【初出:『湊合』令和六年冬号(2024年12月刊)所収「特集 政治の混迷――求心力が日本を救う」より】 政権の振り返りとこれから小川 まず三年間、政権の重責を担われたことに感謝申し上げたいと思います。私は総理としての岸田さんの政策遂行能力、実現達成については高く評価してきましたから。それを踏まえて今日はいろいろと伺おうと思います。 まず、今回総裁選に出馬されなかったことについてです。私は直前まで岸田さんに絶対に続投して頂きたいと表でも言い、ご本人にもお伝えしてきました。それでもお辞めになる決意は固かった。 そこで伺います。退陣表明の時と総裁選が終わって新政権が出来た今日を比べた上で、なぜ退陣を決意されたか、その結果としてどのような自民党にしたかったのか、それに対して現状をどうお考えでしょうか。 岸田 三年間政権を担わせて頂き、自分なりに経済や外交などで、大きな結果、成果を出すことはできたと
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