仲間のやりかたを見てストローで吸えるようになったアユム(オス、7歳)=京大霊長研提供 【鍛治信太郎】チンパンジーは、自分が知らない効率的な道具の使い方を、ほかのチンパンジーのやりかたを見ながら身につけることを京都大霊長類研究所のチームが確認した。米科学誌プロスワンで31日発表した。 研究所の山本真也特定助教らは7〜41歳の9頭で、ストローでジュースを飲ませる実験をした。チンパンジーのいる部屋の壁に直径1センチの穴をあけ、向こう側にジュースの容器を置く。長さ18センチのストローを渡し、どうするかを見た。 すると、4頭ははじめからストローを穴ごしに容器につけて吸い込む方法でジュースを飲んだ。残り5頭は、くわえたストローを穴に差し込んでジュースに浸し、抜いてから先端に残ったジュースをなめる「浸し釣り」という方法を使った。これだと10分間で20ミリリットルほどしか飲めず、効率が悪い。 続きを