Nintendo Labo
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Nintendo Labo | |
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開発元 | 任天堂 |
発売元 | 任天堂 |
1作目 | Nintendo Labo Toy-Con 01: Variety Kit Nintendo Labo Toy-Con 02: Robot Kit (2018年4月20日) |
最新作 | Nintendo Labo Toy-Con 04: VR Kit (2019年4月12日) |
公式サイト | Nintendo Labo |
『Nintendo Labo』(ニンテンドー ラボ)は、任天堂より発売されたNintendo Switch用ゲームソフトとペーパークラフトのセットである。2018年4月20日に「Nintendo Labo Toy-Con 01: Variety Kit」「Nintendo Labo Toy-Con 02: Robot Kit」が発売され、以降シリーズ化している。
概要
「Toy-Con(トイコン)」と呼ばれる段ボールシートなどを組み立てて出来るペーパークラフトにNintendo Switch本体や標準コントローラであるJoy-Conを組み合わせ、Joy-Conの機能であるHD振動、モーションIRカメラ、加速度センサー・ジャイロセンサーなどを使用し、Nintendo Switchのより発展した楽しみ方が可能となっている。ゲームソフト内には組み立て説明のチュートリアルがあり、組み立てに工具は必要ない[1]。
また、全てのキットに収録されている「Toy-Conガレージ」では四角形で表示される「ノード」と呼ばれる設定を組み合わせることで簡易的なビジュアルプログラミングが可能[2]。
第1弾の発売前には親子ペア対象の体験会「Nintendo Labo Camp」が世界各国で開催された。募集枠に対する応募者の倍率は各地で高く、アメリカでは約50倍に達した[3]。その後も定期的に体験イベントやコンテストが開催されている[4]。
2018年10月には、STEAM教育の支援を目的とし、教育事業を手掛ける企業Institute of PlayとNintendo of Americaが共同でNintendo Laboをアメリカ各地の小学校に提供することを発表した[5]。
Nintendo Labo Toy-Con 01: Variety Kit
『Nintendo Labo Toy-Con 01: Variety Kit』(バラエティ キット)は、2018年4月20日に発売された。「リモコンカー」「つり」「おうち」「バイク」「ピアノ」との5種類のToy-Conが作成できる。また、Amazon.com限定品だけ特別な箱で届き、その箱を変形させることでピアノと連動できるスピーカー型のToy-Conが作成できる[6]。
2018年6月26日には「バイクToy-Con」が『マリオカート8 デラックス』に対応し、直感的な操作が可能になった[7]。また10月には「ピアノToy-Con」が『DEEMO』に対応した[8]。
売上本数は2020年12月末時点において全世界で142万本に上る[9]。
- セット内容
- ソフト「Nintendo Labo Toy-Con 01: Variety Kit」
- ダンボールシート28枚(「デコる」「発明」お助けシート付き)
- 再帰性反射材シート3枚
- スポンジシート3枚
- ヒモ(オレンジ)1本
- ヒモ(ブルー)1本
- ハトメセット(グレー)1セット
- ハトメセット(ブルー)4セット
- 輪ゴム(大)2本+予備
- 輪ゴム(小)6本+予備
このほか、Amazon.comで販売された限定版には特典としてオリジナルマスキングテープや「ダンボー」というマスコットキャラクターのダンボールシートが付属している。
Nintendo Labo Toy-Con 02: Robot Kit
『Nintendo Labo Toy-Con 02: Robot Kit』(ロボット キット)は、2018年4月20日に発売された。頭にかぶる「バイザー」、背中に背負う「ドック」といった複数のパーツで構成されたロボットToy-Conが作成できる。また、Amazon.com限定品には、特別な箱で届き、ロボットと連携できるToy-Con が作成できる[1]。
- セット内容
- ソフト「Nintendo Labo Toy-Con 02: Robot Kit」
- ダンボールシート19枚(「デコる」「発明」お助けシート付き)
- 厚紙シート4枚
- 再帰性反射材シート1枚
- ヒモ(オレンジ)2本
- ヒモ(ブルー)2本
- 平ヒモ(グレー)大1本、中1本、小2本
- ハトメセット(グレー)10セット
- ハトメセット(オレンジ)2セット
このほか、Amazon.comで販売された限定版にはVariety Kitと同じものが付属している。
Nintendo Labo Toy-Con 03: Drive Kit
『Nintendo Labo Toy-Con 03: Drive Kit』(ドライブ キット)は、2018年9月14日に発売された。「クルマ」、「ヒコウキ」、「センスイカン」といったハンドル、操縦桿と「アクセルペダル」のToy-Conが作成できる[10]。「クルマToy-Con」は2018年9月19日より『マリオカート8 デラックス』に対応した[8]。
- セット内容
