日本国憲法に定める日本国および日本国民統合の象徴。 〈天皇〉は〈オオキミ〉とも〈スメラミコト〉とも呼ばれた。しかしこの二つの日本語は決して同義ではなく,むしろ両者の質の違い,それぞれの用いられる次元の相違に注目することが,〈天皇〉の歴史性に近づいてゆくための一項目となろう。まずオオキミは〈大いなる君〉の意で,キミはまた〈カミ=上〉と通ずる古来の日常的尊称であった。《万葉集》の恋歌に女性が相手の男性をキミと呼ぶ例が多いのも,それが親愛をあらわす生活の言葉だったことを示す。〈胸形君(むなかたのきみ)〉〈筑紫君(つくしのきみ)〉などと地方豪族の地位の称にみえるキミは日常語からの延長であり,それをさらに大きく称号化したものがオオキミだといえる。したがってオオキミは天皇だけをさす語ではなく,王族身分の称(額田王(ぬかたのおおきみ)など)に用いられ,さらに一般にとくに尊敬をこめた代名詞として使われた形
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