NHKが受信料の支払いを拒否していた札幌市中央区の男性に約12万円を請求した訴訟の判決が19日、札幌地裁であり、杉浦徳宏裁判官はNHK側の請求を棄却した。NHK広報局によると、受信料の督促を巡る訴訟で、NHKの訴えが認められなかったのは全国で初めて。 判決によると、男性は妻が契約したことなどを理由として、03年12月から08年3月まで52カ月分の受信料約12万円を支払っていない。NHK側は「民法は日常家事について夫婦が連帯債務を負うと定めている」と主張していた。 NHK広報局によると、受信料の督促を巡る訴訟でこれまでに全国で簡裁27件、地裁1件の判決が出ていたが、すべて受信料の支払いを命じるものだったという。【水戸健一】