「週刊文春」の「阿川佐和子のこの人に会いたい」に養老孟司が出ており、原発と環境について語っていた。以下、その抜粋。 養老が今回の震災でおかしいと思っていることというのが、福島原発の話だという。福島原発でいま起きている問題の根本は、津波のせいで予備の発電機が動かなくなったということにすべて起因しているのだが、海辺にあれば津波がきたら水をかぶるのは当然なのに、何でその対策を講じていなかったのかというのが、理解できないのだという。 養老「津波そのものは自然現象ですから、しょうがないと思うんですよ。『しょうがない』というのは、自然はそういうふうにできている、という意味でね。千年に一度の津波は想定外だったというけど、千年に一度にしろ何にしろ、周期的に起こることは分かってるんだから。千年に一度のことが二度続けて起こったら想定外って言っていいかもしれないけど、それだって起こるかもしれない。起こらない