- ソフト「Nintendo Labo Toy-Con 03: Drive Kit」
- ダンボールシート25枚
- 再帰性反射材シート1枚
- スポンジシート1枚
- ヒモ(ブルー)1本
- ハトメセット(グレー)2セット
- ハトメセット(レッド)2セット
- 輪ゴム(大)1本+予備
- 輪ゴム(小)8本+予備
Nintendo Labo Toy-Con 04: VR Kit
『Nintendo Labo Toy-Con 04: VR Kit』(ブイアール キット)は、2019年4月12日に発売された。このキットのソフトは全てVR対応で、ソフト内ツール「Toy-ConガレージVR」ではVRゲームを作成できる。利用年齢は7歳以上を推奨としている[11]。
パッケージは「通常版」と「ちょびっと版」の2バージョンで、通常版のToy-Conは「VRゴーグルToy-Con」「カメラToy-Con」「バズーカToy-Con」「ゾウToy-Con」「トリToy-Con」「風Toy-Con」の6種、ちょびっと版のToy-Conは「VRゴーグルToy-Con」「バズーカToy-Con」の2種が含まれる。また、遊びを補助する「サブToy-Con」として、「かざぐるまToy-Con」と「シュノーケルToy-Con」(カメラToy-Con収録パッケージのみ)も付属する。また、ちょびっと版に含まれないToy-Conは別売りも行われている[11]。
このほか、ソフト内には、64種類のVR対応ミニゲームをプレイできる「VRひろば」や、様々なVR対応映像を閲覧できる「おためしVRムービー」が収録されている[11]。
2019年4月26日より『スーパーマリオ オデッセイ』の一部と『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の全編が「VRゴーグルToy-Con」に対応し、これ以降、他の作品への対応が広がっている[8]。また、2019年5月28日にはユニティ・テクノロジーズ・ジャパンよりUnityのVRゴーグルToy-Con対応が発表され、開発者をサポートするとしている[12]。
なお、Nintendo Switch Liteでは本体の形状が異なるためVRでのプレイには対応していない。
- セット内容
- ソフト「Nintendo Labo Toy-Con 04: VR Kit」
- ダンボールシート32枚
- VRレンズ1セット
- 再帰性反射材シート1枚
- スポンジシート1枚
- ポリエステルシート1枚
- ハトメセット(グレー)6セット
- 凹ハトメ(グレー)2個
- 輪ゴム(大)1本+予備
- 輪ゴム(小)8本+予備
関連商品
- デコるセット(2018年4月20日発売)
- マスキングテープ(2種類)
- ステンシルシート(2枚)
- シール(2種類)
- マスキングテープ(2018年4月20日発売)
- Nintendo Labo(アイコン/ピクト)
- Nintendo Labo(ステンシルロゴ/Toy-Con)
- スーパーマリオ(カモフラージュ)
- スーパーマリオ(きのこ/ハテナブロック)
- スーパーマリオ(テレサ/キラー)
- 各2本(2柄)セット
- おかたづけボックス(2018年9月14日発売)
受賞・ノミネート
- 2018 Golden Joystick Awards 「Nintendo Game of the Year」ノミネート[13]
- Time Best Inventions of 2018受賞[14]
- PC Mag The Best Tech Products of 2018 受賞(他作品と共同)[15]
- Popular Science Best of What's New Awards 2018 「Entertainment」受賞(他作品と共同)[16]
- Twinfinite Most Innovative Games of 2018 受賞(他作品と共同)[17]
- The Game Awards 2018 「Best Family Game」ノミネート[18]
- Kotaku The Best Toys Of 2018 受賞(他作品と共同)[19]
- Polygon The 50 best games of 2018 受賞(他作品と共同)[20]
- Shacknews Year of the Games: 2018 「Biggest Surprise of 2018」受賞[21]
- The 2019 KAPi Awards 「Best Overall Tech」受賞[22]
- New York Game Awards 2019 「Central Park Children’s Zoo Award for Best Kids Game」受賞[23]
- 2019 National Academy of Video Game Trade Reviewers Awards 「Game, Special Class」受賞[24]
- 日経MJ賞 日経優秀製品・サービス賞2018 最優秀賞受賞(他作品と共同)[25]
- Game Developers Choice Awards 2019 「Innovation Award」受賞[26]
- 第15回英国アカデミー賞ゲーム部門 「Family」「Game Innovation」受賞、「Game Beyond Entertainment」ノミネート[27][28]
- Italian Video Game Awards 2019 「Videogames for the whole family」受賞[29]
- Games for Change Awards 2019 「Game of the Year」受賞、「Most Innovative」ノミネート[30][31]
- CEDEC AWARDS 2019 ゲームデザイン部門受賞[32]
- 日本ゲーム大賞2019 特別賞受賞[33]
- Golden Joystick Awards 2019 「Best VR / AR Game」ノミネート(VR Kit)[34]
ゲームで解決! プログラメン
『ゲームで解決! プログラメン』(ゲームでかいけつ プログラメン)は、任天堂のYouTubeチャンネルで公開されているインターネット番組。Nintendo Laboでゲームを開発する様子をドラマ仕立てで紹介する。全3話。
登場人物の「サカイノベーション」「リコード」「ナガノマド」とロボットの「スミタップ」は、劇団「ヨーロッパ企画」のメンバーが演じている。
話数 | 公開日 | サブタイトル |
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第1話 | 2019年7月31日 | バースデーサプライズゲームをつくろう! |
第2話 | 2019年8月6日 | さわれる思い出アルバムをつくろう! |
第3話 | 2019年8月13日 | ゆびわを求めて水道管をたんさく! |
関連作品
- 大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL
- 登場キャラクターが身につける衣装の一種として、Robot KitのロボットToy-Conが登場する。
- ヨッシークラフトワールド
- 主人公のヨッシーが身につける「きせかえ工作」の一種として、Variety KitのリモコンカーToy-ConとピアノToy-Con、Robot KitのロボットToy-Conの合計3種が登場する。
- ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング
- Toy-ConガレージVRを切り出して発展させた[35]、ビジュアルプログラミングが可能な任天堂のソフト。
脚注
- ^ a b “「Nintendo Labo」の「ロボットキット」を作ってみたレポート!”. GAME Watch (2018年4月24日). 2018年8月17日閲覧。
- ^ “「Nintendo Labo」親子体験記【応用編】。旗上げゲームから剣道マシンまで,「こんなの作りたい」をToy-Conガレージで形にしてみた”. 4Gamer.net (2018年4月28日). 2018年8月17日閲覧。
- ^ “第 78 期(2018 年 3 月期) 経営方針説明会”. 任天堂. 2018年2月7日閲覧。
- ^ “ユニークなデコToy-Conがいっぱい!東急ハンズ心斎橋店で開催されたNintendo Labo体験会の模様をご紹介”. 任天堂 (2018年6月20日). 2018年7月30日閲覧。
- ^ “Nintendo partners with Institute of Play to bring Nintendo Labo to schools across U.S.” (英語). Nintendo of America (2018年10月22日). 2019年4月10日閲覧。
- ^ “「Nintendo Labo」開封&作ってみたレポート!”. GAME Watch (2018年4月20日). 2018年8月17日閲覧。
- ^ “「Nintendo Labo」で作った“バイクToy-Con”が「マリオカート8 デラックス」に対応。ダンボール風のSwitch本体が賞品のコンテストも開催に”. 4Gamer.net (2018年6月26日). 2018年8月17日閲覧。
- ^ a b c “Toy-Conであそべる”. 任天堂 (2018年8月25日). 2018年8月25日閲覧。
- ^ 2021CESAゲーム白書 (2021 CESA Games White Papers). コンピュータエンターテインメント協会. (2021). ISBN 978-4-902346-43-5
- ^ “任天堂、「Nintendo Labo ドライブキット」発売日決定”. GAME Watch (2018年7月27日). 2018年8月17日閲覧。
- ^ a b c “本日発売!『Nintendo Labo Toy-Con 04: VR Kit』10のまるわかりポイントまとめ”. 任天堂 (2019年4月12日). 2019年4月12日閲覧。
- ^ “Unityが『Nintendo Labo: VR Kit』のVRゴーグルToy-Conに対応。アプリケーションの開発に利用できる”. 電撃オンライン (2019年5月28日). 2019年5月31日閲覧。
- ^ “『フォートナイト』がGOTY!「2018 Golden Joystick Awards」受賞作品リスト―生涯功労賞は宮崎英高氏”. Game*Spark (2018年11月17日). 2019年4月7日閲覧。
- ^ “Nintendo Labo Is One of TIME's Best Inventions of 2018” (英語). Time. 2019年8月27日閲覧。
- ^ “The Best Tech Products of 2018” (英語). PC Mag. 2019年8月27日閲覧。
- ^ “The 100 greatest innovation of 2018” (英語). Popular Science. 2019年8月27日閲覧。
