三菱UFJ銀行の女性行員が前代未聞の不祥事を起こした。貸金庫の中の顧客の財産を盗み出したのだ。被害者は60人以上、被害総額はおよそ十数億円にのぼるという。銀行を熟知したベテラン行員だったからこそできたあまりにも大胆な犯行。 その手口について、前編記事『貸金庫から十数億円を盗み出し…三菱UFJ元行員の調査が難航している「意外なワケ」』に引き続き、報じる。 知り尽くしているからこそ可能だった犯行 三菱UFJ銀行といえば、日本最大かつ世界有数の総合金融グループ「MUFG」の中核を担うメガバンク。その行員が銀行の信頼を損なうような重大事件を起こしたことに、日本中が衝撃を受けた。 都内の複数箇所の支店のに設置されていた貸金庫から、顧客の現金や貴金属を元行員が盗んでいたのだ。 当該の行員は40代の女性管理職。すでに11月14日付で懲戒解雇されている。 キャリアを重ねて管理職になった“叩きあげ”のベテラ