現象(げんしょう、古希: φαινόμενον phainómenon、複数でφαινόμενα phainómena)は、次のようにいくつかの意味で用いられている。 人間の知覚できる、すべてのものごと[1]。人間界や自然界に、形として現れるもの[2]。 (人にとって)見えるもの、つまり(外面的な)《現れ》のこと。出来事を、それが存在するかどうか、本当かどうか、といった、その見える〈〈現れ〉〉の背後にあるものは問題にせずに、その観察された〈〈現れ〉〉として扱うとき、それを「現象」と呼ぶ。対義語は本質。 プラトンにおいては、現象は、「イデア」( = “真に存在するもの”とされた)と対置された。 古代ギリシャ後期においては、現象にロゴスをあてがうことで“現象を救うこと”が「ロゴン・デドナイ」(学問) である、という考えが見られる。 中世スコラ学において議論はあり、実在する対象に対応するかしない