John Hobbs Acoustic Piano & Hammond Organ Jerry Yester Background Vocals
迷い込んだ街と Words by Minako Yoshida Music by Tatsuro Yamashita © 1976 by FUJIPACIFIC MUSIC INC Tatsuro Yamashita Electric Guitar John Seiter Drums Kenny Altman Bass Billy Walker Acoustic Guitar & Electric Guitar John Hobbs Acoustic Piano & Electric Piano Jimmy Seiter Percussion
夏の陽 Words & Music by Tatsuro Yamashita © 1976 by FUJIPACIFIC MUSIC INC. Tatsuro Yamashita Electric Guitar & Background Vocals John Seiter Drums & Background Vocals Kenny Altman Bass & Background Vocals Billy Walker Acoustic Guitar John Hobbs Acoustic Piano & Hammond Organ Jimmy Seiter Percussion Jerry Yester Background Vocals
スタッフ [ Original 1976 Edition ] < New York Side > PRODUCED & ARRANGED by CHARLES CALELLO Recording & Mixing Engineer : Joe Jorgensen Recorded & Mixed at Media Sound Studio, New York, N.Y. in Aug. 1976 < Los Angels Side > Produced by JIMMY SEITER & JOHN SEITER Arranged by Tatsuro Yamashita & Jerry Yester (Background Vocals) Recording & Mixing Engineer: Richie Schmitt Recorded & Mixed at RCA Hollywood Studio, Los Angels , CAL. in Sep. 1976 Production Co-ordinater : Ryuzo “Junior” Kosugi Original Art Direction : Kenkichi “Pater” Sato Original Design : Kenkichi “Pater” Sato & Yoshiaki Maruyama Photographs : Tohru Kogure Originally Released in 1976/10/25 as RCA RVL-8004 [ 2023 Remaster Edition ] PRODUCED by TATSURO YAMASHITA for Tenderberry & Harvest Executive Producer : Shusui Kosugi Remastering Engineer : Isao Kikuchi (Warner Music Mastering) Vinyl Cutting Engineer : Katsutoshi Kitamura (Warner Music Mastering) A & R : Hiroshi Kawasaki & Jun Hasegawa (Sony Music Labels ) & Seiichi Inoue Artist Management : Masako Niimura & Miyuki Ohno (Smile Company ) Assistant Management : Yu Tanzawa (Smile Company) Tie-in Coordinator : Hiroshi Mamehata (Smile Company) Reissue Art Direction & Design : Shusaku Harima (Artisan Artwork)
