トヨタ自動車のHPより 13年間にわたってトヨタ自動車のトップを務めてきた創業家出身の豊田章男社長が、4月1日付けで代表権を持つ会長に就くことを決めた。後任は取締役でもない佐藤恒治執行役員。後継者を育成すると言い続けながら、次々と候補者を切り捨ててきた豊田氏がここにきて社長交代を決めた理由とは――。 「トヨタの変革をさらに進めるためには、私が会長となり、新社長をサポートするかたちが一番よいと考え、今回の決断に至った」(豊田社長) 社長就任から10年以上が経過したころから豊田社長の後継者選びが話題となり、数多くの候補者の名前が挙がった。株主総会で後継者に関して質問が及ぶと、豊田社長は「トヨタフィロソフィー、TPS(トヨタ生産方式)といったトヨタの思想や技、所作を身につけている」ことなどを挙げて、後継者を人選している姿勢を示してきたが、その一方で後継者として名前が挙がると、自身の立場を脅かすと