◆「テレビと冷蔵庫の闘い」。ノーベル文学賞作家のアレクシエーヴィチ氏は、今のロシアの戦争をこう表現した。プロパガンダを受け、政府を応援するも、冷蔵庫の中が乏しくなると政府への反発を生むという意味だ。テレビをSNSと言い換えてもいい
◆この闘いは米国でも起きるのではないか。インフレ下の本当の危機は冷蔵庫、つまり生活である。トランプ氏の大統領への返り咲きの要因は、インフレ抑制への期待と言われる。しかし、多国間の自由貿易、国際金融による経済的果実を捨てた重商主義時代まがいの政策は、インフレを加速しかねない
◆そう思いトランプ政権の産業影響を取材したが、大方の企業人は「注視する」で結ぶ。大統領令でさえ信じ得るのか、政権は安定的なのか、大統領と周辺の言動を含め読み切れないからだ
◆トランプ関税がカナダ、メキシコ、中国に対し4日に発動すると発表された。米調査機関の試算では、世帯当たり年13万円弱の負担増。米国民が冷蔵庫の中を気にし出すのは遠くないのかもしれない。
テレビと冷蔵庫の闘い
2025年02月05日 (水)
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