- ^ “5 Most Innovative Games of 2018” (英語). Twinfinite (2018年12月6日). 2019年8月27日閲覧。
- ^ “「The Game Awards 2018」各部門受賞作品リスト―『RDR2』が最多4部門受賞!【TGA2018】”. Game*Spark (2018年12月7日). 2019年4月7日閲覧。
- ^ “The Best Toys Of 2018” (英語). Kotaku (2018年12月21日). 2019年8月27日閲覧。
- ^ “Best games of 2018: The top 50 games of the year” (英語). Polygon (2018年12月21日). 2019年8月27日閲覧。
- ^ “Year of the Games:2018” (英語). Shacknews (2018年12月26日). 2019年8月27日閲覧。
- ^ “Kapi Awards” (英語). 2019年7月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年8月27日閲覧。
- ^ “Here Are All Of The New York Game Awards Winners!” (英語). The New York Videogame Critics Circle (2019年1月23日). 2019年4月7日閲覧。
- ^ “Winners” (英語). National Academy of Video Game Trade Reviewers Corporation. 2019年4月7日閲覧。
- ^ “日経優秀製品・サービス賞2018”. 日経MJ賞. 2019年1月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年8月27日閲覧。
- ^ “[GDC 2019]「Game Developers Choice Awards」の大賞は「ゴッド・オブ・ウォー」に”. 4Gamer.net (2019年3月21日). 2019年4月7日閲覧。
- ^ “2019年英国アカデミー賞ゲーム部門のノミネート作品が発表!”. Game*Spark (2019年3月15日). 2019年4月7日閲覧。
- ^ “2019英国アカデミー賞ゲーム部門受賞作発表!Best Gameは『ゴッド・オブ・ウォー』に”. GameBusiness.jp (2019年4月6日). 2019年4月7日閲覧。
- ^ “Italian Videogame Award 2019: the winners” (英語). Enkey Magazine (2019年4月23日). 2019年8月27日閲覧。
- ^ “Detroit: Become Human, Nintendo Labo among Games for Change Awards finalists” (英語). Gamasutra (2019年5月30日). 2019年12月15日閲覧。
- ^ “Nintendo and Ubisoft honored at the 2019 Games for Change Awards” (英語). Gamasutra (2019年6月19日). 2019年12月15日閲覧。
- ^ ““CEDEC AWARDS 2019”各部門の最優秀賞が発表。ゲームデザイン部門は『Nintendo Labo』開発チームが受賞【CEDEC 2019】”. ファミ通.com (2019年9月5日). 2019年12月15日閲覧。
- ^ “「日本ゲーム大賞2019」受賞作品発表―大賞の『スマブラSP』は5冠を達成!スマホ作品からは『メギド72』が唯一の受賞を果たす”. インサイド (2019年9月12日). 2019年12月15日閲覧。
- ^ “『バイオハザード RE:2』がGOTY!「Golden Joystick Awards 2019」受賞作品リスト ― 生涯功労賞は鈴木裕氏”. Game*Spark (2019年11月16日). 2019年12月31日閲覧。
- ^ “開発者に訊きました CHAPTER1:ひっくり返したらどうかな?”. ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング. 任天堂 (2021年6月10日). 2021年6月10日閲覧。
外部リンク
Nintendo Labo
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「Nintendo Switch」の記事における「Nintendo Labo」の解説
詳細は「Nintendo Labo」を参照 Nintendo Labo(ニンテンドー・ラボ)は、ダンボールとNintendo Switchとゲームソフトを合体・連動させることにより、Nintendo Switchの新たな遊びを体験する事が出来る周辺機器である。Nintendo Switch本体とJoy-Con、付属の専用ソフト、「Toy‐Con(トイ-コン)」と呼ばれる段ボールシートなどを組み立ててできるペーパークラフトを組み合わせることによって、Nintendo Switchのより発展した楽しみ方が可能となっている。
※この「Nintendo Labo」の解説は、「Nintendo Switch」の解説の一部です。
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