ひょんなことからアーキテクト職として本格的に働くことになって、早くも1年と少しが経った。まだまだ勉強することばかりだが、一つ分かったことがある。 アーキテクトというのはやはり難しい。そして、それはアーキテクトとしての意思決定が文脈的だからである。 文脈の中に生きる意思決定 例えば、以下のような状況下での意思決定を考えてみる。あなたは新しい Web サービスを立ち上げることになった。そのための技術選定とアーキテクチャ設計を行っている。 そのサービスは著名なインフルエンサーとのコラボレーションを基軸にしていて、インフルエンサーが SNS 上で集客を行うと、突発的にリクエストが集中することが予測されていた。 一方で、なにもない時に定常的なトラフィックはそれほど想定されていない。必要なときにしなやかに、素早くシステムをスケールアウトする必要がある。ビジネスロジックはそれ程難しくない。サービスから得
