若年層は水をよく飲む。マイボトルも愛用している。ただし、マイボトルを使った給水には不満がいっぱい――そこに目を付けたのが、アサヒ飲料だ。同社は2024年12月2日に会員制のアプリ連動型ウオーターマネジメントサーバー「WATER BASE(ウォーターベース)」の実証実験を開始。洗練されたデザインのウオーターサーバーで給水すると、専用アプリで給水量を自動で記録できる。26年の本格導入を目指し、水を起点としたプラットフォームへの進化も構想する。

中心の「WATER BASE(ウォーターベース)」を挟み、アサヒ飲料未来創造本部CSV戦略部Sustainable Drinks推進特任部長の鈴木学氏(左)、同本部CSV戦略部長の三浦正博氏(右)
中心の「WATER BASE(ウォーターベース)」を挟み、アサヒ飲料未来創造本部CSV戦略部Sustainable Drinks推進特任部長の鈴木学氏(左)、同本部CSV戦略部長の三浦正博氏(右)

 アサヒ飲料は、若年層をターゲットとした会員制のアプリ連動型ウオーターマネジメントサーバー「WATER BASE(ウォーターベース)」の実証実験を、2024年12月2日に開始すると発表した。25年中に実証実験を重ね、26年からの本格導入を目指す。

 アサヒ飲料未来創造本部CSV戦略部長の三浦正博氏は「飲料業界は、海洋プラスチック問題や物流問題に直接関係する業界だ。これまでアサヒ飲料は、水道直結型の炭酸サーバー『EXTRA BURST(エクストラバースト)』や、アップサイクル香料を使用した希釈飲料『Fruits Presso(フルーツプレッソ)』を展開してきた」と、同社が持続可能な飲料業界をつくるために行ってきた事業について説明した。

 その一環で、若年層の「水」に対するニーズに注目して生まれたのがWATER BASEだ。

若年層の「給水」ニーズ高まる

 「近年ミネラルウオーターやウオーターサーバーを含む水の市場が拡大している。それを若年層がけん引している」と、同本部 CSV戦略部Sustainable Drinks推進特任部長の鈴木学氏は話す。

 「従来、水は金を払う対象ではなかった。それがペットボトルの水を購入する時代に変わり、ついに(他の飲料を差し置いて)水を積極的に選んで購入する時代に変わりつつある」(鈴木氏)。

 また、「水を飲むことが浸透し、マイボトルを持つ時代になっている。特に、若年層のマイボトルの使用率は75%以上で、幼少期から使用していると分かった」(鈴木氏)。

 その一方で、若年層は水を飲むことに好意的であるにもかかわらず、マイボトルを使用した給水体験には様々な不満があることも見えてきたという。

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