レコーディング・データ 日付 スタジオ 時間 作業工程 1976年 8月16日 18:15発のパンアメリカン航空 800便に搭乗、17:45ニューヨーク到着。先にニューヨーク入りしていたスタッフと打ち合わせ 8月17日 RCA-Aスタジオ チャーリー・カレロ と打ち合わせ 8月18日 メディア・サウンド・スタジオA 10:00-14:00 リズム録り(「CIRCUS TOWN」「言えなかった言葉を」) 8月19日 メディア・サウンド・スタジオA 10:00-14:00 リズム録り(「WINDY LADY」「MINNIE」「永遠に」) 8月20日 休み 8月21日 休み 8月22日 休み 8月23日 RCA-Aスタジオ チャーリー・カレロと打ち合わせ 8月24日 メディア・サウンド・スタジオA 19:00-25:00 ストリングス&ブラス・ダビング 8月25日 メディア・サウンド・スタジオA 19:00-24:00 ボーカル・レコーディング 8月26日 メディア・サウンド・スタジオA 10:00-13:00 ボーカル・レコーディング 14:00-20:00 ミックスダウン 8月27日 休み 8月28日 ロスアンゼルスへ移動 8月29日 ジミー・サイター&ジョン・サイター と打ち合わせ 8月30日 RCAハリウッド・スタジオ-A リズム録り 8月31日 RCAハリウッド・スタジオ-A リズム録り 9月0 1日 RCAハリウッド・スタジオ-A その他楽器ダビング 9月0 2日 RCAハリウッド・スタジオ-A コーラス・ダビング 9月0 3日 RCAハリウッド・スタジオ-A 10:00-13:00 ボーカル・レコーディング 14:00-20:00 ミックスダウン 9月0 4日 RCAハリウッド・スタジオ-A 10:00-15:00 マスタリング 9月0 5日 12:50発のパンアメリカン航空003便に搭乗 9月0 6日 15:45帰国
リリース履歴 # 発売日 リリース 規格 品番 備考 1 1976年12月25日 (1976-12-25 ) RCA / RVC LP
RVL-8004 レーベルはメーカー共通のデザインを使用。 2 1976年12月25日 (1976-12-25 ) カセット同時発売。アナログLPと同内容。パッケージ裏面に“A面はB面より長くなっております。”の記述あり。 3 1985年2月21日 (1985-02-21 ) CD
RHCD-514 初CD化。 4 1987年3月15日 (1987-03-15 ) CD
R28H-2801 『Tatsuro Yamashita SPECIAL CD-BOX』(R28H-2801∼06)の一枚。 5 1989年11月21日 (1989-11-21 ) RCA / BMG VICTOR CD
B25D-13004 “NEW PRICE ¥2,500”シリーズの一枚。ディスク表面のレーベルはメーカー共通のデザインを使用。 6 1990年8月21日 (1990-08-21 ) CD
BVCR-7001 『TATSURO YAMASHITA ORIGINAL COLLECTION 1976-1982』(BVCR-7001∼06)の中の一枚。 7 1997年6月4日 (1997-06-04 ) RCA / BMG JAPAN CD
BVCR-1028 8 1999年5月21日 (1999-05-21 ) CD
BVCK-37004 “RCA名盤選書オリジナル・アルバム紙ジャケット完全復刻シリーズ”の一枚。帯はオリジナルLPのデザインを復刻(表面のみ)。 9 2002年2月14日 (2002-02-14 ) RCA / BMG FUNHOUSE CD
BVCR-17013 “TATSURO YAMASHITA THE RCA/AIR YEARS 1976-1982”の一枚。本人監修によるデジタル・リマスタリング + ボーナス・トラック 2曲収録。ディスク表面のレーベルはオリジナル・デザインを使用。 10 2002年2月20日 (2002-02-20 ) LP
BVJR-17001 『THE RCA/AIR YEARS LP BOX 1976-1982 』の一枚。本人監修によるデジタル・リマスタリング音源使用。レーベルはオリジナル・デザインを使用。 11 2023年8月2日 (2023-08-02 ) Ariola Japan ⁄ Sony Music Labels Inc. LP
BVJL-95 “TATSURO YAMASHITA RCA/AIR YEARS Vinyl Collection”の一枚。2023年最新リマスター&ヴァイナル・カッティング。180g重量盤による完全生産限定盤[ 4] 。100名限定LP BOXイラスト入りアナログ盤収納ケースプレゼント抽選応募用アクセスカード1枚封入。レーベルはRCAレーベル当時のデザインを可能な限り再現して使用。 12 CT
BVTL-7 “TATSURO YAMASHITA RCA/AIR YEARS Cassette Collection”の一本。2023年最新リマスター。アナログ盤と同時発売[ 4] 。100名限定LP BOXイラスト入りカセット収納ケースプレゼント抽選応募用アクセスカード1枚封入。
カバー
WINDY LADY ※詳細は『山下達郎のカバー一覧#WINDY LADY 』を参照
脚注
注釈
出典
書籍
その他
外部リンク SonyMusic 山下達郎 OFFICIAL SITE その他 シングル オリジナル
70年代
80年代
90年代
90年 91年 92年 93年 94年 95年 96年 98年 99年
00年代
10年代
20年代
配信
アルバム
スタジオ
ベスト
企画
ア・カペラ サウンドトラック レア音源集 ボックス・セット ライブ その他 コンピレーション
楽曲 プロデュース ラジオ
関連
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