Location via proxy:   [ UP ]  
[Report a bug]   [Manage cookies]                

Windows_CardSpaceとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > Windows_CardSpaceの意味・解説 

Windows CardSpace

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/09 15:53 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

Windows CardSpace は、アイデンティティメタシステムに対するマイクロソフトのクライアントソフトウェアである。マイクロソフト内のコード名は InfoCard。CardSpace は、アイデンティティセレクタと呼ばれるアイデンティティ・クライアントソフトウェアの一種である。CardSpaceはユーザーのデジタルアイデンティティへの参照を格納しており、それをユーザーに対して視覚的なインフォメーションカードとして提示する。CardSpaceは、アプリケーションやWebサイトが受け入れる各種アイデンティティを簡単に利用できる一貫したユーザインタフェース (UI) を提供する。

概要

インフォメーションカードに対応したアプリケーションやWebサイトが、そのユーザーに関する情報を得たいとき、そのアプリケーションやWebサイトはユーザーに一連の情報提供を要求をする。すると、CardSpace UI が起動してCardSpaceサービスに画面が切り替わり、格納してある複数のアイデンティティを視覚的インフォメーションカードとして表示する。ユーザーが使用するインフォメーションカードを選択すると、CardSpaceソフトウェアはそのアイデンティティ発行者に接続し、デジタル署名されたXMLトークンを取得する。このトークンに元々要求されていた情報が含まれている。CardSpaceではまた、ユーザーが個人的な(自分で発行した)インフォメーションカードを作成でき、これには14フィールドからなる電話帳レベルのアイデンティティ情報が格納できる(これは例えば、フルネーム、住所などといったラベル付けされ分類された情報。ただし、その多くはオプション)。トランザクションによっては「管理された」インフォメーションカードを要求される。これはサードパーティの「アイデンティティプロバイダ」が発行するもので、銀行、雇用主、政府機関といった者のためにアイデンティティ情報を構成したものである。

Windows CardSpace は、WS-Security、WS-Trust、WS-MetadataExchange、WS-SecurityPolicy などのXMLベースのオープンなプロトコル群で構成されるWebサービスプロトコルスタック上に構築されている。すなわち、WS-* プロトコルをサポートしているテクノロジやプラットフォームなら、CardSpaceに統合可能である。あるWebサイトがインフォメーションカードに対応する場合、そのサイトがユーザーに対して要求するアイデンティティ情報をHTMLの <OBJECT> タグで宣言し、ユーザーから渡されたトークンを解釈し情報を抽出するコードを実装すればよい。トークンを発行するアイデンティティプロバイダ側は、ユーザーが管理されたカードを取得する手段を提供し、WS-Trust要求に対して適切に暗号化され署名されたトークンを返すセキュリティトークンサービス (STS) を提供すればよい。自前でSTSを構築できないアイデンティティプロバイダは、様々なベンダー(PingID、BMCサン・マイクロシステムズマイクロソフトシーメンスなど)がSTSを提供しているので、それを利用すればよい。

CardSpaceとその基盤であるアイデンティティメタシステムはトークンのフォーマットを関知しないので、CardSpaceはOpenIDSAMLという他のインターネット用アイデンティティアーキテクチャと直接競合するものではない。これら3つのアプローチは、ある意味で相補的である。実際、OpenIDプロバイダ、Microsoft アカウントSAMLアイデンティティプロバイダ、その他のサービスへのサインインにインフォメーションカードを使うことができる。

IBMノベルは、Higginsプロジェクトへの参加を表明した[1]。このプロジェクトは、CardSpaceとその基盤だけでなく、SAMLやOpenIDなどのアイデンティティ技術全般をサポートする広範囲なフレームワークを構築するものである。

マイクロソフトはまず、Windows XPWindows Server 2003Windows Vista で動作する .NET Framework 3.0 で Windows CardSpace をリリースした。Vista にはデフォルトでインストールされており、XPと Server 2003 には Microsoft Update でダウンロードできる。CardSpace の更新版は .NET Framework 3.5 に組み込まれてリリースされた。

脚注

参考文献

外部リンク

アイデンティティセレクタ

「Windows CardSpace」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「Windows_CardSpace」の関連用語

Windows_CardSpaceのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



Windows_CardSpaceのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのWindows CardSpace (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS