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ブックマーク / note.com/horishinb (10)

  • 一般女性と皇族との結婚は、日本国憲法の重大なバグである件|弁護士ほり

    天皇・皇族には保障されない基的人権 天皇・皇族に一般国民と同じようには基的人権が保障されていないのは、誰もが知っています。これを「天皇・皇族には人権そのものがない(=国民とは別枠の存在であり、身分上の特権や義務だけがある)」とみるか、「天皇・皇族も国民の一員であって、人権はあるが、制限を受けている」とみるかは解釈が分かれますが、いずれにしても一般国民と違う扱いであることは疑いはありません。 日国憲法では14条で平等原則を定め差別を禁止していますが、1条から8条では世襲による象徴天皇制やそれに伴う様々な特別扱いを定めているので、天皇・皇族が国民と異なる扱いになることは、憲法そのものが自ら認めているわけです。 「皇族と結婚して皇族になる人」の人権は? ここで一つ、厄介な問題が出てきます。それは「皇族と結婚して、新たに皇族となる人」の問題です。 現在の皇室典範では、一般国民の男子は皇族女子

    一般女性と皇族との結婚は、日本国憲法の重大なバグである件|弁護士ほり
    el-condor
    el-condor 2024/05/23
    抑も天皇制それ自体が日本国憲法の整合性を考える上では重大な脆弱性なのだが忘れられがち。天皇制関連の規定が日本国憲法からなくなれば、少なくとも基本的人権の整合性は完全なものになる。
  • かつて「緊急事態」を理由に、国会の決議なしで死刑を導入した法律があった?|弁護士ほり

    立法権と帝国議会 現在、法律を決める権限=立法権は、国会に属していることはいうまでもありません。 戦前の大日帝国憲法ではどうだったかというと、立法権は天皇に属してはいましたが、天皇が自分で法律を勝手に決められるわけではなく、帝国議会(国会)が「協賛」して決めることとされていました。「天皇は帝国議会の協賛をもって立法権を行う」(第5条)という規定がこれをあらわしています。 帝国議会のうち貴族院は華族その他天皇が任命する非公選の議員でしたが、衆議院は国民の選挙で議員が選ばれるので、部分的には国民の意思が反映されていました(ただし女性には選挙権なし)。 「協賛」という言い方ではありますが、帝国議会が決議して法律を制定するのと実質的には同じだったと言えるでしょう。 帝国議会の議決なしで法改正? しかし戦前、この原則に反して、帝国議会の議決なしで法改正を行い、しかも死刑を導入した例がありました。

    かつて「緊急事態」を理由に、国会の決議なしで死刑を導入した法律があった?|弁護士ほり
    el-condor
    el-condor 2022/04/25
    「緊急勅令」が自民党改憲案の緊急事態法制と同じ構造だと気付くと、自民がこれで何をやりたいのか見えてくるよね。そうでなくとも議院内閣制の国会承認ってザルなのであってね。
  • 日本でロックダウンができない理由は、憲法のせいではない件|弁護士ほり

    なぜロックダウンができないの? コロナ対策については様々な議論が行われています。「憲法改正しないとコロナ対策で私権制限ができない」などというあまりにも粗雑な議論がデタラメであることは、先日の記事で簡単に説明したところです。 今回はもう少しテーマを絞って、ロックダウンについて考えてみましょう。諸外国で行われているような強制力のあるロックダウンが日でできない理由はなぜでしょうか? いろいろな説明の仕方が可能でしょうが、直接的な理由としては至って簡単な身も蓋もない話で、「ロックダウンをする法律が、まだ存在しないから」です。(後で述べますが「憲法にロックダウンが書いてないから」ではありません。) 権利や自由の制限をするには法律の根拠が必要 そもそも公権力が市民や企業(法人)の自由・権利に対して制限を加えるには、法律の根拠が必要です。(俗にいう「私権の制限」) 例えば、道路交通法がなければ、スピー

    日本でロックダウンができない理由は、憲法のせいではない件|弁護士ほり
    el-condor
    el-condor 2021/05/31
    これが普通の憲法議論だと思うんだけど、政府支持者の人らはこういう冷静で当たり前の議論ができないんだよねえ。今の政権に強力な非常事態権限を与えるとか、良くて豚に真珠、悪ければナントカに刃物。
  • 眞子さんの結婚騒動について、日本社会の異常性を斬る!|弁護士ほり

    はじめに このnoteでもおなじみのテーマになった眞子内親王(眞子さん)の結婚問題でメディアの報道や世論の反応は日に日に盛り上がっていくばかりですが、これは日社会の異常さを示すものに他なりません。 今回は改めて、眞子さんの件についての世間やメディアの態度がいかに異常で非常識なのか説明することにします。 眞子さんと小室氏が非常識かどうかはわかりませんが、少なくともメディアや世間の態度が非常識であることは疑いありません。 他人の結婚問題に口をはさむことがおかしい まずそもそも論として、眞子さんと小室氏の結婚はこの2人の問題であり、関係ない世間の人間が賛成だの反対だのと声を上げること自体が異常であるということに気づいていない人が多すぎると言えるでしょう。 賛成が多ければ結婚するとか反対が多ければしないとかいうものではなく、結婚を決めるのは当事者2人であって、世論ではないのですから、賛成とか反対

    眞子さんの結婚騒動について、日本社会の異常性を斬る!|弁護士ほり
    el-condor
    el-condor 2021/04/16
    ホンマこれ。あとほり氏も何度か繰り返してることだけど、皇室からお金が出るのは「結婚費用」ではなく「皇室から出る時の生活資金」に過ぎないのでこれも結婚相手関係ない話。
  • 『百田尚樹の日本国憲法』という本は、どこがおかしいの?|弁護士ほり

    はじめに  作家の百田尚樹氏が『百田尚樹の日国憲法』というを祥伝社新書から発売し、結構売れているようです。今回は、このが憲法についてどのようなことを説明しているのか、またどのような問題があるのかについて簡単に触れてみます。 最初に断っておくと、『百田尚樹の日国憲法』では、「そもそも一般論として、憲法とは何なのか」とか「憲法とは何のためにあるのか」「憲法の果たすべき役割とは何か」等の基的な問題については、一切何も触れていません。いきなり「日国憲法はおかしい」という話から突然始まります。 内容の概略 全体の構成は、おおむね次のとおりです。 まず「第1章 日国憲法はおかしい」では、日国憲法が制定後に一度も改正されていないのは世界の中でおかしいとか、憲法改正手続に厳格な要件が必要とされているのは不当だとかいうことが書いてあります。 「第2章 第九条に殺される」では、憲法九条をめぐる

    『百田尚樹の日本国憲法』という本は、どこがおかしいの?|弁護士ほり
    el-condor
    el-condor 2021/01/03
    もしかして:筆者氏が10より上の数を数えられない可能性
  • 1945年8月に日本で革命があった?|弁護士ほり

    八月革命説 憲法の議論で「八月革命」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。これは1945年8月に日に「革命」が起こったという説です。(★以下、憲法の教科書で『八月革命』説についての説明を承知している方は、お読みいただく必要はありません。) これに対しては「日は1945年8月に第二次世界大戦で負けて、確かに大きな変動を経験したが、別に革命なんか起こっていないではないか?」という反応が、当然出てくると思います。 しかし、ここでいう「革命」という単語は、一般に使われているような意味、つまり反政府勢力や群衆が武装蜂起して政権を倒すような意味での「革命」ではなく、憲法の根原理が変更されたという意味で使われています。 憲法の改正か、革命か? ある国の憲法が一定の手続を踏んで変わる場合、普通は「憲法改正」と呼ぶのが一般的なので、わざわざ「革命」という大げさな言葉を使って呼ばなくても良いように思え

    1945年8月に日本で革命があった?|弁護士ほり
    el-condor
    el-condor 2020/10/27
    「8月革命説」について。ここで言う「革命」は当然市民革命ではなく「国家体制の根本原理の大規模な変更」の意味で、「産業革命」の用法に近い/明治体制と日本国憲法の体制の連続性の議論は抑も容易ではない
  • 「多様性の尊重」というスローガンは捨てた方が良い件|弁護士ほり

    やたらと使われる「多様性の尊重」現在、「多様性の尊重」というスローガンは、政府の文書から個人の会話まで、至るところで目につくようになっています。経済、雇用、福祉、教育その他、あらゆる分野で「多様性の尊重」という言葉が使われるようになりました。 これについて今回の記事では、この「多様性の尊重」というスローガン自体に重大な問題があり、むやみに使わない方が良いということを説明します。(念のためいうと、「多様性を尊重すること自体がいけない」という真逆の主張をしたいというわけではありません。) 多様な「状態」を尊重すれば良いのか?まず言葉そのものを眺めてみましょう。「多様性」を「尊重」するというわけですから、当たり前の話ですがここで尊重すべきとされているのは「多様性」です。「多様性」とは物事の性質とか状態ですから、結局は何らかの性質や状態を尊重しろと言っているわけです。 学校の制服問題で考えてみる一

    「多様性の尊重」というスローガンは捨てた方が良い件|弁護士ほり
    el-condor
    el-condor 2020/09/21
    「ゴールは人権の尊重でそれに反する多様性の容認はあり得ん」という話で全く同意。アファーマティブアクションは蹂躙されてる権利の是正措置だから認められ、差別主義は人権の蹂躙だから排除される。
  • 百田尚樹『今こそ、韓国に謝ろう』のデマを暴く!|弁護士ほり

    1 はじめに 百田尚樹氏のベストセラー『日国紀』については、折に触れて何度も批評してきました。今回の記事では、その『日国紀』の外伝として宣伝されている百田氏の著作『今こそ、韓国に謝ろう』(飛鳥新社)を取り上げることにします。 とはいえ私は韓国史の専門家でも何でもないので、この著作に書かれているすべての分野にわたって検討することはできません。 あくまでも限られた範囲で、素人である筆者でさえも普通に調べればおかしいとわかるような、事実と違う点や、敢えて触れていないと思われる「不都合な真実」について、いくつかピックアップすることにします。(なお下記写真の文庫版に依拠します。) 2 併合前からハングルによる新聞やすぐれた文学作品が多々存在していた『今こそ、韓国に謝ろう』では、1910年に日に併合されるまでは、韓国語の表音文字であるハングルはほとんど使用されておらず、漢文ばかりが使用されていて

    百田尚樹『今こそ、韓国に謝ろう』のデマを暴く!|弁護士ほり
    el-condor
    el-condor 2019/07/01
    小林多喜二の拷問死がいつか考えただけでも、"併合後に日本は拷問を完全廃止"がデマであることなんて自明だと思うんだけど、それが自明な層はWiki田の文章を真に受けないのよねえそもそも。
  • 百田尚樹『日本国紀』が書けなかった日本近代史の真実とは?|弁護士ほり

    はじめに:『日国紀』が触れたがらない歴史の真実とは何か?(冒頭イラスト:筆者。下手くそですみません) 幻冬舎の社長と作家の津原泰水さんのトラブルが発端となって、再びあの『日国紀』がメディアに注目されるようになりました。著者の百田尚樹氏によるこの書籍についての説明を、珍しいことに朝日新聞が載せたりもしています。 私は『日国紀』に対していろいろな面で批判的なのですが、このnoteでは、『日国紀』の内容の誤りや流用などの問題よりも、むしろ、「『日国紀』が何について書いていないか」という問題について幾度も簡単に触れてきました。 ・百田尚樹『日国紀』のホンネは“戦後改悪史観”をばらまくこと? ・『日国紀』が隠蔽する不都合な真実! ・百田尚樹『日国紀』で北方領土問題がまるで無かったような扱いに なっている件 『日国紀』は、日の近現代史上の多くの重要な出来事について、なぜか無視して、

    百田尚樹『日本国紀』が書けなかった日本近代史の真実とは?|弁護士ほり
    el-condor
    el-condor 2019/05/24
    御真影の扱いが、ウヨが嫌悪してネタにするところのDPRKの個人崇拝の先駆である、という事実はもっと知られても良いよね。あと治安維持法もだけど讒謗律とか新聞紙条例で明治政府が言論弾圧に余念なかったこととかね
  • 百田尚樹『日本国紀』で北方領土問題がまるで無かったような扱いになっている件|弁護士ほり

    『日国紀』で気合いの入る現代史部分(写真は内閣官房領土・主権対策企画調整室のウェブサイトより https://www.cas.go.jp/jp/ryodo/index.html) このブログでも何度か触れてきた百田尚樹氏の『日国紀』の発行部数は既に60万部に迫ろうとしているようで、なかなかの勢いになっています。第12章以降の終戦後から現在に至る時期の描写に特に気合いが入っており、そのあたりは現代史というよりも作者の政治論を並べたような印象を受けます。 とりわけ百田氏は、戦後の日を「平和ボケ」と批判し、現在に至るまで近隣諸国との関係で様々な危機を抱えていることを強調していますが、このあたりは普段の言動からも想像がつくところでしょう。 3つの領土問題を抱えている日 さて日と近隣諸国との問題といってもいろいろありますが、領土問題は、やはり安全保障や国家の存立に影響しかねないものであり、

    百田尚樹『日本国紀』で北方領土問題がまるで無かったような扱いになっている件|弁護士ほり
    el-condor
    el-condor 2019/01/09
    日本のネトウヨが不思議にロシアに甘い事例の一。単にプーチン好きというのでは説明できないよねえ。そう言えば、ネット上のトランプ支持活動者のロシアに対する態度はどうなんだろう。
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