先日、大きな街に出かける気分にはなれなくて、日本海側の僻地に出かけてきた。アメフラシを触るためだ。 アメフラシは生物学では重要な生き物で、確か、記憶の研究分野ではものすごく役に立っていたと記憶している。さておき、アメフラシはとてもかわいい。綺麗で豊かな海にはだいたいいる。アメフラシのいない海が貧しいとは限らないけれども、アメフラシのいる海は決まって豊かだ。海藻がたくさん生えていて、魚がたくさんいて、磯遊びやシュノーケリングに適した場所にはだいたいアメフラシがいる。 アメフラシではなくウミウシを推す人もいるだろう。が、ウミウシはサイズが小さく、なんだか澄ましたお嬢さんみたいな顔つきをしているので、私はアメフラシのほうが愛嬌がある、と感じる。 この写真ではグロテスクな生き物に見えるかもしれないが、動いているアメフラシは、カタツムリをオシャレにして殻を省略し、すこし生意気にしたような姿をしている