● 医師個人の医療の質を評価 科学的根拠に基づく選択が可能に 津川氏は医師個人を客観的に評価する目安になるエビデンスの創出を目指しており、今回の調査結果はその第一弾だ。今後は対象を他領域や外来患者にも拡げていくという。 「一般の方は病院を選ぶ際に、病院ランキング本や口コミを参考にしていると思いますが、評価の根拠は曖昧です。また、評判の良い病院で働いているからといって医師個人の医療の質が高いとは限りません。米国でも事情は同じです」 確かに、群馬大学附属病院の特定機能病院取り消し事例を目の当たりにすると、病院の機能評価=医師個人の医療の質ではないことは痛感する。 「同じ疾患を診ているにもかかわらず、医師の間で死亡率や再入院率にばらつきがあるなら、それは何故なのかを科学的に評価することで修正できるようになります。一般の人がエビデンスに基づいて医師を選択できる指標を提供する一方で、どの病院
